看護師の職務経歴書はExcelでも作成可能。採用担当者に評価されるフォーマットの選び方と活用術
看護師が転職活動を行う際、履歴書と合わせて提出を求められる職務経歴書の作成において、Word(ワード)を使うべきか、Excel(エクセル)を使うべきか迷う方は少なくありません。一般的には文章作成に適したWordが推奨されることが多いですが、看護師の職務経歴に関しては、Excelの方が作成しやすく、かつ見やすい書類になる場合があります。ここでは、Excelフォーマットを使用して書類選考を通過するための作成ポイントと、看護師特有のアピール項目の盛り込み方について解説します。
看護師の職務経歴書にExcelが適している理由
職務経歴書をExcelで作成することは、ビジネスマナーとして全く問題ありません。特に看護師のキャリアは、勤務した病院の規模、所属した診療科、保有資格、使用できる医療機器など、箇条書きや表形式で整理すべき情報が多いため、表計算ソフトであるExcelとの相性が良い側面があります。
Excelを使用する最大のメリットは、レイアウトの整えやすさです。「期間」「病院名・規模」「所属・業務内容」「実績」といった項目をセルごとに管理できるため、行がずれることなく整然とした一覧表を作成できます。採用担当者にとっても、視線移動がスムーズで経歴を把握しやすい書類は好印象につながります。
採用担当者が知りたい必須項目とExcelでの表現
看護師の採用担当者(看護部長や採用担当事務)が職務経歴書で見ているのは、「どの程度の規模の病院で」「どのような症例を」「どれくらいの期間」経験してきたかという即戦力性です。Excelフォーマットを使用する際は、以下の項目を表に盛り込むことが重要です。
1.病院の規模と機能
病院名だけでなく、「病床数(〇〇床)」「機能(急性期、回復期、療養など)」「看護配置基準(7対1など)」を記載します。これにより、業務の忙しさや重症度への対応力が伝わります。
2.配属部署と担当業務
「内科病棟」だけでなく、「循環器内科・心臓血管外科混合病棟」のように具体的に記載します。また、受け持ち患者数や夜勤の頻度、リーダー業務やプリセプター経験の有無も記載することで、マネジメント能力や指導力をアピールできます。
3.専門スキルと資格
Excelの行を追加し、使用経験のある医療機器(人工呼吸器、透析コンソール、IABPなど)や、取得した資格(認定看護師、ACLSなど)を一覧にします。表形式であれば、保有スキルが一目で伝わります。
Excelで作成する際の注意点とテクニック
Excelは表を作るのには適していますが、長い文章を書くのには不向きな面があります。自己PRや志望動機などの長文欄を作成する際は、以下の点に注意が必要です。
まず、セル内での改行を適切に行うことです。「Alt」キーを押しながら「Enter」キーを押すことでセル内改行ができます。文章がセルの枠を超えて隠れてしまわないよう、「折り返して全体を表示する」設定にしておくことも忘れないでください。
次に、印刷範囲の設定です。Excelは画面上と印刷結果がズレやすいツールです。作成が終わったら必ずプレビュー画面を確認し、A4サイズ1枚から2枚にきれいに収まっているか、右端の文字が切れていないかをチェックします。
提出時は必ずPDFに変換する
Excelで作成した職務経歴書を提出する際、最も重要なルールは「PDF形式に変換すること」です。Excelファイルのまま送付してしまうと、採用担当者のパソコン環境によってレイアウトが崩れたり、誤ってデータを書き換えられたりするリスクがあります。また、スマートフォンやタブレットで閲覧する際も、Excelのままでは表示が乱れることが多いです。
Excelの「ファイル」メニューから「エクスポート」または「名前を付けて保存」を選び、ファイルの種類を「PDF」に指定して保存します。これにより、誰が見てもレイアウトが崩れない、プロフェッショナルな書類として提出することができます。
看護師の転職において重要なのは、形式そのものよりも「臨床経験の具体性」です。Excelというツールを使いこなし、あなたのスキルが見やすく整理された職務経歴書を作成することで、書類選考の通過率は確実に高まります。





