NPOでの経験を職務経歴書に活かす方法|強みとしてアピールする書き方のコツ
NPOの活動経験、職務経歴書に書いてもいいの?
転職活動で提出する職務経歴書には、これまでの職歴や業務実績、スキルなどを記載します。しかし、過去にNPO(特定非営利活動法人)での活動経験がある場合、
「NPOでの経験は“職歴”として書いていいの?」
「ボランティアだったけど、職務経歴書に書く価値はある?」
と悩む方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、NPOでの経験は職務経歴書にしっかり記載すべき貴重な実績です。たとえ給与が発生していなかったとしても、その活動を通じて得たスキルや成果は、企業にとって十分評価対象になり得ます。
本記事では、NPOでの活動を職務経歴書に自然に盛り込み、強みとして伝える方法について詳しく解説します。
NPOでの活動は「職歴」になるのか?
NPOでの経験が有給職員(常勤・非常勤)としての勤務であれば、正規の職務経歴として記載可能です。また、無給のボランティアやプロボノ活動であっても、継続性や業務内容によっては「職務経験に準ずる活動」として評価されます。
✅ 職歴として扱える可能性のあるNPO活動の例:
- 事務局スタッフとしてイベント運営・会計管理を担当
- 被災地支援の現場で物資管理や調整業務に従事
- 広報チームとしてWebサイトやSNSを運用
- プロボノとしてNPOの業務改善やIT導入を支援
職務経歴書にNPO経験を記載する際のポイント
1. 活動形態を明記する
NPOでの関わり方は人それぞれ。「職員」「契約スタッフ」「ボランティア」「プロボノ」など、明確に記載しましょう。
記載例:
■ 特定非営利活動法人〇〇(2021年4月〜2023年3月)
【雇用形態】非常勤スタッフ(週3日勤務)
2. 実際に担当した業務と成果を具体的に書く
ボランティア活動であっても、「やったこと」だけでなく、「どう貢献したか」「どんな成果があったか」を記載することで、職務経歴としての説得力が増します。
記載例:
- 年間50件以上の寄付者対応とデータ管理を担当
- SNSフォロワーを1年で3,000人から8,000人に増加
- イベント企画・運営で参加者満足度90%以上を達成
3. 得たスキル・学びをアピールする
NPOでの活動では、ビジネス現場とは異なる課題解決能力や多様性への対応力、主体性などが評価ポイントになります。
記載例(スキル欄):
- Excelを活用した会計データの整理・予算管理
- WordPressを使ったWebサイト更新・運用
- 多様な年齢層・立場の関係者との調整・交渉スキル
NPO経験の記載例(職務経歴書フォーマット)
■ 特定非営利活動法人〇〇(2020年5月〜2022年12月)
【活動形態】プロボノ(週末ボランティア)
【活動内容】
- 団体の広報支援としてWebサイトの改善・ブログ更新を担当
- 月1回のニュースレターを企画・ライティング・配信まで一貫対応
- アクセス解析ツールを導入し、訪問数を2倍に向上
- 多文化イベントの運営に携わり、最大来場者数500人を達成
NPO経験をアピールするのに向いている職種・業界
NPO経験は、単なる“ボランティア歴”ではなく、実務経験として評価される場面が増えています。 特に以下のような職種・業界では強みとして活かせます。
- 人事・総務・広報などのバックオフィス系
- 福祉・教育・医療・行政・地方創生などの公共分野
- 非営利組織・ソーシャルビジネス関連企業
- NPO・NGOの転職希望者(経験者優遇)
また、一般企業でも「多様なバックグラウンドを評価する動き」が進んでおり、社会貢献や協働の姿勢はプラスに働くことが多くなっています。
NPOでの経験を書く際の注意点
- 団体名や活動内容がマイナーな場合は簡単な説明を加える
(例:「外国籍児童の教育支援を行うNPO法人〇〇にて〜」) - 「やったこと」だけで終わらせず、「得たスキル」「工夫した点」を補足する
- 営利企業との比較に過度な強調をしない(例:「民間よりやりがいがあった」などは避ける)
まとめ|NPO経験は立派な“実績”、しっかり職務経歴書で伝えよう
✅ NPOでの経験は、職務経歴書に記載すべき大切なキャリアの一部
✅ 無給・ボランティアでも、業務内容・貢献度・成果を具体的に書けば評価対象になる
✅ 活動形態を明記し、企業でも活かせるスキルに落とし込むことが重要
✅ 公共性の高い仕事や、多様な人との協働経験は、社会人としての魅力につながる
NPOでの経験は、あなたが社会と真摯に向き合ってきた証です。形式や雇用形態にとらわれず、自信を持って職務経歴書に記載し、あなたの価値を伝えてください。