職務経歴書を「Googleドキュメント」で作る正解ルート。テンプレートの選び方からPDF提出の鉄則まで
近年、Microsoft Word(ワード)を持っていなくても、無料で使えるクラウドツール「Googleドキュメント」を使って職務経歴書を作成する求職者が急増しています。「職務経歴書 フォーマット ドキュメント」と検索しているあなたも、スマホやMacで手軽に、かつプロフェッショナルな書類を作りたいと考えているのではないでしょうか。
結論から言えば、Googleドキュメントで作成した職務経歴書で書類選考を通過することは十分に可能です。
ただし、Googleドキュメントには「日本企業の採用慣習に合わない初期設定」や「レイアウト崩れの罠」が存在します。ここでは、Googleドキュメントを使って、採用担当者に評価される正しいフォーマットを作成する手順と、提出時の必須ルールについて解説します。
1. Googleドキュメント「公式テンプレート」の落とし穴
Googleドキュメントを新規作成する際、テンプレートギャラリーに「履歴書」や「職務経歴書」という名前のフォーマットが表示されます。デザインがおしゃれで魅力的に見えますが、これを使うのは避けたほうが無難です。
【なぜ公式テンプレートはNGなのか】
Googleが用意しているテンプレートは、欧米式の「レジュメ」をベースにしています。
- 顔写真の配置や自己紹介の書き方が日本の慣習と異なる。
- 2カラム(2列)レイアウトなど、日本の人事システム(ATS)が読み取りにくい構成になっていることが多い。
- 採用担当者が読み慣れている「編年体式」や「逆編年体式」の構成になっていない。
採用担当者に「常識がない」「読みにくい」と思われないために、次の方法でフォーマットを用意してください。
2. 【正解の手順】Word形式を「インポート」して使う
最も確実で、採用担当者に好まれるGoogleドキュメントの作り方は、**「日本の標準的なWordテンプレートを取り込んで編集する」**という方法です。
【作成の3ステップ】
- テンプレートを入手するリクルートエージェントやdoda、マイナビなど、日本の大手転職サイトが配布している「Word形式(.docx)」の標準的な職務経歴書フォーマットをPCやスマホにダウンロードします。
- GoogleドライブにアップロードするGoogleドライブを開き、ダウンロードしたWordファイルをアップロードします。
- Googleドキュメントとして開くアップロードしたファイルをダブルクリック(または右クリック)し、「Googleドキュメントで開く」を選択します。
これで、日本のビジネス標準に準拠したレイアウトを保ちつつ、Googleドキュメントの利便性(自動保存、スマホ編集など)を活かして作成することができます。
3. 編集時に注意すべき「フォント」と「ズレ」
WordファイルをGoogleドキュメントで開くと、互換性の問題で表示が少し崩れることがあります。以下のポイントをチェックして微調整してください。
① フォント(書体)の置き換え
Wordで標準の「MS明朝」や「MSゴシック」は、Googleドキュメントには入っていません。そのため、勝手に別のフォントに置き換わり、見た目のバランスが悪くなることがあります。
- 対策:「Ctrl+A(全選択)」をして、フォントを**「M PLUS 1p」や「Sawarabi Gothic(さわらびゴシック)」**など、日本語対応の標準的なフォントに一括変更してください。「メイリオ」に近い視認性の高いフォントを選ぶのがコツです。
② 改ページの位置
Googleドキュメントの編集画面(ページ分けなしモード)では繋がって見えていても、印刷プレビューで見ると、文章の途中でページが切れていることがあります。
- 対策:職務経歴の区切りが良いところで、「挿入」→「区切り」→「改ページ」を入れて、意図的にページを変えてください。
③ 表組み(テーブル)の幅
Wordの表組みが、Googleドキュメントでは画面からはみ出したり、幅が極端に狭くなったりすることがあります。
- 対策:ルーラー(定規)機能を使って、余白の範囲内に表が収まるよう幅を調整してください。
4. 提出は「URL共有」ではなく「PDF書き出し」で
Googleドキュメントには「共有」ボタンがあり、URLを送れば相手にデータを見せることができます。しかし、応募書類として提出する場合、URLの共有はNGマナーです。
【URL共有が嫌われる理由】
- セキュリティ:企業のネットワーク制限で、Googleドライブへのアクセスがブロックされている場合がある。
- 権限設定ミス:「アクセス権が必要です」と表示され、採用担当者が見られないトラブルが多発している。
- 保管の問題:採用担当者が手元にファイルを保存しにくい。
【正しい提出方法:PDF化】
必ず以下の手順でPDFファイルに変換し、そのファイルをメール添付や応募フォームから送ってください。
- メニューの「ファイル」をクリック。
- 「ダウンロード」を選択。
- **「PDFドキュメント(.pdf)」**をクリック。
5. まとめ:ツールは最新でも、マナーは基本に忠実に
「職務経歴書 フォーマット ドキュメント」で検索したあなたが目指すべきは、「Googleドキュメントという便利なツールを使いこなしつつ、アウトプット(提出物)は伝統的なビジネス様式に合わせる」というハイブリッドな戦略です。
- 日本の標準的なWordテンプレートをインポートする。
- フォントとレイアウトのズレを修正する。
- 必ずPDFに書き出して提出する。
この3点を守れば、PC環境に関わらず、採用担当者に「ITリテラシーがあり、かつビジネスマナーも心得ている」と評価される職務経歴書が完成します。





