職務経歴書の「具体例」を使って差をつける!|採用担当者に伝わる書き方と実践フォーマット
なぜ「具体例」が重要なのか?
転職活動において、職務経歴書はあなたの“実績と強み”を客観的に伝えるための最も重要な書類です。その中でも特に大切なのが、具体例を交えた記載です。
「職務内容を一通り書いたけれど、印象が薄いと言われた…」
「実績を書いても、どれほどの価値があるか伝わっていない気がする」
「どの程度まで具体的に書けばいいかわからない」
このような悩みは、抽象的な表現が多い職務経歴書によくあるもの。だからこそ、「具体例」を用いることで内容に説得力を持たせ、採用担当者に「会ってみたい」と思わせることができるのです。
職務経歴書における「具体例」とは?
職務経歴書における「具体例」とは、単なる業務の羅列ではなく、
- どんな場面で
- どんな課題に対して
- どう対応し
- どんな成果を出したのか
というエピソードベースの実績や取り組み内容のことです。
たとえば「営業として新規開拓を担当」と書くよりも、「1日20件のテレアポと週10件の訪問営業を行い、年間売上目標を130%達成」など、数字や成果を伴う具体的な活動内容を書くことで、圧倒的に説得力が増します。
具体例を含む職務経歴書の記載構成
以下のような構成で書くと、具体性があり、読みやすくなります。
① 会社概要・期間
会社名、在籍期間、業種、従業員規模など
② 職種・役職
自身のポジションや業務範囲
③ 業務内容(箇条書き)
担当業務・プロジェクト・使用ツールなど
④ 実績・取り組み(具体例)
成果、数値、工夫したポイントなどを明記
【職種別】具体例を交えた職務経歴書の記載例
◆ 営業職の具体例
■ 株式会社ビジネスソリューションズ(2019年4月〜2024年3月)
【職種】法人営業(ITソリューション)
【業務内容】
- 中小企業向け業務システムの提案営業を担当(新規:既存=3:7)
- クラウドサービスの導入支援・アフターフォローまで一貫対応
- 提案書作成、見積書作成、契約業務、導入後研修の実施
【具体例】
- 2022年度、担当顧客30社中25社の契約更新を実現し、継続率83%を達成
- 新規開拓で月間平均5件の商談を獲得、年間契約額は4,500万円に
- 顧客からの要望に応じたマニュアル作成により、サポート工数を30%削減
◆ 事務職の具体例
■ 株式会社アドミンサポート(2020年6月〜2024年3月)
【職種】営業事務
【業務内容】
- 受発注処理、請求書発行、売上データ入力、顧客情報管理(Salesforce使用)
- 営業担当のスケジュール管理、来客・電話対応など
【具体例】
- Excelマクロを活用して売上集計表を自動化し、作業時間を月10時間削減
- 社内の帳票管理をデジタル化する提案が採用され、紙使用量を40%削減
- ミスの多かった受注処理の業務マニュアルを整備し、入力ミス率を70%改善
◆ エンジニア職の具体例
■ 株式会社テックシステム(2018年4月〜2024年3月)
【職種】Webアプリケーションエンジニア
【業務内容】
- JavaおよびSpring Bootを使用した業務システムの開発
- AWS環境でのインフラ設計・構築
- チーム(6名)でのアジャイル開発、要件定義〜リリースまでを担当
【具体例】
- ECサイトのカート機能を改修し、月間カゴ落ち率を15%改善
- テスト自動化ツール(Selenium)を導入し、リリース前テスト時間を50%短縮
- メンターとして新人2名の育成を担当し、3ヶ月で独立運用が可能に
具体例を書くときのコツ
✅ 数値を入れる(成果・期間・割合など)
→ 実績が明確になり、客観的評価がしやすくなります。
例:「○件対応」「前年比120%」「売上○円増加」など
✅ 問題・工夫・結果の3ステップで書く
→ STAR法(Situation, Task, Action, Result)で書くと、読みやすく伝わりやすい構成になります。
例:
- 状況:顧客から操作が難しいという声が多数
- 課題:サポートコールの削減が急務
- 行動:操作マニュアルを動画付きで作成・配布
- 結果:問い合わせ件数を40%削減
✅ チームの成果でも、自分の役割を明確にする
→ グループ業務でも、「自分が何を担当したか」を明記することが大切です。
よくあるNGパターンと改善例
NGな表現 | 改善例 |
---|---|
「営業を担当」 | 「法人営業として新規開拓・既存顧客フォローを担当(契約実績:年間平均20件)」 |
「デザインをしていました」 | 「チラシ・バナー・SNS画像をAdobeツールで制作、月20本以上を担当」 |
「システム開発に携わった」 | 「会員情報管理システムをJavaで新規開発(要件定義~リリースまで)」 |
まとめ|具体例がある職務経歴書は「採用担当者に刺さる」
✅ 職務経歴書に具体例を加えることで、内容に説得力と印象が生まれる
✅ 数字・成果・役割・工夫のポイントを明記することで、実力が伝わりやすい
✅ 書き方は「業務内容+具体的エピソード」で構成するのがベスト
✅ 抽象的な表現を避けて、自分の経験に自信を持って書こう!
「どんな仕事を、どうやって、どんな成果を出したか」を具体的に伝えることが、職務経歴書で他の応募者と差をつける最大の武器です。今すぐあなた自身の具体例を見直し、魅力的な経歴書に仕上げてみましょう。