職務経歴書のサイズは「A4」が鉄則。枚数・文字サイズ・容量の正解とNG例
転職活動において、職務経歴書の中身(実績や自己PR)を磨くことは重要ですが、それ以前に「サイズ」や「分量」といった形式面でのマナーが守れていないと、読む前にマイナス評価を受けてしまう可能性があります。ビジネス文書には、読み手がストレスなく情報を処理するための「標準規格」が存在します。ここでは、用紙サイズから枚数、文字の大きさ、データの容量に至るまで、書類選考を通過するために守るべき「サイズの正解」について解説します。
用紙サイズは「A4」一択
職務経歴書の用紙サイズに迷う必要はありません。**「A4サイズ(210mm×297mm)」**を選ぶのが絶対のルールです。
市販の履歴書には「B5サイズ(B4二つ折り)」のものも存在するため、職務経歴書もB5で作って良いと勘違いされることがありますが、これは間違いです。企業のビジネス文書は基本的にA4で統一されており、ファイリングやコピーをする際もA4が基準となります。もしB5の書類が混ざっていると、サイズが不揃いで管理しにくく、採用担当者に余計な手間をかけさせてしまいます。
履歴書がB5であっても、職務経歴書はA4で作成して構いません(むしろ推奨されます)。もし統一感を気にするのであれば、履歴書もA4サイズのものを選ぶのがベストです。
最適な枚数は「A4用紙 2枚」
職務経歴書の枚数(ページ数)は、**「A4用紙 2枚」**にまとめるのが最適解です。
なぜ2枚なのか
採用担当者は多数の応募書類に目を通します。1枚だと「経験が浅い」「アピール不足」と感じられ、3枚以上だと「要約力がない」「読むのが大変」と敬遠される傾向にあります。2枚であれば、経歴の概要と詳細、自己PRをバランスよく、かつ十分な情報量で伝えることができます。
例外的に1枚・3枚でも良いケース
- 1枚が許容される場合:第二新卒や社会人経験が3年未満の場合。無理に引き伸ばしてスカスカになるよりは、1枚に凝縮した方が好印象です。
- 3枚以上が許容される場合:エンジニアなどの技術職、コンサルタント、管理職候補など、プロジェクト実績や専門スキルを詳細に記載する必要がある場合。ただし、その場合でも最大4枚程度に留め、冒頭に「要約」をつけて読みやすくする工夫が必須です。
読みやすい「文字サイズ」と「余白」の設定
パソコン(Word)で作成する際、文字の大きさや余白の設定も「読みやすさ」を左右する重要な要素です。
文字サイズ(フォントサイズ)
- 本文:10.5pt ~ 11pt が標準です。10pt未満だと小さすぎて読みづらく、12ptを超えると子供っぽい印象になります。
- 見出し:本文より少し大きい 12pt ~ 14pt に設定し、太字(ボールド)にすることでメリハリをつけます。
余白(マージン)
Wordの標準設定(上下左右 20mm ~ 30mm程度)を使用します。情報を詰め込みたいからといって余白を極端に狭くすると、圧迫感のある書類になり、印刷時に端が切れてしまう恐れもあります。適度な余白は「読む余裕」を生み出します。
データの「ファイルサイズ(容量)」にも注意
最近はWeb応募やメール添付での提出が主流ですが、ここで見落としがちなのがデジタルの「ファイルサイズ」です。
目安は「2MB ~ 3MB」以内
企業側のメールサーバーや採用管理システムの制限により、容量が大きすぎるファイルは受信できなかったり、アップロードエラーになったりすることがあります。特に、職務経歴書に顔写真などの画像を貼り付けている場合や、PDF化の際に高画質設定にしている場合は注意が必要です。
もしファイルサイズが5MBを超えるようなら、PDF圧縮ツールを使ったり、画像の解像度を下げたりして軽量化してください。サクサク開ける軽いファイルを送ることも、相手への重要な気遣いの一つです。
職務経歴書の「サイズ」に関するルールは、一度覚えてしまえば難しいものではありません。A4用紙2枚、標準的な文字サイズ、適切なデータ容量。この基本を守ることで、採用担当者があなたの経歴の中身に集中できる土台を整えてください。





