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1社のみの経験は強力な武器になる。職務経歴書のフォーマット選びと「空白」を埋める書き方テクニック

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転職活動において、経験社数が1社のみであることは決してネガティブな要素ではありません。むしろ、一つの企業で長く勤め上げた「定着性」や「信頼性」、あるいは新人から一人前になるまで逃げずにやり遂げた「継続力」を示す強力な武器になります。しかし、職務経歴書の作成となると「書くことが少なくてスカスカに見えてしまうのではないか」「変化がなくて読み手が飽きてしまうのではないか」と不安を感じる方が多くいらっしゃいます。ここでは、1社のみの経験を持つ方がその強みを最大限にアピールし、充実した職務経歴書を作成するためのフォーマット選びと書き方のコツを解説します。

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1社のみの経験者に最適なフォーマットは「編年体式」

職務経歴書のフォーマットにはいくつか種類がありますが、経験社数が1社の場合は「編年体式」が最も適しています。編年体式とは、入社から現在に至るまでを時系列順に記載していく形式です。

多くの転職サイトでは、直近の経歴から遡る「逆編年体式」が推奨されていますが、1社のみの経験者の場合、新卒(または入社時)からの成長ストーリーを見せた方が、能力の深まりが伝わりやすくなります。「新人時代」「中堅時代」「リーダー時代」と時系列で追うことで、同じ会社にいながらどのように役割が変化し、スキルアップしてきたかというドラマを描きやすくなるのが編年体式のメリットです。

スカスカに見せないための「分解」テクニック

1社しか経験がない場合、「〇〇株式会社に入社」という見出しが一つしかないため、そのまま書くと余白が目立ってしまいます。これを防ぎ、内容を充実させるためには、経歴を「会社単位」ではなく「業務単位」や「期間単位」で分解して記載するのが鉄則です。

1. 部署異動や昇進で区切る

部署異動や昇進があった場合は、それらを一つの転職と同じような扱いで区切って記載します。「営業部(20xx年~20xx年)」、「マーケティング部(20xx年~現在)」のように見出しを分けることで、社内でのキャリアチェンジや幅広い経験をアピールでき、見た目のボリュームも増します。

2. プロジェクトや担当案件で区切る

部署が変わっていない場合でも、関わったプロジェクトや担当した主要なクライアントごとにブロックを分けます。例えばシステムエンジニアであれば「A社向け基幹システム開発」「B社向けアプリ改修」のように分け、それぞれの規模や役割を詳細に記します。

3. 年数や習熟度で区切る

同じ部署で同じ業務を続けてきた場合でも、「習得期間(入社~3年目)」「戦力期間(4年目~6年目)」「指導期間(7年目~現在)」のようにフェーズを分けます。「最初は先輩の補助だったが、次は一人で担当し、最後は後輩を指導した」という変化を書くことで、同じ業務の中での深化を伝えることができます。

【ケース別】1社のみの職務経歴書の書き方事例

ケース1. 長く同じ部署で勤務している場合(事務職・営業職など)

このケースでは、「創意工夫」と「後輩育成」が鍵になります。業務内容は同じでも、年次が上がるにつれて効率化のために何をしたか、チームのためにどのような役割を果たしたかを強調します。

(記載例)

  • 2015年4月~2018年3月:基礎固めと信頼構築
    • 既存顧客50社へのルート営業を担当。
    • 商品知識の習得に努め、顧客からの問い合わせに即答できる体制を構築。
  • 2018年4月~2021年3月:提案営業への転換と新規開拓
    • 既存顧客への深耕に加え、年間10社の新規開拓目標を達成。
    • 顧客の課題をヒアリングし、特注商品を提案することで単価アップを実現。
  • 2021年4月~現在:チームリーダーとして組織貢献
    • メンバー3名の営業同行および目標管理を担当。
    • 営業マニュアルを作成し、チーム全体の成約率を10パーセント向上。

ケース2. 第二新卒など経験が浅い場合

経験年数が短い場合は、実績の大きさよりも「基礎スキルの習得」と「仕事への姿勢」を細かく書きます。新入社員研修の内容や、OJTで学んだこと、そこから独り立ちするために行った努力を具体的に記述し、ポテンシャルの高さをアピールします。

(記載例)

  • 2023年4月~6月:新人研修および基礎知識の習得
    • ビジネスマナー、PCスキル(Word、Excel)、業界知識を習得。
  • 2023年7月~2024年3月:OJTによる実務経験
    • 先輩社員のサポートのもと、資料作成および電話応対を担当。
    • 正確性を意識し、ダブルチェックを徹底することでミスゼロを継続。
  • 2024年4月~現在:単独での業務遂行
    • 担当エリアを一人で任され、月間訪問件数40件を維持。
    • 顧客との関係構築に注力し、初の受注を獲得(月間売上50万円)。

1社経験だからこそ書ける「自己PR」のポイント

フォーマットを埋めた後の自己PR欄では、1社で働き続けたからこそ得られた強みを強調します。

一つ目は「信頼関係を築く力」です。長期間にわたり社内の人間関係を構築し、顧客と付き合い続けた実績は、コミュニケーション能力と誠実さの証明になります。

二つ目は「ストレス耐性と継続力」です。嫌なことがあってもすぐに辞めず、課題を乗り越えてきた経験は、採用担当者に「この人は自社でも長く活躍してくれるだろう」という安心感を与えます。

1社のみの職務経歴書は、書き方次第で「変化がない」とも「一貫性がある」とも取られます。フォーマットを工夫し、一つの会社の中で積み重ねてきた濃密な時間を丁寧に言語化することで、採用担当者に信頼感を与える魅力的な書類を作成してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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