職務経歴書の「概要」とは?|書き方・例文・採用担当者に伝わる構成を徹底解説
「概要」とは何か?職務経歴書における役割と重要性
転職活動で必ず求められる職務経歴書。その中でも、最初に登場する「職務経歴の概要」は、採用担当者が最初に目を通す重要な部分です。
「概要って何を書けばいいの?」
「詳細と何が違うの?」
という疑問を持つ方も多いかと思います。
結論から言えば、「概要」とはあなたの職歴や業務経験の要点を、短くわかりやすくまとめた部分のことです。職務経歴書全体の“要約”ともいえるこの欄は、採用担当者に“もっと詳しく見たい”と思わせる導入部分として非常に重要な役割を果たします。
本記事では、職務経歴書における「概要」とは何か?という基本的な理解から、効果的な書き方、実際の記載例、採用担当者に刺さる表現のコツまで、詳しく解説します。
職務経歴書における「概要」とは?
▶ 定義:
職務経歴書の「概要」とは、これまでの業務経験やキャリアの特徴を2~5行程度に簡潔にまとめた文章であり、職歴全体の要点を凝縮した紹介文です。
▶ 目的:
- 採用担当者に「この人の職歴をもっと詳しく見てみよう」と思わせる
- 職歴全体の構成や専門性を、ひと目で伝える
- キャリアの方向性や強みを端的に表現する
▶ 主な記載場所:
職務経歴書の冒頭(氏名・作成日の下)に記載するのが一般的です。
「概要」に含めるべき3つのポイント
職務経歴の概要は、以下の3つを意識して構成するのが基本です。
① 業界・職種・年数
まずは、何の業界でどんな職種をどれくらい経験してきたかを明記します。
例:
IT業界にて約7年間、主に法人向けシステム開発のSEとして従事。
② 業務の専門性や強み
担当してきた業務の内容や得意分野、役割などを簡潔に伝えます。
例:
要件定義から設計・開発・テストまで一貫して対応し、複数のプロジェクトでリーダー経験あり。
③ 実績や成果(数字や事例があればなお良し)
目に見える成果や、採用担当者に「おっ」と思わせる事実を盛り込みます。
例:
直近では、官公庁向け大規模システムの構築プロジェクトにて、チームリーダーとして納期・品質目標を達成。
【概要の記載例】職種別のテンプレート
◼️ 営業職の例:
法人向けITソリューション営業として約6年間従事。新規開拓・既存顧客対応を行い、毎年売上目標を120%以上達成。提案書作成から契約締結、アフターフォローまで一貫して担当してきました。
◼️ 事務職の例:
一般事務・営業事務として約5年間勤務。受発注管理、請求書発行、営業サポート、データ集計など幅広い業務を経験。Excel・Word・社内システムを活用した業務効率化に貢献しました。
◼️ エンジニア職の例:
Web系開発エンジニアとして7年の経験があり、要件定義から設計・実装・テスト・運用まで対応。Java/Spring Bootを中心とした開発スキルと、AWS環境でのインフラ構築経験も有しています。
◼️ 販売・接客業の例:
アパレル業界にて販売・接客を5年間担当。店舗運営や新人指導も経験し、月間売上1位を複数回獲得。顧客満足度向上とリピート率の向上に貢献しました。
概要を書くときの注意点
❌ 長すぎる文章はNG
→ 読みにくく、要点がぼやけてしまいます。3〜5行以内に簡潔にまとめましょう。
❌ 抽象的な言葉だけで終わらせない
→ 「頑張りました」「努力しました」は評価につながりません。数字・成果・実績をできるだけ盛り込むと効果的です。
✅ 自分の経歴に合った“キーワード”を入れる
→ 例:マネジメント経験、BtoB営業、Java開発、SNS運用、Excelスキル など
採用担当者は概要で「見る価値があるか」を判断している
企業の採用担当者は、数十〜数百枚の職務経歴書に目を通すこともあるため、冒頭の概要文で「読み進めるかどうか」を判断することも少なくありません。
だからこそ、職務経歴書の概要は、単なる経歴の羅列ではなく、“読む人の興味を引く導入文”としての役割を果たす必要があります。
まとめ|「概要」は職務経歴書の“第一印象”。簡潔に、強みを伝えよう
✅ 概要とは、職務経歴の要点を2〜5行でまとめた部分
✅ 業種・職種・年数+強み+成果を組み合わせるのが基本構成
✅ 採用担当者の目を引く「数字」や「具体的実績」を入れると効果的
✅ 自己紹介ではなく「ビジネススキルの要約」としての視点を持つ
職務経歴書の概要欄は、あなたの価値を“瞬時に伝える”ための勝負ポイントです。ぜひ丁寧に構成し、自分の強みを最大限に引き出した概要を書き上げましょう。採用担当者に「会ってみたい」と思わせる、説得力ある書類に仕上がります。