職務経歴書における「前々職」の書き方|経験を効果的に伝えるためのポイントと例文
「前々職」って職務経歴書にどう書くべき?
転職経験が2回以上ある方にとって、「前々職の書き方」は意外と悩ましいテーマです。
✅ 直近じゃないから詳しく書かなくていいの?
✅ 前々職の経験って、今の応募に関係ある?
✅ 書きすぎると長くなるし、でも省きすぎると印象が悪いかも…
このように、「職務経歴書に前々職をどう書くか」は、応募する職種や自身の経歴との関連性によって変わります。
この記事では、「前々職」を書くべきケースと省略してもよいケースを整理しながら、評価される書き方・記載例・注意点をわかりやすく解説します。
職務経歴書に「前々職」を書くべきケースとは?
まずは、前々職を職務経歴書に記載すべきかどうかの判断基準を見てみましょう。
✅ 書くべきケース
- 応募職種と関係がある経験がある
- 長期間在籍していた(3年以上など)
- 実績や成果が明確でアピールにつながる
- スキルや知識が今に活きている
- 前職が短期間で、前々職のほうがキャリアの主軸である
❌ 書かなくてもよい or 簡略でよいケース
- 応募職種と全く関連性がない
- 在籍期間が極端に短い(数か月以内)
- 特筆すべき業務や成果がない
- 職務経歴書が冗長になる原因になる場合
職務経歴書での「前々職」の基本的な書き方
前々職を記載する際は、他の職歴と同様に、以下の要素を簡潔にまとめましょう。
▶ 基本構成
- 会社名・在籍期間
- 事業内容(簡単に)
- 所属部署・職種・役職
- 担当業務(要点を絞って)
- 実績・工夫した点(任意)
▶ 記載例(営業職から事務職へ転職希望のケース)
■ 株式会社ユニリンク(2017年4月 ~ 2020年3月)
【事業内容】印刷業(従業員数150名)
【職種】営業職
【業務内容】
・法人顧客向けに販促用印刷物の提案営業(BtoB)
・見積書・請求書作成、納期管理、クレーム対応
・社内の進行管理チームと連携しながら受注対応
【実績・工夫した点】
・既存顧客への提案を強化し、継続受注率を前年比15%向上
・業務の属人化を改善するため、受発注フローをマニュアル化
※現在は事務職への転職を希望しており、上記業務で培った調整力・事務処理スキルを活かしていきたいと考えています。
職歴が多い場合の「前々職」の簡略化方法
転職回数が多い方の場合は、前々職以降を要約形式で記載するのがおすすめです。
▶ 簡略記載例(職歴が多い場合)
■ その他職歴(簡略)
- 株式会社アステリア(2015年4月~2017年3月):一般事務(データ入力・電話応対)
- 株式会社トラストリンク(2013年6月~2015年3月):営業アシスタント(受発注管理、資料作成)
このように、職歴の中でも「伝えるべき経験」に絞って、前々職以降を整理すると、全体の構成がわかりやすくなります。
「前々職」が重要な意味を持つ場合のアピール方法
▶ 自己PRに活用する
前職と前々職のつながりや、どちらも活かせるスキルを自己PRとして補強すると説得力が増します。
例:
前職では事務職として、データ管理や業務効率化を担当しておりましたが、前々職では法人営業を経験しており、社外との調整や交渉、資料作成といったスキルを活かしながら社内外の架け橋として働いてきました。こうした経験の両軸を活かし、今後はバックオフィス部門での調整力や対応力をより強く発揮していきたいと考えております。
よくある質問(Q&A)
Q. 前々職の会社が倒産している場合はどう書く?
A. 在籍事実に変わりはないため、通常通り記載して問題ありません。備考で「倒産により退職」などと一言添えると自然です。
Q. 前々職の記載で在籍期間が空白にならないか不安
A. 前職と前々職の間に空白期間ができる場合は、短期のアルバイトやスキルアップ期間であっても、備考などで簡潔に説明すると安心感があります。
まとめ|前々職の書き方は「応募に関係するかどうか」で決める
✅ 前々職は「応募職種との関連性」や「キャリアの連続性」がある場合にしっかり書く
✅ 関連性が薄い場合や短期の場合は簡潔にまとめてOK
✅ 書く際は、業務内容・成果・スキルを整理し、現在とのつながりを意識して構成
✅ 自己PRや職務要約と組み合わせることで、前々職の経験をより魅力的に伝えられる
「前々職」もあなたのキャリアを支えてきた大切な経験のひとつです。
必要に応じて、しっかりと職務経歴書に反映させ、採用担当者に“過去と今をつなぐ”成長の軌跡を伝えていきましょう。