貿易事務の職務経歴書の書き方|実務経験・語学力・調整力を効果的に伝えるコツと記載例
貿易事務の経験を職務経歴書でどう伝える?採用担当に刺さる書き方とは
貿易事務は、輸出入業務に関わるさまざまな手続きや書類管理、社内外との調整業務を担う専門性の高いバックオフィス業務です。しかし、職務経歴書で自身の経験をどのように表現すればよいか、悩む人は少なくありません。
✅ 船積書類やインボイス作成など、日々のルーチン業務が評価されるの?
✅ 英語力や貿易知識はどこまで書くべき?
✅ 他部署との調整やイレギュラー対応も評価対象になる?
この記事では、貿易事務の職務経歴書でアピールすべきポイント、文書の構成、記載例、注意点まで、採用担当者に伝わる形で詳しく解説します。
なぜ貿易事務の経験は職務経歴書でしっかりアピールすべきか?
貿易事務の仕事は、社内の営業部門・物流業者・通関業者・海外取引先など多くの関係者と連携しながら、確実・正確な輸出入業務を遂行する役割です。専門知識だけでなく、以下のような汎用的スキルも兼ね備えていることを示すチャンスとなります。
✅ アピールできる主なスキル
- 書類作成能力:インボイス、パッキングリスト、L/C書類など
- 語学スキル:英文メールや海外とのやり取り
- 調整力・対応力:納期変更、通関遅れ、クレーム対応などへの柔軟な対応
- 貿易実務の知識:INCOTERMS、HSコード、保険・為替などの理解
職務経歴書の構成(貿易事務向け)
1. 職務要約(3~5行)
経験年数、対応してきた業務範囲、得意分野をコンパクトに記載。
2. 職務経歴(各社ごと)
会社名、在籍期間、所属部署、業務内容、実績などを具体的に記述。
3. スキル・使用ツール・語学力
Excel関数、貿易関連ソフト(NACCS等)、TOEICスコアなど。
4. 自己PR
専門性だけでなく、仕事への姿勢や今後の展望を伝える。
【職務経歴書の記載例】貿易事務経験者(抜粋)
職務経歴書
2024年4月現在
氏名:山田 花子
■ 職務要約
メーカーの海外営業部門にて5年間、貿易事務業務を担当。主にアジア・欧州向けの輸出業務を中心に、インボイス・船積書類の作成、出荷スケジュール調整、L/C処理、海外取引先との英文メール対応などを担当してきました。業務の正確性と、スムーズな社内外調整力を評価されています。
■ 職務経歴
【株式会社グローバルテック】(2018年4月~2023年12月)
事業内容:精密機器の製造・販売(海外売上比率60%)
配属部署:海外営業部 貿易管理課
【担当業務】
- 輸出書類の作成(インボイス、パッキングリスト、B/L、保険証券 等)
- 船積スケジュール調整、出荷指示書の作成・送付
- L/C条件のチェック、書類作成および銀行提出
- 通関業者・運送業者との納期調整、輸出許可の取得手配
- 海外顧客との英文メール・電話対応(英語使用比率:約30%)
【実績・工夫】
- 月平均40件以上の輸出案件を正確に対応、トラブル発生率1%未満を維持
- 貿易書類チェックリストを自ら作成し、業務標準化に貢献
- 英語対応を積極的に担い、海外顧客からの評価向上(リピート率増加)
■ 保有資格・スキル
- 貿易実務検定 B級(2022年取得)
- TOEIC 780点(英文メール、交渉資料の作成経験あり)
- Excel(関数・ピボット)、Word、NACCSシステム操作
- INCOTERMS2020、HSコードの基本知識
■ 自己PR
ミスの許されない業務だからこそ、「確認・報告・連絡」の徹底を意識して取り組んでまいりました。また、複数案件を並行して管理し、関係者間の調整を行う中で、スケジュール管理や対人調整力も身に付きました。今後はさらに広い貿易知識を深め、輸出入両方の視点で業務改善や後輩指導にも携わりたいと考えています。
貿易事務の職務経歴書でやってはいけないこと
NG例 | 理由 |
---|---|
「インボイス作成などをしていました」だけ | 具体性がなく、仕事の全体像が伝わらない |
書類名や用語ばかり並べる | 読み手に伝わりづらく、実務力が伝わらない |
語学力を過信する表現 | TOEICスコアだけでなく「どんな英語業務に携わったか」を書くべき |
まとめ|貿易事務の職務経歴書は「正確性」と「調整力」のアピールがカギ
✅ 貿易事務の経験は、業務の正確さ・調整力・語学力など幅広いスキルの証明になる
✅ 職務経歴書では、書類名だけでなく「何を、どのように」行ったかを具体的に記述する
✅ 数字・件数・成果を交えると説得力がアップ
✅ 英語スキルは「実務でどう使ったか」を明示することで高く評価される
貿易事務という専門職だからこそ、あなたの仕事の丁寧さと正確さ、そして調整能力を**職務経歴書という書類で「見える化」**しましょう。企業側はその実務力を重視しています。読み手に「任せられる」と思ってもらえる内容を目指してください。