職務経歴書フォーマットのおすすめはどれ?状況別の選び方と書類選考通過のコツ
転職活動において職務経歴書は、あなたのキャリアを売り込むためのプレゼンテーション資料です。インターネット上には数多くのフォーマット(テンプレート)が存在しますが、どれを使っても同じというわけではありません。自分の経歴やアピールしたい強みに適したフォーマットを選ぶことは、採用担当者に「読みやすい」と感じさせ、書類選考の通過率を高めるための重要な戦略です。ここでは、数ある中からどのおすすめフォーマットを選ぶべきか、状況別の選び方と活用術について解説します。
最もおすすめなのは「逆編年体式」フォーマット
結論から言えば、迷ったら「逆編年体式」のフォーマットを選ぶことを強くおすすめします。これは現在(直近)の職歴から過去へと遡って記述する形式です。
多くの採用担当者がこの形式を好む理由は、最も関心のある「直近のスキルと経験」が書類の冒頭に来るため、即戦力性を瞬時に判断できるからです。現在の転職市場におけるスタンダードな形式であり、キャリアアップを目指す方や同職種への転職を考えている方にとっては、最も理にかなったフォーマットといえます。
状況別のおすすめフォーマット選び
経歴や目指すキャリアによっては、標準的な逆編年体式以外のフォーマットを使ったほうが、強みが伝わりやすくなる場合があります。自身の状況に合わせて最適なものを選んでください。
1. 編年体式(歴史をアピールしたい方向け)
新卒入社時から現在までを時系列順に記述する形式です。
一つの会社での勤務期間が長い方や、下積みから着実にキャリアを積み上げてきた習熟度をアピールしたい方に適しています。また、社会人経験が浅い第二新卒の方にとっても、成長の過程を順を追って説明できるため使いやすい形式です。
2. キャリア式・プロジェクト式(専門職・転職回数が多い方向け)
時系列ではなく、職務内容やプロジェクト単位、スキルごとにまとめて記述する形式です。
エンジニアやクリエイター、コンサルタントなど、期間よりも「何ができるか」という専門性が重視される職種におすすめです。また、転職回数が多くて時系列だと経歴が細切れに見えてしまう方や、ブランク期間を目立たせたくない方にとっても、スキルを強調することでネガティブな要素をカバーできるメリットがあります。
ファイル形式はWord(ワード)が鉄板
フォーマットのファイル形式にはWord(ワード)やExcel(エクセル)がありますが、基本的にはA4サイズのWord形式を選ぶことをおすすめします。
職務経歴書は「文章」で自分を表現する書類です。職務要約や自己PRなど、採用担当者の心を動かす長文を記述する際に、文書作成ソフトであるWordの方が読みやすく、レイアウトの微調整も容易だからです。
一方で、経理や営業管理、SE(システムエンジニア)のように、数字や表を多用して実務能力を示したい場合は、Excel形式が適していることもあります。Excelで作られたきれいな表は、それ自体がPCスキルの証明になります。ただし、文章が長くなると印刷時にレイアウトが崩れやすいため、調整には注意が必要です。
おすすめのダウンロード先と選び方の注意点
フォーマットを入手する際は、大手転職サイト(doda、リクルートエージェント、マイナビなど)が無料で配布しているものを利用するのが安心です。これらは多くの採用担当者が見慣れている形式であり、JIS規格の履歴書とも相性が良いデザインになっています。
ダウンロードする際の注意点として、派手な装飾や奇抜なデザインのものは避けるのが無難です。採用担当者が見ているのはデザインではなく中身です。白地に黒文字、適切な余白と見出しがあるだけの「シンプル」なフォーマットこそが、あなたの経歴を最も際立たせます。
フォーマットを活用して選考を通過するコツ
最適なフォーマットを選んだら、以下の点を意識して仕上げることで、書類の完成度はさらに高まります。
項目をカスタマイズする
ダウンロードしたフォーマットをそのまま使う必要はありません。自分に不要な項目(例:語学スキルがない場合の語学欄など)は削除し、その分「自己PR」や「得意分野」のスペースを広げるなど、自分の強みが目立つようにレイアウトを調整してください。
必ずPDF化して提出する
作成はWordやExcelで行いますが、企業に提出する際は必ずPDF形式に変換してください。これにより、採用担当者の閲覧環境によるレイアウト崩れを防ぎ、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
職務経歴書のフォーマットは、あなたのキャリアを盛るための器です。ご自身の経歴が最も魅力的に見える「器」を選び、中身を充実させることで、書類選考突破を目指してください。





