事務職の職務経歴書例文と書き方のポイント 採用担当者に響くアピール方法を解説
事務職は人気が高く、未経験から経験者まで多くの応募者が集まる職種です。そのため、書類選考の倍率は高くなる傾向にあります。採用担当者の目に留まり、面接へと進むためには、単に業務内容を羅列するだけではなく、事務処理能力の高さや組織への貢献度を具体的に伝える工夫が必要です。
ここでは、事務職の職務経歴書を作成する際に参考となる具体的な例文と、評価されるための書き方のポイントについて解説します。
一般事務の職務経歴書例文
一般事務は業務範囲が広いため、何でも屋になりがちです。どのような業務を、どれくらいの量とスピードでこなしてきたかを具体的に記載することで、事務処理能力の高さをアピールします。
職務要約
株式会社〇〇にて3年間、一般事務としてデータ入力、電話応対、来客対応、備品管理などに従事しました。正確かつ迅速な業務遂行を心がけるとともに、社内文書のフォーマット統一を提案し、部署全体の業務効率化に貢献しました。
職務詳細
期間:20XX年4月~現在
会社名:株式会社〇〇
雇用形態:正社員
業務内容:
・データ入力および集計業務(専用システム、Excel使用)
・電話応対(1日平均30件)、来客対応
・請求書、見積書の作成および発送業務
・備品の発注、在庫管理
・会議資料の作成、議事録の作成
実績・取り組み
業務効率化への取り組みとして、従来手入力で行っていた月次集計業務にExcelの関数(VLOOKUP、ピボットテーブル)を導入しました。これにより、毎月の作業時間を約5時間短縮し、入力ミスをゼロにしました。
自己PR
私の強みは、周囲の状況を見て能動的にサポートする力です。営業担当者が外出している際は、顧客からの問い合わせに一次対応を行い、帰社後の業務がスムーズに進むよう要件を整理して報告することを徹底しました。この経験を活かし、貴社でも円滑な業務運営を支える存在として貢献したいと考えています。
営業事務の職務経歴書例文
営業事務は、営業担当者との連携や顧客対応が重要な評価ポイントとなります。数字への意識やコミュニケーション能力の高さを強調します。
職務要約
IT商社にて営業事務として5年間勤務し、営業担当者10名のサポートを行いました。受発注処理や納期管理に加え、見積書作成や顧客からの問い合わせ対応を担当しました。営業担当者が商談に集中できる環境作りに注力し、営業部の売上目標達成に貢献しました。
職務詳細
期間:20XX年4月~20XX年3月
会社名:△△商事株式会社
業務内容:
・受発注業務(専用端末使用)、在庫確認、納期調整
・見積書、請求書、納品書の作成
・顧客からの電話、メール対応(製品に関する一次回答)
・営業用プレゼンテーション資料の修正(PowerPoint使用)
・売上データの管理、週次レポートの作成
実績・取り組み
営業担当者との情報共有を密にするため、チャットツールを活用した報告ルールを策定しました。これにより、急な納期変更やトラブル時の対応スピードが向上し、顧客満足度アンケートにおいて事務対応の評価が前年比120%となりました。
自己PR
正確性とスピードを両立させることに自信があります。繁忙期には1日50件以上の受発注処理を行いましたが、ダブルチェックの徹底と優先順位の判断により、納期遅延を起こしたことは一度もありません。貴社においても、営業の方々の頼れるパートナーとして実務を遂行します。
経理事務の職務経歴書例文
経理事務などの専門事務は、具体的な業務範囲と使用できるソフト、保有資格を明確にすることが重要です。
職務要約
製造業の経理部門にて4年間、日次業務から月次決算補助までを担当しました。仕訳入力、経費精算、買掛金管理などを正確に遂行し、決算期の繁忙期にはチームと連携して早期開示に貢献しました。日商簿記2級を保有しており、現在は税務申告の知識習得にも励んでおります。
職務詳細
期間:20XX年4月~現在
会社名:□□工業株式会社
業務内容:
・仕訳伝票の起票、入力(会計ソフト:勘定奉行)
・現金出納管理、小口現金管理
・従業員の経費精算チェック(月間約100名分)
・買掛金、未払金の管理および支払業務
・月次決算補助(試算表作成、残高確認)
実績・取り組み
経費精算のフローにおいて、申請ミスによる差し戻しが多いという課題がありました。そこで、よくある間違いをまとめたマニュアルを作成し、全社に周知しました。その結果、差し戻し件数が半減し、経理部門と申請者の双方の工数削減を実現しました。
自己PR
数字に対する責任感と、継続的な学習意欲が私の強みです。法改正や税制変更の際は自ら情報を収集し、業務への影響をチーム内で共有してきました。実務で培った正確な処理能力と会計知識を活かし、貴社の経理体制の強化に貢献いたします。
採用担当者が見ている重要ポイント 数値化と具体性
事務職の職務経歴書で最も重要なのは、業務の規模感や処理能力を数字で表すことです。単に「電話応対をしました」と書くだけでは、1日5件なのか100件なのかが伝わりません。「1日平均50件の電話に対応」「部員20名の経費精算を担当」といった具体的な数字を入れることで、採用担当者はあなたが即戦力として活躍できるかを判断しやすくなります。
採用担当者が見ている重要ポイント パソコンスキルの詳細
事務職においてパソコンスキルは必須の能力です。WordやExcelが使えることは前提として、どの程度のレベルで操作できるかを具体的に記載します。「Excel(VLOOKUP関数、ピボットテーブル使用可能)」「Word(差し込み印刷、スタイル機能使用可能)」「PowerPoint(アニメーション設定、スライドマスター編集可能)」のように、機能名まで書くことでスキルの信頼性が高まります。
採用担当者が見ている重要ポイント 業務改善のプロセス
事務職はルーチンワークが多いと思われがちですが、その中でいかに効率化を図ったかという「改善のプロセス」は高く評価されます。マニュアルの作成、ファイリング方法の見直し、フォーマットの統一など、自発的に行動して業務を良くした経験があれば、些細なことでも必ず記載してください。それは「指示待ちではなく、自ら考えて動ける人材」であることの証明になります。
まとめ
事務職の職務経歴書は、正確で読みやすいことが第一条件です。誤字脱字がないことはもちろん、レイアウトを整え、採用担当者が知りたい情報がすぐに目に入るように工夫します。上記の例文を参考に、あなた自身の経験や強みを具体的な言葉で表現し、自信を持って提出できる書類を作成してください。





