職務経歴書は「日本語」でどう書くべき?|正しい表現・敬語の使い方・日本語ならではの注意点を解説
転職活動や中途採用の応募で求められる「職務経歴書」。書く内容そのものだけでなく、「日本語表現として適切かどうか」が選考通過の大きなカギになることをご存じでしょうか?
たとえ経歴やスキルが素晴らしくても、日本語の誤用・不自然な敬語・曖昧な表現があると、ビジネス文書としての信頼性を損ねてしまう可能性があります。
特に職務経歴書は、採用担当者があなたの「社会人としての文章力・伝達力・丁寧さ」をチェックする書類でもあるのです。
この記事では、「職務経歴書 日本語」というキーワードに沿って、ビジネス文書としてふさわしい日本語表現、使ってはいけないNG表現、注意すべき敬語や言い回し、文体の選び方などを詳しく解説します。
1. 職務経歴書は「日本語でのビジネス文書」として評価される
職務経歴書は、単なる経歴の羅列ではなく、自分の職務経験・スキル・実績を第三者に正しく、簡潔に伝えるビジネス文書です。
採用担当者が見ているのは、以下のような日本語表現の力です:
- 文の構成力(主語と述語の一致、時系列の整理)
- ビジネスで通用する言い回し・敬語の使い方
- 情報を簡潔にわかりやすく伝える力
- 誤字脱字のチェック力・注意深さ
2. 職務経歴書にふさわしい日本語表現・文体
✅ 文体は「です・ます調」より「である調」が一般的
職務経歴書は履歴書とは異なり、客観的に自分の職歴やスキルを説明する文書のため、基本的には「である調」(常体)が好まれます。
例:
- 「営業職として入社し、新規顧客の開拓に従事。」
- 「年間売上目標を達成し、社内表彰を受けた実績がある。」
ただし、自己PR欄など「自分の想い」を書く場面では“です・ます調”でも構いません。
一貫して文体を統一していれば、どちらでも問題はありません。
3. よくある日本語ミス・NG表現とその修正例
NG表現 | 理由 | 修正例 |
---|---|---|
○○を行いました | 曖昧な表現(何をどのように) | ○○を実施し、月間売上15%向上に貢献 |
貢献することができました | 主語と述語が不自然・冗長 | 売上向上に貢献しました |
頑張って取り組みました | 抽象的で説得力に欠ける | ○○の施策を実行し、具体的な成果を出した |
○○という業務などを担当しました | 「など」は曖昧で評価しづらい | ○○、△△といった業務を担当しました |
ポイント:数字・事実・行動を具体的に示すことが、日本語表現としての説得力を高める秘訣です。
4. 職務経歴書における敬語の使い方
職務経歴書は、丁寧すぎる敬語や過剰な謙譲語は必要ありません。
事実を正確に述べることを優先し、ビジネスで自然に通用する表現を選びましょう。
適切な表現例
- 「〜に従事」「〜を担当」
- 「〜に取り組む」「〜を実施」
- 「〜を通じてスキルを習得」
- 「社内表彰を受賞」
避けた方がよい表現
- 「携わらせていただきました」(必要以上のへりくだり)
- 「業務をさせていただいておりました」
- 「勉強させていただいております」
→ 面接では丁寧語でOKですが、職務経歴書では簡潔な報告文のトーンが好まれます。
5. 職種別|日本語表現の工夫ポイント
職種 | 日本語表現の工夫 |
---|---|
営業 | 「顧客対応」「提案」「受注」「交渉」「達成率」など定量的に表現 |
事務 | 「データ入力」「帳票処理」「集計」「問い合わせ対応」など具体的業務名を使う |
技術・IT | 「開発」「設計」「運用」「保守」「ツール名」など専門用語は簡潔に説明付きで |
サービス業 | 「接客」「お客様対応」「クレーム対応」「満足度向上」など事例を盛り込むと効果的 |
6. 日本語での職務経歴書作成に便利なツール・チェック方法
- WordやGoogleドキュメントの日本語校正機能
- ChatGPTで表現チェック・改善提案を依頼
- 転職サイトの職務経歴書テンプレート(記載例付き)
- 無料の文章校正ツール(例:文賢・PRUVなど)
自分でチェックしづらい部分も、ツールを活用して「わかりやすく」「誤解されない」日本語に仕上げることが大切です。
まとめ|職務経歴書は「正確で伝わる日本語」が評価されるカギ
「職務経歴書 日本語」という観点から、自分の文章を見直してみると、読み手への伝わり方が大きく変わります。
✅ 文体は「である調」または「です・ます調」で統一
✅ 抽象的な言葉ではなく、具体的な行動・数値で表現
✅ 不自然な敬語・過剰な謙譲語は避け、簡潔にまとめる
✅ 読みやすさ・わかりやすさを意識して文章を整える
日本語表現は、ビジネスパーソンとしての「基本姿勢」が見えるポイントでもあります。
しっかりとした文章で、自信と誠実さが伝わる職務経歴書を完成させましょう。