書類選考から6日目が経過した時点での状況判断と連絡待ちの心構え

転職活動において応募書類を提出してから6日目が経過すると、1週間という区切りが目前に迫り、結果が気になって落ち着かない時期になります。早ければ数日で連絡が来ると聞いていた場合、6日経っても音沙汰がないと、不採用の可能性が高いのではないかと不安を感じるかもしれません。しかし書類選考の全体的なスケジュール感から見れば、6日目というのはまだ選考期間の範疇であり、決して望みがない時期ではありません。ここでは書類選考から6日目が持つ意味や、企業内部で進んでいるプロセスの実情、そしてこの時期に取るべき適切な行動について詳しく解説します。

書類選考において6日目はまだ標準的な待機期間内であるという事実

まず結論から言いますと、応募から6日目が経過した段階で連絡がないことはごく一般的なことであり、不採用のサインと決めつける必要は全くありません。多くの企業では書類選考の期間を1週間から2週間程度と設定しています。そのスケジュールの中で6日目というのは、1週間の目安まであと1日ある状態であり、まさに選考の佳境にあるといえます。

確かにスピード選考を売りにしている企業や、どうしても欲しい人材に対しては即日や翌日に連絡をすることがあります。しかしそれは全体の一部に過ぎず、多くの場合は社内での確認フローに数日を要します。したがって6日連絡がないということは、機械的な足切り（即不採用）をクリアし、しっかりと内容を精査されている検討中のフェーズにあると前向きに捉えることもできます。焦る気持ちはありますが、まだ結果が出ていないだけの可能性が高い時期です。

土日祝日を挟む場合の6日目の数え方と実質的な経過時間

6日目といっても、その間に土日祝日が含まれているかどうかで意味合いは大きく変わります。企業の選考スピードは基本的に営業日（稼働日）で計算されます。もし金曜日に応募した場合、土日が休みの企業であれば、月曜日が選考開始の実質1日目となります。カレンダー上で水曜日や木曜日が6日目にあたりますが、企業側からすればまだ稼働3日から4日目であり、書類が担当者の手元で確認され始めたばかりということも珍しくありません。

6日経ったと感じていても、企業側にとってはまだ週の半ばという認識のズレが不安を生む原因となります。まずはカレンダーの日数ではなく、企業の休業日を除いた営業日で何日経過したかを冷静に計算し直してみることが大切です。営業日で換算してまだ数日程度であれば、連絡がなくて当然の時期といえます。

6日目に連絡が来ない背景にある企業側のポジティブな事情

6日経過しても連絡が来ない背景には、合格の可能性を含んだポジティブな事情があることも少なくありません。一つは、あなたの書類が採用要件を満たしており、具体的な面接日程の調整に入っているケースです。合格通知を出す前に、面接官となる現場社員のスケジュールを確保しようとすると、その調整だけで数日かかることがあります。特に複数の面接官が関わる場合、6日程度かかることはよくあります。

もう一つは、複数の応募者と比較検討されているケースです。即決ではないものの、有力な候補者の一人としてリストアップされており、他の候補者の書類が出揃うのを待ってから最終的な判断を下そうとしている状態です。この場合、慎重に選考が行われている証拠であり、チャンスは十分に維持されています。逆に明らかに要件に合わない場合は、システムで自動的に不採用通知を送る企業も多いため、6日連絡がないこと自体が選考の土俵に残っている証左でもあります。

このタイミングでの問い合わせは控えるのが賢明な判断

6日連絡がないからといって、企業に選考状況を問い合わせるのは時期尚早であり、避けるべき行動です。一般的な選考期間の目安である1週間から2週間を経過していない段階での問い合わせは、せっかちな人や他者への配慮が足りない人というマイナスの印象を与えてしまうリスクがあります。

特に6日目あたりは、担当者が最も忙しく選考作業を行っている最中の可能性があります。そのようなタイミングで催促とも取れる連絡を入れることは、選考に悪影響を及ぼしかねません。少なくとも応募から1週間、できれば2週間が経過するまでは、企業からの連絡を静かに待つのがビジネスマナーとして適切です。もし1週間以内に連絡しますと言われていたとしても、営業日ベースでの計算や不測の事態を考慮し、期限から数日は余裕を持って待つ姿勢が求められます。

連絡を待つ6日目を有効に使うためのマインドセット

6日目という時期は、結果が出るまでの折り返し地点のようなものです。この期間にメールボックスを何度も確認して一喜一憂するのは、精神的なエネルギーの無駄遣いになってしまいます。連絡がないということは、まだ結果が出ていないというだけの事実です。

この時間を有効活用するために、並行して他の気になる企業の求人を探したり、今回の応募書類の内容を振り返って面接対策の準備を始めたりすることをお勧めします。もし通過していた場合に備えて、志望動機を深掘りしたり企業研究を進めたりしておくことは、面接でのパフォーマンス向上に直結します。また、万が一不採用だった場合のリスクヘッジとして、他の選択肢を広げておくことも心の余裕につながります。6日目はまだ結果を焦る時期ではありません。どっしりと構えて、次の展開に備える姿勢が転職活動を成功に導きます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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