Indeedでの書類選考連絡がLINEで来る理由と適切な返信マナーについて

世界最大級の求人検索エンジンであるIndeed（インディード）を利用して応募した際、企業からLINEでの連絡を求められたり、LINEで選考結果が届いたりして戸惑うことがあります。従来の就職活動といえばメールや電話でのやり取りが常識でしたが、近年ではLINEを活用する企業が急増しています。LINEでの連絡は手軽な反面、ビジネスシーンでどのように振る舞えばよいのか、またセキュリティ面で問題はないのかと不安を感じる方も少なくありません。ここではIndeed経由での応募におけるLINE連携の仕組みや、企業がLINEを使う意図、そしてLINEで書類選考の連絡が来た際の正しい対応マナーについて詳しく解説します。

Indeed応募後にLINEで連絡が来るのは一般的なのか

結論から申し上げますと、Indeed経由で応募した後に企業からLINEでの連絡が来ることは、現在では決して珍しいことではなく一般的な採用手法の一つになりつつあります。IndeedにはLINE応募という機能が実装されており、求職者がLINEアカウントを使って手軽に応募できる仕組みが整えられています。また応募自体はIndeedのフォームから行ったとしても、その後の連絡手段として企業側が自社のLINE公式アカウントへの登録を案内してくるケースも多々あります。

これは特にアルバイトやパートの採用、あるいは若手層をターゲットとした中途採用において顕著な傾向です。LINEで連絡が来たからといって、直ちに怪しい企業であるとか、ブラック企業であると警戒する必要はありません。むしろ応募者とのコミュニケーションを円滑にし、選考スピードを早めようとする企業の姿勢の表れであると捉えることができます。ただし企業の公式アカウントであるか、アイコンやメッセージの内容に不審な点がないかは確認しておくと安心です。

企業が書類選考の連絡にLINEを導入する理由と背景

なぜ多くの企業がメールではなくLINEでの連絡を選択するのでしょうか。その最大の理由は圧倒的な開封率の高さとレスポンスの速さにあります。メールの場合、他のメールに埋もれてしまったり、迷惑メールフォルダに振り分けられてしまったりして、応募者が連絡に気づかないケースが頻繁に発生します。これではせっかく書類選考を通過させても、面接の日程調整に進めず、採用機会を逃してしまいます。

一方でLINEであれば、日常的に使用しているツールであるため通知に気づきやすく、応募者からの返信も早くなる傾向があります。企業側としては、選考の歩留まり（辞退や音信不通による脱落）を防ぎ、スピーディーに人材を確保したいという狙いがあります。また堅苦しいメールよりもチャット形式のLINEの方が、応募者の本音を引き出しやすく、心理的な距離を縮めやすいというメリットも考慮されています。

LINEでメッセージが届いた際の返信マナーと注意点

LINEでのやり取りは手軽ですが、あくまで採用選考の一環であることを忘れてはいけません。友達との会話のようなフランクすぎる言葉遣いや、短文の連投、スタンプのみの返信は避けるべきです。基本的にはメールと同様に、です・ます調の丁寧語を使用し、相手に対する敬意を払った文章を作成します。

また既読スルーも厳禁です。LINEには既読機能があるため、メッセージを開封したにもかかわらず返信がないと、担当者に志望度が低い、あるいはルーズな人物であるという印象を与えてしまいます。内容を確認したら可能な限り早く返信を行うのがマナーです。もしすぐに回答できない内容であれば、ご連絡ありがとうございます。内容を確認し、本日中に改めて返信いたしますといった一次返信を入れておくだけでも、相手に安心感を与えることができます。送信する時間帯についても、基本的には企業の営業時間内を目安とし、深夜や早朝の送信は避ける配慮が必要です。

書類選考通過や日程調整でそのまま使えるLINE返信の例文

実際に書類選考通過の連絡や面接の日程調整がLINEで届いた場合、どのような文章で返信すればよいのでしょうか。メールのように件名や頭語（拝啓など）は不要ですが、冒頭で宛名を記載し、感謝の言葉と用件を簡潔にまとめるのがスマートです。

例文としては以下のようになります。

「株式会社〇〇 採用担当者様。お世話になっております。〇〇（氏名）です。この度は書類選考通過のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。面接の機会をいただけますこと、大変嬉しく思います。ご提示いただきました日程の中で、〇月〇日（月）14時からお伺いしたく存じます。当日は何卒よろしくお願い申し上げます。」

このように、1つの吹き出しにある程度の内容をまとめて送ることで、相手の通知音を何度も鳴らすことなく、情報を正確に伝えることができます。長文になりすぎるのも読みにくいため、適度な改行を入れる工夫も大切です。

プライベートなLINEアカウントを使用する際のリスク管理と設定

IndeedでのLINE応募や連絡において盲点になりがちなのが、自身のLINEアカウントの設定です。プライベートで使用しているアカウントをそのまま就職活動に使う場合、アイコン画像や表示名が採用担当者の目に触れることになります。もしアイコンが遊んでいる写真や奇抜な画像であったり、表示名がニックネームであったりすると、第一印象でマイナスの評価を受けてしまう可能性があります。

転職活動中は、無難な風景写真や自身の後ろ姿、あるいは初期設定の画像などに変更しておくと安心です。表示名もフルネームにしておくと、担当者が誰のアカウントかを認識しやすくなり、誤送信などのトラブルも防げます。またタイムライン（VOOM）の投稿が見られないように公開設定を見直しておくことも、プライバシーを守る上で重要です。ビジネスで使用しても恥ずかしくない状態にアカウントを整えておくことが、書類選考を有利に進めるための隠れたポイントとなります。

ツールは変わってもビジネスとしての丁寧さを忘れないことが大切

連絡手段がメールからLINEに変わったとしても、ビジネスコミュニケーションの本質は変わりません。相手への配慮、正確な情報の伝達、そして迅速な対応が信頼関係を構築する鍵となります。IndeedのLINE応募機能や企業からのLINE連絡は、便利である反面、気が緩みやすいツールでもあります。手軽さに甘えることなく、採用担当者という相手がいることを常に意識してやり取りを行ってください。

新しいツールを適切に使いこなし、スムーズなコミュニケーションができることは、入社後の適応力やITリテラシーを示すアピールにもつながります。LINEでの連絡をチャンスと捉え、丁寧かつスピーディーな対応で書類選考突破、そして内定獲得を目指してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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