【職務経歴書に複数社の職歴がある場合】書き方のポイント・見せ方の工夫・注意点を徹底解説
転職経験が複数ある方や、派遣・契約などで複数の会社に勤務した経験がある方にとって、「複数社の職歴を職務経歴書にどう書けばいいのか?」というのは大きな悩みどころではないでしょうか。
採用担当者に正確な情報を伝えると同時に、伝え方次第で「一貫性」や「成長の軌跡」も効果的にアピールできます。
本記事では、「職務経歴書 複数社」というキーワードをもとに、複数社の職歴がある場合の職務経歴書の書き方、見せ方の工夫、避けるべきミス、実際の記載例まで詳しくご紹介します。
1. 複数社の職歴があることはマイナスではない
まず理解しておきたいのは、「転職回数が多い=不利」とは限らないということです。
企業が注目するのは「なぜ転職したのか」「どのような経験を積み、何を得たか」。
複数社で得た経験を整理し、自分の強みや一貫性につなげて表現することで、むしろプラスの印象を与えることが可能です。
2. 複数社の職歴を書くときの基本ルール
✅ 時系列で正確に記載する(編年体形式が基本)
- 古い順 or 新しい順に沿って、すべての勤務先を記載
- 勤務先名、在籍期間、雇用形態、職務内容を整理して書く
- 長く働いた会社は詳細に、短期の職歴は簡潔にまとめる
✅ 各社での役割や成果を明確にする
会社ごとに職務内容が似ていても、担当した業務・得たスキル・成果に違いがあるはずです。以下のように整理しましょう。
会社名 | 在籍期間 | 業務内容 | 実績・成果 |
---|---|---|---|
株式会社A | 2018年4月〜2020年3月 | 法人営業 | 年間売上1.2億円、営業MVP受賞 |
株式会社B | 2020年4月〜2023年1月 | 営業+販促企画 | 新商品販売戦略立案、販促ツール制作主導 |
✅ 転職理由は書かなくてOK(ただし面接では答えられるように)
職務経歴書に転職理由は原則記載不要です。
しかし、短期間の転職が続いている場合は、面接で必ず聞かれるため、納得感ある説明を準備しておくことが重要です。
3. 職務経歴書における複数社の記載例
以下は複数の会社に勤務した方の職務経歴書の記載例です。
【職務経歴書 記載例】
職務経歴書
作成日:2024年3月28日
氏名:佐藤 花子
【職務要約】
営業職として通算8年の経験を有し、法人・個人営業の双方に従事。3社での勤務を通じて、商品提案・販促企画・顧客管理など多面的な業務を経験。売上向上・顧客満足度の向上に継続して貢献。
【職務経歴】
■株式会社A(2016年4月~2019年3月)
職種:法人営業/雇用形態:正社員
業務内容:
・中小企業向けのIT機器提案営業
・新規開拓および既存顧客対応(訪問・見積・契約)
実績:
・2018年度 営業目標120%達成、社内MVP受賞
■株式会社B(2019年4月~2022年2月)
職種:営業・販促企画/雇用形態:契約社員
業務内容:
・販売戦略の企画・推進、新製品の販促資料作成
・店舗スタッフ向け営業研修の運営
実績:
・担当製品の売上前年比150%を達成
■株式会社C(2022年3月~現在)
職種:ルート営業/雇用形態:正社員
業務内容:
・既存顧客フォローアップ、アフターフォロー中心
・提案型営業と定期商談を通じた長期取引構築
実績:
・大型顧客案件のリピート率90%以上維持
4. 見せ方の工夫ポイント
✅ 共通するスキルを強調する
複数社の職歴に共通する業務や成果があれば、それを「一貫性」として強調することで、キャリアに軸があることをアピールできます。
例:すべて営業職 → 提案力、交渉力、顧客対応力など
✅ 異なる業界や職種も、スキルの汎用性を強調する
異なる業界であっても、「課題解決力」「マルチタスク」「対人調整力」などの職種を超えた能力を活かしてきたことを記載すれば、説得力が増します。
✅ 転職歴が多い場合は「要約」で整理する
5社以上の職歴がある場合は、詳細を書く会社を2〜3社に絞り、それ以外は略歴として簡潔に記載する方法も効果的です。
5. よくある質問(Q&A)
Q. 職務経歴書に全部の会社を書くべき?
▶ 基本的にはすべての職歴を記載するのが原則ですが、以下のような短期・特殊ケースは簡略化しても問題ありません:
- 数週間〜1ヶ月未満の短期バイト
- 業務委託や副業的な仕事(職務経歴に直接関係ない場合)
Q. 同じ業務内容の繰り返しはどう工夫すればいい?
▶ 職務内容が似ている場合は、成果・工夫・役割の違いを中心に書き分けることで、読み手に新しい情報を与えることができます。
まとめ|複数社の職歴も「一貫性」と「成長」で魅せる書類に
「職務経歴書 複数社」というキーワードが示すように、転職回数が多くても、書き方次第であなたの経験は強力なアピール材料になります。
✅ すべての勤務先を時系列で正確に記載するのが基本
✅ 会社ごとに業務内容と成果を明確に整理
✅ 一貫した強み・スキルを見せることでキャリアの軸が伝わる
✅ 転職理由は書かなくてもOK、面接対策は必須
「数が多い=弱み」ではなく、「経験の幅がある=強み」として、職務経歴書を戦略的に構成していきましょう。