職務経歴書における産休・育休の書き方

産休・育休期間の記載の必要性

転職活動で職務経歴書を作成する際、出産や育児に伴う休職期間、いわゆる「産休・育休」の経験をどのように記載すべきか悩むことがあります。産休・育休期間も、企業に在籍していた期間の一部です。この期間について曖昧にしたり、記載しなかったりすると、採用担当者がご自身のキャリアを正確に把握できず、実務経験に不自然な空白期間（ブランク）があるかのような誤解を与えてしまう可能性もあります。

職務経歴書への具体的な記載方法

産休・育休期間は、職務経歴書の中で、その期間に在籍していた企業の職務経歴欄に時系列に沿って記載するのが一般的です。まず、その企業への在籍期間（入社から退社まで）を明記します。その上で、業務内容などを記載する流れの中で、休職した時期を具体的に示します。例えば、「〇年〇月～〇年〇月 産休・育休のため休職」といった形で、事実を簡潔に記述します。

休職期間として明確にすること

このように「休職」として明記することで、ご自身がその企業に継続して在籍していた事実と、実務から離れていた期間の両方を正確に伝えることができます。職務経歴書上で実務経験が途切れている理由が明確になり、採用担当者が抱く可能性のある疑問を解消することに繋がります。

理由は「出産・育児のため」と簡潔に

休職の理由については、詳細な個人的事情を記載する必要はありません。「出産・育児のため」あるいは「育児休業取得」といった客観的な事実を簡潔に記すだけで十分です。

現在の就業可能状況の補足

採用担当者が最も関心を持つ点の一つは、「現在、業務を遂行する上で支障はないか」という点です。この懸念を払拭するため、職務経歴書の「自己PR」欄や「本人希望欄」などで、現在の状況を補足説明することが非常に有効です。例えば、「現在は子どもを保育園に預けており、就業時間や勤務地に制約なく業務に専念できます」といった一文を添えることで、採用担当者は安心して選考を進めることができます。

経歴を誠実に伝えることの重要性

産休や育休は、キャリアを築く上で起こり得る自然な出来事の一つです。その事実を隠すことなく誠実に記載し、あわせて現在業務可能な状態であることを明確に伝える姿勢が、採用担当者との信頼関係を築く第一歩となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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