「ヤギッシュ(yagish)」で職務経歴書を作っても平気?採用担当者の本音と書類選考に通る活用術
履歴書や職務経歴書をブラウザ上で手軽に作成できる無料サービス「yagish(ヤギッシュ)」。その利便性の高さから利用者は急増していますが、本気で転職を成功させたい方の中には、「無料ツールで作ったフォーマットをそのまま提出して、手抜きだと思われないか?」「Wordで作ったものと比べて不利にならないか?」という不安を抱く方も少なくありません。
結論から言えば、ヤギッシュで作成した職務経歴書で書類選考を通過することは十分に可能です。ただし、ツール特有の「定型フォーマット」という性質を理解し、中身で差をつける工夫をしなければ、その他大勢の応募者に埋もれてしまうリスクもあります。
ここでは、ヤギッシュのフォーマットを採用担当者がどう見ているかという本音と、ツールの利便性を活かしつつ「受かる書類」に仕上げるための具体的なテクニックについて解説します。
採用担当者はヤギッシュのフォーマットをどう見ているか
企業の採用担当者は、応募書類のファイル名やレイアウトの雰囲気から、「あ、これはヤギッシュ(または類似の作成ツール)で作ったものだな」と気付くことがあります。
しかし、ツールを使っていること自体がマイナス評価になることは、現代の転職市場ではほとんどありません。
むしろ、Word操作に不慣れでレイアウトが崩れた書類を提出されるより、ヤギッシュのようなツールを使って整理整頓された、読みやすいフォーマットで提出される方が好印象を与えるケースも多いのです。重要なのは「何を使って作ったか」ではなく、「読みやすく、かつ中身(実績)が伝わるか」の一点に尽きます。
ヤギッシュ利用のメリットと「落とし穴」
ヤギッシュは非常に優秀なツールですが、万能ではありません。メリットとデメリットを正しく理解して使いこなす必要があります。
【メリット:効率とスピード】
- スマホで完結する:PCがない環境や移動中でも修正・作成が可能。
- レイアウト崩れがない:入力フォーム埋めるだけで、自動的に整った表組みが生成される。
- PDF化が簡単:提出用のPDFファイルをワンクリックで生成できる。
【デメリット(落とし穴):画一性と柔軟性のなさ】
- レイアウトが固定されている:Wordのように「行間を少し詰めたい」「自己PRの枠を広げたい」といった微調整ができません。
- 「定型文」に頼りすぎる:用意された例文をそのまま使うと、どこかで見たような薄い内容になりがちです。
ヤギッシュでも「選考に通る」ための3つの作成テクニック
ヤギッシュの固定フォーマットを使いながら、ライバルに差をつけるためには、入力内容にひと工夫が必要です。
1. 自動入力された「例文」は必ずリライトする
ヤギッシュには「販売職」「事務職」などの職種を選ぶと、それらしい自己PRや職務内容を自動提案してくれる機能があります。
これは非常に便利ですが、そのまま提出するのは危険です。採用担当者は似たような定型文を何度も見ています。
- 自動入力:「コミュニケーション能力には自信があります。」
- リライト:「顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング能力により、月間売上目標を120%達成しました。」
このように、提案された文章をベースにしつつ、必ず「具体的な数字」や「自身のエピソード」に書き換えてください。
2. 「職務要約」で勝負を決める
ヤギッシュのフォーマットはシンプルであるため、冒頭の「職務要約」が非常に目立ちます。ここで採用担当者の心を掴めるかが勝負です。
単に「大学卒業後、〇〇社に入社しました」と書くのではなく、「〇〇業界で5年間、法人営業に従事し、特に新規開拓において社内表彰を2回受賞しました」といったように、**キャリアのハイライト(強み)**を冒頭に凝縮して記載してください。
3. PDF提出が大前提
ヤギッシュには「リンクを共有」して閲覧してもらう機能もありますが、書類選考への応募時は必ず「PDFをダウンロード」してファイルを送付してください。
企業側の採用管理システムによってはURL形式に対応していない場合や、リンク切れのリスクを懸念される場合があるため、ビジネス文書としてPDFファイルで提出するのがマナーです。
Wordで作った方が良いケースとは?
基本的にはヤギッシュで問題ありませんが、以下のケースでは、Microsoft Wordを使って自分でフォーマットを調整することをおすすめします。
- アピールしたい実績が多すぎて、定型枠に収まらない場合エンジニアの技術スタックや、プロジェクト実績が豊富な場合、ヤギッシュの枠では書ききれないことがあります。
- クリエイティブ職や企画職の場合「書類の構成力」や「表現力」自体がスキルとして見られる職種では、テンプレート通りの書類だと「工夫がない」と判断されるリスクがあります。
- 志望動機や自己PRを長文で熱く語りたい場合ヤギッシュは可読性を重視しているため、長文を入れると文字が小さくなりすぎたり、バランスが悪くなったりすることがあります。
まとめ:ツールは使いよう。中身で圧倒しよう
「職務経歴書 フォーマット ヤギッシュ」で検索する多くの人が求めているのは、「手軽に、でもちゃんとした書類を作りたい」という答えでしょう。
その選択は間違っていません。ヤギッシュは、忙しい転職者が効率的に書類を作るための強力な味方です。
大切なのは、「ツールに作らされる」のではなく、「ツールを使って自分の魅力を伝える」という意識です。
整ったフォーマットという土台の上で、あなた自身の言葉と実績をしっかりと入力すれば、Wordで作った書類以上の評価を得ることは十分に可能です。





