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外資系企業の職務経歴書は「英語」だけじゃない。採用されるフォーマットと書き方の鉄則

keireki0530
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「外資系企業に転職したい」と考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは「英語のレジュメ(English Resume)」の作成でしょう。しかし、日本国内にある外資系企業の採用プロセスにおいて、英語のレジュメだけで済むケースは稀です。

多くの外資系企業では、「日本語の職務経歴書」と「英語のレジュメ(CV)」の2点セットを求められます。そして、この「日本語の職務経歴書」であっても、日系企業に出すものと同じフォーマット・書き方では通用しないことがあります。

ここでは、外資系企業の採用担当者(Hiring Manager)の視点に立った、最適なフォーマット選びと、評価される書き方のルールについて解説します。

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外資系に最適なのは「逆編年体式」一択

まず、日本語の職務経歴書のフォーマット選びです。外資系企業に応募する場合、迷わず**「逆編年体式(Reverse Chronological)」**を選んでください。

これは直近の経歴から過去に遡って記載する形式です。欧米のビジネス文化では「今、何ができるか(Current Capability)」が最も重視されます。

日本的な「編年体式(古い順)」で書いてしまうと、一番アピールしたい直近の実績にたどり着く前に読むのを止められてしまうリスクがあります。

【フォーマットの重要ポイント】

  • A4用紙 2枚以内:簡潔(Concise)であることが能力の証明です。ダラダラと長い書類は好まれません。
  • ファイル形式はWordかPDF:グローバルスタンダードはWord作成、PDF提出です。Excelで作られた職務経歴書は、海外のシステムでレイアウト崩れを起こす可能性があるため避けてください。

「日本語」の職務経歴書でも意識すべきグローバル基準

「日本語の書類だから、日本のマナーで書けばいい」というのは間違いです。読み手(採用担当者や現場マネージャー)が外国人である場合や、日本人の担当者であっても外資流の評価基準を持っているからです。

日系企業向けとは異なる、以下の3つのポイントを意識して書き換えてください。

1. 「プロセス」よりも「結果(Result)」

日系企業では「チームで協力して頑張りました」というプロセスや協調性が評価されることがありますが、外資系では「結果(数字)」が全てです。

  • × 日系流:「営業部員として、チームワークを大切にしながら顧客対応を行いました。」
  • 〇 外資流:「昨対比120%の売上目標を達成し、四半期MVPを受賞しました。」

2. 「Action Verb」を意識した書き出し

英語のレジュメでは文頭に動詞(Managed, Created, Ledなど)を持ってくるのが鉄則ですが、日本語でもそのニュアンスを取り入れます。

「~に従事しました」「~を担当しました」という受け身の表現ではなく、「~を立ち上げました」「~を解決しました」「~を推進しました」という能動的な表現を使ってください。

3. 個人情報を書きすぎない

これは英語レジュメのルールにも通じますが、業務に関係のない個人情報は不要です。

家族構成、既婚・未婚、趣味などは、職務遂行能力に関係がないため、外資系ではノイズ(不要な情報)とみなされます。スペースを削って、その分「実績」の記述を増やしてください。

英語レジュメ(English Resume)作成の基本ルール

セットで提出する英語レジュメについても触れておきます。これは日本語の職務経歴書を単に翻訳したものではありません。**「自分を売り込むためのマーケティング資料」**と考えてください。

【絶対に守るべき3つのルール】

  1. 写真は不要英語圏(特に米国系)では、人種、性別、年齢、容姿による差別を防ぐため、顔写真、生年月日、性別の記載はタブーとされています。日本の履歴書には貼りますが、English Resumeには貼らないでください。
  2. 目的(Objective)か要約(Summary)をつけるヘッダー(名前・連絡先)の直下に、自分がどのようなポジションを求めており、どのような価値を提供できるかを3行程度でまとめた「Summary」を記載します。これが採用担当者の興味を惹くフックになります。
  3. Bullet Points(箇条書き)を使う文章(Paragraph)で書くのではなく、箇条書き(Bullet Points)を使って実績を列挙します。1つの項目は1行~2行に収め、パッと見て内容が入ってくるレイアウトにします。

フォーマット入手時の注意点

「職務経歴書 フォーマット 外資系」で検索してテンプレートをダウンロードする場合、以下の点に注意してください。

  • JIS規格にとらわれない日本のJIS規格(履歴書)は外資系には不向きです。自由形式のWordフォーマットを選んでください。
  • シンプル・イズ・ベストカラフルな装飾や複雑な表組みは不要です。白地に黒文字、太字(Bold)で見出しを強調するだけの、シンプルで洗練されたデザインが好まれます。

結論:2つの書類で「一貫性」を持たせる

外資系への転職では、日本語の職務経歴書と英語のレジュメ、この2つがあなたの分身となります。

言語は違っても、伝えるべき「コア・メッセージ(あなたの強み)」は一貫していなければなりません。日本語では「協調性」をアピールしているのに、英語では「リーダーシップ」をアピールしていると、人物像がブレてしまいます。

まずは「逆編年体式」の日本語フォーマットで、数字に基づいた実績を固めること。そして、それをベースに無駄を削ぎ落とした英語レジュメを作成すること。この順序で進めることで、外資系企業の採用担当者に刺さる強力な応募書類が完成します。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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