職務経歴書の「逆編年体式」とは?|採用担当者に伝わる書き方とメリット・記載例を徹底解説
「逆編年体式」ってなに?職務経歴書における基本形式
転職活動において提出する職務経歴書は、自分のこれまでの職務経験やスキルをアピールする最重要書類です。職務経歴書にはいくつかの記載スタイルがありますが、最も一般的で採用担当者にも読みやすい形式が「逆編年体式(ぎゃくへんねんたいしき)」です。
「逆編年体式ってどういう意味?」
「他の書き方とどう違うの?」
「実際どうやって書けばいいの?」
この記事では、職務経歴書における逆編年体式の特徴・メリット・書き方のポイント・記載例を詳しく解説し、あなたのキャリアを効果的にアピールできる書類作成をサポートします。
逆編年体式とは?
▶ 定義
逆編年体式(Chronological Resume – Reverse Order)とは、職務経歴を最新のものから過去にさかのぼって時系列に記載していくスタイルです。
つまり、「直近の勤務先やプロジェクトから順に記載」する形式であり、企業の採用担当者が最も見慣れているスタイルでもあります。
なぜ逆編年体式が選ばれるのか?|3つのメリット
1. 直近の職務経験をすぐに伝えられる
採用担当者は、応募者の「現在のスキル・経験」を最も重視します。逆編年体式なら最新の業務内容を冒頭で提示でき、興味を引きやすいのです。
2. キャリアの成長が明確に見える
経歴が過去から未来へとステップアップしている場合、その流れを逆順で示すことで**「今がどれだけ成長しているか」**を強調できます。
3. 読みやすく、理解しやすい
多くの企業がこの形式に慣れているため、内容がすぐに理解されやすく、書類選考通過率を高める要因にもなります。
逆編年体式の構成例
以下が職務経歴書(逆編年体式)の基本的な構成です:
- 職務要約(キャリア全体の概略)
- 職務経歴(最新の職務から順に記載)
- 保有資格・スキル
- 自己PR
【逆編年体式】記載例(営業職の場合)
職務経歴書
氏名:田中 太一
作成日:2025年3月26日
【職務要約】
法人営業職として10年の経験を有し、IT業界を中心に新規開拓・既存顧客管理・提案営業を担当。営業チームリーダーとして若手育成にも従事し、チーム全体で年間目標を連続達成。課題発見力とクロージング力を強みに、顧客との信頼関係構築に注力。
【職務経歴】
■ 株式会社ABCテック(2020年4月~現在)
【職種】法人営業(課長職)
【業務内容】
- クラウドソリューションの提案・導入支援(担当業界:製造・物流)
- 年間売上目標の達成率平均115%を維持
- チームマネジメント(5名の指導・育成)
- 顧客向けセミナー企画・実施(年6回)
■ 株式会社システムXYZ(2015年4月~2020年3月)
【職種】法人営業(一般職 → 主任)
【業務内容】
- 中小企業向け業務管理ソフトの販売
- テレアポ・訪問・プレゼン・契約・導入まで一貫対応
- 顧客満足度向上のためのアンケート設計・改善提案
■ 株式会社セールスジャパン(2012年4月~2015年3月)
【職種】営業アシスタント(新卒入社)
【業務内容】
- 資料作成、見積書作成、受発注処理
- 営業同行によるサポート業務
【保有資格・スキル】
- 普通自動車第一種免許
- MOS Excel Expert(2022年取得)
- Salesforce/Google Workspace/Word・PowerPoint/Zoom
- KPI管理・顧客管理・チームマネジメント
【自己PR】
お客様の課題を的確に捉え、最適なソリューションを提案することを得意としています。特に、直近の業務では「売って終わり」ではなく「導入後の定着支援」まで担当し、継続取引率を高める仕組みづくりにも成功しました。今後はマネジメント経験をさらに広げ、組織全体の成果につながる営業戦略に携わりたいと考えています。
逆編年体式を使うべき人とは?
- 転職回数が多くない人(1〜3回程度)
- キャリアが一貫しており、直近の業務が応募先と関連している人
- 成長ステップやスキルの進化をアピールしたい人
- 採用担当者にとって読みやすい構成を優先したい人
逆に向かないケースは?
以下のような場合は、編年体式(古い順)やスキルベース型の職務経歴書も検討しましょう。
- 多くの業界・職種を経験し、経歴がバラバラ
- 長期のブランクや、キャリアに空白期間がある
- 派遣・短期契約などの職歴が多く、最新の職務が短期で終了している
まとめ|逆編年体式で「今の自分」を正しく伝える
✅ 逆編年体式とは「最新の職務から過去にさかのぼって記載する形式」
✅ 採用担当者が最も見慣れていて、読みやすく伝わりやすい
✅ 成果・スキル・役割を具体的に示すことで自己PRにつながる
✅ 一貫したキャリアや直近業務の強みをアピールしたい人におすすめ
職務経歴書は、単なる過去の履歴ではなく「あなたの価値」を伝える資料です。逆編年体式を活用し、あなたの「今の強み」をしっかり届けましょう。採用担当者に「会ってみたい」と思わせる、戦略的な構成を意識することが成功の第一歩です。