はじめに:職務経歴書は「Word」で作るのがスタンダード
転職活動を始めると、必ず必要になるのが職務経歴書。履歴書と並ぶ重要な応募書類であり、自分の職歴・スキル・実績を詳しく伝えるためのものです。その作成に最も使われているのが、**Microsoft Word(ワード)**です。
Wordは、文書作成ソフトとして広く普及しており、書式の調整がしやすく、職務経歴書に求められる“わかりやすさ・見やすさ・丁寧さ”を表現するのに最適なツールです。
この記事では、初心者の方でもすぐに実践できる「Wordを使った職務経歴書の作り方」を、構成・書式設定・便利な機能・提出方法まで詳しく解説していきます。
1. 職務経歴書をWordで作成するメリット
- 自由なレイアウトが可能
→ 表や見出しの挿入、文字サイズやフォント変更が簡単。
- PDFへの変換が簡単
→ 企業に提出しやすく、レイアウト崩れを防げる。
- テンプレートが豊富
→ Microsoft公式や転職サイトで無料配布されているフォーマットを使える。
- ビジネス書類としての信頼性がある
→ 多くの企業がWordファイルでの職務経歴書に慣れている。
2. Wordで職務経歴書を作る基本構成
Wordで職務経歴書を作る際は、以下の構成をベースに作成するとわかりやすくなります。
■ 基本フォーマット
- タイトル・氏名・日付
職務経歴書 氏名:山田 太郎 作成日:2025年3月25日
- 職務要約(キャリアの概要を3〜5行で簡潔に) 営業職として6年間、法人向け提案営業に従事。新規開拓および既存顧客との関係構築に注力し、毎年売上目標を達成。チームリーダーとして後輩育成・業務改善にも携わる。
- 職務経歴(会社ごとに詳細な業務内容と成果を記載)
■ 株式会社〇〇(2019年4月〜2024年3月) 所属:営業部/職種:法人営業 【業務内容】 - IT製品の提案・販売(新規開拓・既存フォロー) - 月次・四半期ごとの営業報告書作成 【実績】 - 年間売上目標120%達成(2023年度) - 顧客満足度アンケートで部内1位を記録
- 保有資格・使用スキル
- 普通自動車第一種運転免許(2014年取得)
- MOS Word/Excel 2019 取得
- Excel(VLOOKUP・IF・ピボット)、Word(スタイル、目次、文書整形)
- 自己PR・今後のキャリア志向 相手の立場に立った提案と継続的な信頼関係構築を重視しています。今後は、より高度な課題解決型営業に挑戦し、チームや組織の成長にも貢献したいと考えています。
3. Wordでの書式設定の基本ポイント
● フォントと文字サイズ
- フォント:MS明朝、MSゴシック、游ゴシック、メイリオ など
- 本文:10.5~11pt、見出しは12~14pt程度
● 行間・段落設定
- 行間は1.15~1.5倍程度が読みやすい
- 段落前後に「間隔(6~12pt)」を設定すると見やすくなる
● 余白とページ設定
- 上下左右の余白:20mm程度
- A4サイズ1~2枚で収まるように構成
4. Wordで使える便利な機能
● 【表の挿入】
職歴やスキルを表形式にすると、整理された印象になります。
例:
期間 | 所属部署 | 職務内容 |
---|
2019年4月〜 | 営業部 | 法人営業・新規開拓・資料作成など |
2022年4月〜 | 営業企画課 | 営業支援ツールの改善・数値分析 |
● 【スタイル機能】
見出し(職務要約・職務経歴など)にスタイルを設定することで、統一感のあるデザインになります。
● 【ヘッダー・フッター】
ページ番号や氏名をフッターに入れると、複数ページになっても管理しやすくなります。
5. Wordで作成した職務経歴書の提出方法
■ PDFに変換して提出する
- 「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSとして保存」
- ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」にするのがマナー
■ 提出時のチェックポイント
- 誤字脱字がないか
- 見出しや改行が整っているか
- ファイル名がわかりやすいか
- レイアウトが崩れていないか(印刷やPDFプレビューで確認)
まとめ|Wordで作る職務経歴書は“伝わる”かたちを意識
Wordは、誰でも使いやすく、ビジネス文書に適した職務経歴書作成ツールです。ただ書くだけでなく、読みやすさ・整った見た目・適切な構成を意識することで、あなたの経験やスキルがより魅力的に伝わります。
「Wordで作るのは難しそう」と思っていた方も、構成と基本操作を押さえれば、確実に質の高い職務経歴書を仕上げることができます。テンプレートを活用したり、過去の書類をベースにカスタマイズしたりしながら、あなただけの1枚を作り上げていきましょう。
ABOUT ME
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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