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障害者雇用の職務経歴書は「配慮事項」が採用の鍵。選ぶべきフォーマットと書き方の正解

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障害者雇用枠での転職活動において、職務経歴書は単に過去のキャリアを伝えるだけでなく、「自分の障害特性」と「必要な配慮」を企業側に正しく伝えるためのコミュニケーションツールとしての役割を持ちます。

一般的な応募書類のフォーマットをそのまま使うと、障害に関する重要な情報が抜け落ちてしまい、ミスマッチや選考落ちの原因になることがあります。ここでは、障害者雇用枠で採用担当者に安心感を与え、自身の能力を最大限に評価してもらうための最適なフォーマットと、具体的な書き方のポイントについて解説します。

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特別なフォーマットは不要だが「専用項目」の追加は必須

まず前提として、障害者雇用だからといって、市販の履歴書や職務経歴書とは全く異なる特殊なフォーマットを使わなければならないという決まりはありません。基本的には、一般枠と同じ「逆編年体式(直近の経歴から書く形式)」のWordフォーマットを使用します。

しかし、標準的なフォーマットそのままでは不十分です。必ず追加しなければならないのが、**「障害の内容と必要な配慮事項」**という専用の項目です。

多くの企業は「どのような配慮をすれば、この人は活躍できるのか」という点を最も懸念しています。そのため、職務経歴書の末尾や、スキル欄の近くにこの項目を設け、自分自身の取扱説明書のように記載することが、書類選考突破の鉄則となります。

「障害の内容と配慮事項」の具体的な書き方

この項目は、単に診断名を書くだけでは不十分です。採用担当者が具体的な業務環境をイメージできるよう、以下の3つの要素を構造化して記載します。

  1. 障害の概要と等級
    • 診断名(例:うつ病、広汎性発達障害、聴覚障害など)
    • 障害者手帳の種類と等級(例:精神障害者保健福祉手帳 2級)
    • 取得年月
  2. 障害の特性と就業上の影響
    • 自身の症状が仕事にどのような影響を与える可能性があるかを客観的に記述します。
    • (例)「突発的な電話対応など、マルチタスクが発生すると混乱しやすい傾向があります」「気圧の変化により体調が変動することがあります」
  3. 必要な合理的配慮(最重要)
    • 企業側に求める具体的なサポート内容を記述します。「配慮をお願いします」だけでなく、「こうしてもらえれば働けます」という解決策を提示する姿勢が重要です。
    • (例)「業務指示は口頭だけでなく、チャットやメモなど文字に残る形でもいただけると、ミスなく遂行できます」
    • (例)「定期的な通院のため、月に1回程度の半日休暇を希望します」

障害種別ごとのアピールポイント

障害の種別によって、フォーマット内で強調すべきポイントは異なります。

身体障害の方

「できること」と「物理的に難しいこと」の境界線を明確にします。例えば、車椅子ユーザーであれば「バリアフリー環境であればデスクワークに支障はない」ことや、下肢障害であれば「PCスキルや事務処理能力は一般社員と同等以上である」ことを強調し、即戦力性をアピールします。

精神障害・発達障害の方

「自己管理能力(セルフケア)」と「安定性」が重視されます。自身のストレスサインを把握しており、不調時にどのように対処しているか(服薬管理、睡眠リズムの維持など)を自己PR欄などで触れると、採用担当者の安心感につながります。また、就労移行支援事業所などを利用していた場合は、そこでの訓練内容や通所実績(勤怠の安定性)も立派なアピール材料になります。

ブランク(空白期間)のポジティブな伝え方

障害の治療や療養のために、職歴にブランク(空白期間)があるケースも多いですが、これを隠す必要はありません。

職務経歴書の時系列の中に「療養期間」として記載し、「現在は主治医からも就労許可が出ており、業務に支障はありません」と明記します。また、ブランク期間中に資格取得の勉強をしていたり、就労移行支援でPCスキルを学んでいたりした場合は、それを「準備期間」として前向きにアピールすることで、働く意欲を伝えることができます。

就労移行支援事業所の利用歴は書くべきか

就労移行支援事業所を利用していた場合は、職務経歴書に記載することをおすすめします。職歴欄の最後に「職業訓練歴」として記載し、そこで習得したスキル(Word、Excel、ビジネスマナー、軽作業など)を書きます。これにより、客観的なスキルレベルの証明になるだけでなく、「就労に向けた準備が整っている」という安定性のアピールにもなります。

提出時のマナー

作成はWordで行うのが一般的ですが、企業に提出する際は必ずPDF形式に変換してください。レイアウト崩れを防ぐためです。

障害者雇用の職務経歴書は、「自分のトリセツ(取扱説明書)」です。スキルをアピールするのはもちろんですが、それ以上に「自分の障害を正しく理解し、企業と協力して働こうとする姿勢」を見せることが、採用への一番の近道となります。

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キャリアアドバイザー
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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