職務経歴書は「現在から過去」に書くべき?|逆編年体のメリットと効果的な書き方を解説
職務経歴書は「現在から過去」に書いてもいいの?
転職活動で作成する職務経歴書には、大きく分けて2つの構成スタイルがあります。それが、
- 編年体式(過去→現在の順に記載)
- 逆編年体式(現在→過去の順に記載)
特に近年は、「現在から過去」にさかのぼって職務経歴を記載する“逆編年体式”が主流となりつつあります。
✅ なぜ「逆」に書いたほうがよいの?
✅ 採用担当者はどちらを好むの?
✅ 書き方のルールはある?
この記事では、「職務経歴書を現在から過去に向けて書く」メリットや書き方のポイント、逆編年体式を使うべき人の特徴、職種別の記載例まで詳しく解説します。
「逆編年体式(現在→過去)」とは?
逆編年体式とは、もっとも新しい職歴を最初に書き、そこから過去に向かってさかのぼっていく構成方法です。
たとえば、以下のように記載します:
■ 株式会社ABC(2021年4月~現在)
↓
■ 株式会社XYZ(2018年4月~2021年3月)
↓
■ 株式会社DEF(2015年4月~2018年3月)
なぜ「現在から過去」に書くのが主流なのか?
✅ 採用担当者は「直近の経験」に最も注目するため
企業が職務経歴書を見るとき、まず知りたいのは**「今どんな仕事をしているのか」「直近のスキルは何か」**です。古い順に読まなければならない編年体式では、読み手に負担がかかることがあります。
✅ スキルや実績の最新情報を前面に出せる
あなたの**“今のスキル・ポジション・成果”を冒頭でアピールできる**ため、職務経歴書の印象が強くなり、書類通過率が高まります。
逆編年体式に向いている人
- 転職経験が2回以上ある方
- 現在の職務が応募職種に直結している方
- スキルや実績に一貫性がある方
- 最新のプロジェクトや役職を目立たせたい方
書き方の基本構成(逆編年体式)
- 職務要約(3~5行の簡潔なキャリア紹介)
- 職務経歴(現在→過去の順に記載)
- 保有資格・スキル
- 自己PR
【記載例】逆編年体式の職務経歴書
【職務要約】
営業職として一貫して法人営業に従事し、IT業界での提案営業経験が豊富です。現在は営業リーダーとして部下の指導や営業戦略の立案にも携わっており、数値目標を継続的に達成しています。課題解決型の提案力と行動力を強みとしています。
■ 株式会社ネクステージ(2021年4月~現在)
【職種】法人営業/リーダー職
【業務内容】
- 自社クラウド製品の法人向け提案営業(主に中小企業)
- チームマネジメント(部下4名)とKPI進捗管理
- 月間平均15件の商談、年間売上5,000万円以上を担当
【成果】 - 2022年:営業目標130%達成、社内表彰を受賞
- 提案書のフォーマットを改善し、成約率15%向上
■ 株式会社ビジコム(2018年4月~2021年3月)
【職種】法人営業
【業務内容】
- OA機器の販売営業、既存顧客フォロー、新規開拓
- 顧客のニーズに応じた商品構成・契約提案を実施
【成果】 - 担当エリアでのシェア拡大に貢献、前年売上比120%
■ 保有資格・スキル
- 普通自動車第一種運転免許
- Microsoft Office(Excel、PowerPoint)実務使用
- Salesforce/kintone/チャットツール活用
- コミュニケーション力、ヒアリング力
■ 自己PR
顧客ごとの課題を深く理解し、最適な提案を行うことを常に意識してきました。現職では営業リーダーとしてチームの数字責任も担っており、数字だけでなく人材育成にも力を入れています。今後はより大きな裁量と責任を持ち、組織への貢献度を高めていきたいと考えています。
「現在から過去」に書く際の注意点
✅ すべての職歴に一貫性を持たせる
職歴が多い場合でも、「なぜその仕事をしてきたのか」「キャリアがどうつながっているか」を意識すると説得力が生まれます。
✅ 時系列が逆でもフォーマットは統一する
各職歴で「会社名/勤務期間/業務内容/成果」を同じ順番・スタイルで記載しましょう。
✅ 退職理由は書かなくてOK(面接で聞かれたら答える)
職務経歴書に退職理由は基本的に不要です。ただし、履歴書の備考欄や面接で聞かれた際は準備しておきましょう。
まとめ|職務経歴書を「現在から過去」に書くことで、印象的なキャリア紹介ができる
✅ 「現在から過去」に書く逆編年体式は、採用担当者が注目する“直近の経験”を強調できる構成
✅ 最新の実績・スキルを冒頭に置くことで、職務経歴書の第一印象を強化
✅ 書く順序は逆でも、各職歴の情報は統一して記載することが大切
✅ 特にキャリアに一貫性がある人、経験が豊富な人におすすめの書き方
職務経歴書の構成を工夫することで、あなたのキャリアの魅力はより伝わりやすくなります。
「現在から過去」にさかのぼって整理することで、“今の自分”を最も効果的にアピールできる職務経歴書を目指しましょう。