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PDCAサイクルを回せる人材は強い。職務経歴書の自己PRで論理的思考をアピールする書き方と例文

keireki0530
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ビジネスの現場において、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)のサイクルを回す「PDCA」は基本中の基本です。しかし、職務経歴書の自己PRにおいて、このPDCAを効果的にアピールできている人は意外と多くありません。多くの求職者が「実行(Do)」のエピソードばかりを強調し、最も重要である「評価(Check)」と「改善(Action)」のプロセスが抜け落ちているからです。採用担当者は、PDCAを回せる人材=「自ら課題を見つけ、修正し、成長し続けられる人材」として高く評価します。ここでは、PDCAというフレームワークを使って自己PRの説得力を劇的に高める書き方のポイントと、職種別の具体的な例文を紹介します。

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採用担当者が自己PRで「PDCA」を評価する本当の理由

採用担当者が応募書類でPDCAの経験を確認したいのは、単にビジネス用語を知っているかを見るためではありません。以下の3つのビジネススキルが備わっているかを判断しています。

  1. 再現性のある成果を出せるかまぐれや運ではなく、論理的な思考プロセスに基づいて成果を出した経験があれば、環境が変わっても(自社に入社しても)同様に成果を出せると期待できるからです。
  2. 課題発見能力と分析力「Check(評価)」のプロセスにおいて、うまくいった要因や失敗した原因を客観的に分析できる力は、ビジネスにおいて非常に重要です。
  3. 自律的な成長力「Action(改善)」のプロセスがある人は、上司に指示されなくても自ら業務を改善し、より良い方法を模索し続けることができる人材です。

PDCAを用いた自己PRの黄金構成

PDCAをアピールする場合、以下の流れで文章を構成すると、論理的で読みやすい自己PRになります。

  • Plan(計画・課題設定)どのような目標を立てたか、あるいはどのような課題があったか。
  • Do(実行)その目標に対して、具体的にどのような行動を起こしたか。
  • Check(評価・分析)実行した結果どうだったか。そして、なぜそのような結果になったのかをどう分析したか。
  • Action(改善・処置)分析結果を踏まえて、次にどのような改善策を講じたか。
  • Result(最終的な成果)一連のサイクルを回した結果、どのような実績が出たか。

特に重要なのは「Check」と「Action」です。ここを詳しく書くことで、他の応募者と差別化を図ることができます。

【営業職】目標達成に向けたPDCAの例文

営業職では、数字目標に対してどのようにアプローチし、行動量を修正していったかというプロセスをアピールします。

私は目標達成に向けてPDCAサイクルを高速で回し、課題を早期に解決する行動力を持っています。前職の法人営業においては、四半期の売上目標達成が危ぶまれる局面がありました。

【Plan】現状の進捗率から、月末までにあと10件の成約が必要であると算出しました。

【Do】既存顧客への架電数を1日30件から50件に増やし、訪問数を最大化しました。

【Check】しかし、行動量を増やしても成約率は上がりませんでした。商談内容を振り返り分析したところ、顧客の決算期に合わせたコスト削減提案が不足していることに気づきました。

【Action】そこで、アプローチの手法を「商品の売り込み」から「決算対策としての経費削減プランの提案」へと切り替え、提案資料を刷新しました。

この改善を実行した結果、顧客の反応が変わりアポイント率が向上し、最終的には目標比115パーセントで達成することができました。貴社においても、常に行動と検証を繰り返し、確実に数字を作ります。

【事務・管理系】業務改善に向けたPDCAの例文

事務職では、業務効率やミス削減といった課題に対して、どのような工夫をしたかというプロセスをアピールします。

私は現状の業務フローに満足せず、PDCAを回して生産性を高める業務改善能力を持っています。前職の営業事務では、月末の請求書発行業務に残業が集中していることが課題でした。

【Plan】チーム全体の残業時間を月間20時間削減することを目標に設定しました。

【Do】まずは各自の業務内容と所要時間を1週間記録し、可視化を行いました。

【Check】集計データを分析したところ、手入力によるデータ転記作業に時間がかかっており、かつ入力ミスによる手戻りがタイムロスの最大の原因であると判明しました。

【Action】そこで、Excelのマクロ機能を活用した自動転記ツールを作成し、入力作業を自動化しました。また、入力必須項目にアラートが出るよう設定し、ミスを未然に防ぐ仕組みを作りました。

この取り組みにより、月末の残業時間をゼロにし、正確かつ迅速な業務体制を構築しました。貴社においても、常に効率化の視点を持ち業務に取り組みます。

【企画・マーケティング】仮説検証のPDCAの例文

企画職やマーケティング職では、仮説を立てて実行し、データに基づいて修正したというロジカルさをアピールします。

私は定量データに基づいた仮説検証を行い、施策の精度を高めるPDCAの実践力を持っています。現職のWebマーケティング業務において、主力商品のランディングページのコンバージョン率(CVR)が低下している課題がありました。

【Plan】CVRを1.0パーセントから1.5パーセントへ引き上げることを目標としました。

【Do】ヒートマップツールを導入し、ユーザーの離脱ポイントを調査しました。

【Check】分析の結果、商品説明が長すぎて申し込みフォームに到達する前に離脱しているユーザーが多いことが分かりました。

【Action】ファーストビューに「申し込みボタン」を配置し、説明文を簡潔にするABテストを実施しました。

検証の結果、新しいデザインの反応が良いことを確認し、本番環境へ実装しました。これによりCVRは1.8パーセントまで改善し、売上向上に貢献しました。貴社においても、事実に基づいた分析と改善を繰り返し、事業成長に貢献します。

PDCAをアピールする際の注意点

PDCAを自己PRのテーマにする際、よくある失敗が「P(計画)」と「D(実行)」だけで終わってしまうことです。「一生懸命頑張りました(Do)」だけでは、PDCAを回したことにはなりません。「うまくいかなかった時にどう考えたか(Check)」、「次にどう活かしたか(Action)」という思考のプロセスこそが、採用担当者が最も知りたい部分です。成功したエピソードだけでなく、失敗から何を学び、どうリカバリーしたかというストーリーを入れることで、より説得力のある職務経歴書になります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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