物流事務の職務経歴書の書き方|業務の正確性と調整力を伝える具体的記載例
「物流事務の経験を職務経歴書でどう伝えればいい?」という疑問にお答えします
物流業界の中でも、「物流事務」は現場とオフィスの“橋渡し役”として重要なポジションです。しかし、職務経歴書ではその業務内容が一般的にあまり知られていないため、どこまで書けばいいのか、どうアピールすればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
✅ 電話応対や伝票処理など、地味に見える業務をどう伝える?
✅ ミスの許されない仕事だけど、数字で成果を出しづらい…
✅ 他職種へキャリアチェンジしたいとき、どんな表現を使う?
この記事では、物流事務の職務経歴書に盛り込むべき情報、業務内容の書き方、スキルの伝え方、自己PR例まで、採用担当者に伝わる形で詳しく解説します。
物流事務の仕事内容とは?
物流事務とは、物流拠点(倉庫・センター・運送会社など)で、主に出荷管理・伝票発行・在庫管理・顧客対応などを担当する事務職です。
主な業務内容の例:
- 出荷伝票や納品書の作成(システム使用)
- 配送スケジュールの調整・配車依頼
- 在庫数や入出荷データの入力・管理
- 運送会社・倉庫作業員との連携
- 顧客・社内営業とのメール・電話対応
- クレーム一次対応・状況報告書の作成
これらの業務を通して、「物流の正確性とスムーズな流れ」を支えているのが物流事務です。
職務経歴書に書くべきポイント
物流事務の仕事は“縁の下の力持ち”であるため、目に見える成果は少ないかもしれません。しかし、正確性・スピード・調整力・対応力など、どの企業でも求められるスキルを備えている職種です。
✅ 職務経歴書で強調すべきポイント:
- 使用しているシステム(例:WMS、SAP、独自システム)
- 1日/月あたりの伝票処理・出荷件数
- 運送会社や社外との調整経験
- 複数タスクを正確にこなす処理能力
- クレームやトラブル対応経験
- 業務効率化(マニュアル作成、改善提案など)
職務経歴書の構成と書き方(物流事務向け)
1. 職務要約(3~5行)
物流事務としての経験年数、担当業務、強み(スピード・正確性・連携力など)を簡潔にまとめます。
2. 職務経歴(各社ごとに)
会社名、在籍期間、部署、業務内容、実績・工夫などを記載します。
3. スキル・資格
事務系スキル(Excel、Word)、使用システム、取得資格など。
4. 自己PR
強みとともに、将来どのように活躍したいかを伝えましょう。
【記載例】物流事務の職務経歴書
■ 職務要約
物流会社にて事務職として5年間勤務。伝票作成、配送手配、在庫管理、顧客対応など、物流事務全般を担当。業務フローの見直しや、配車スケジュールの改善提案により、作業効率向上にも貢献。正確でスピーディな対応を心がけ、現場と事務の橋渡し役として信頼を得てきました。
■ 職務経歴
株式会社ロジスピード(2018年4月〜2023年3月)
事業内容:食品物流の一括管理(配送・保管・在庫)
従業員数:約200名 配属:関東センター事務課
【業務内容】
- 出荷伝票の発行・納品書作成(WMS/専用端末使用)
- 配送会社(3社)との出荷スケジュール調整
- 日次・月次の出荷実績集計(Excel)
- 在庫管理・棚卸補助(誤差報告、改善提案)
- 顧客からの問合せ対応(遅延・納品ミス等)
- 業務マニュアルの整備、後輩2名のOJT指導
【実績・工夫】
- 出荷件数:1日約300件、ミス率0.2%以下を維持
- 配送時間帯の再調整により、再配達率を10%削減
- マニュアル化により新人教育期間を1か月から2週間に短縮
- 「業務改善提案賞」社内表彰を受賞(2022年)
■ 保有資格・スキル
- 日商簿記3級(2017年取得)
- Excel(VLOOKUP、ピボット、関数)/Word
- WMS(富士通製)、配車管理ソフト(配車王)操作経験
- 電話応対・クレーム対応研修受講済み
■ 自己PR
複数の業務を同時に進行しながらも、ミスを防ぐためのチェック体制や作業フローの整備を常に意識してきました。また、現場やドライバー、営業部門との調整を円滑に進めるため、コミュニケーションやレスポンスの早さも重視しています。今後は物流全体の流れをさらに学び、管理者として業務改善やチーム育成にも携わっていきたいと考えています。
応募先が異業種の場合のアピール法
他業界(一般事務・営業事務・カスタマーサポートなど)への転職を目指す場合は、物流業界特有の言葉を一般化しましょう。
物流事務の経験 | 他業界向け表現例 |
---|---|
配車手配 | スケジュール調整/社外との折衝業務 |
出荷伝票発行 | 書類作成・データ入力業務 |
在庫管理 | 業務進行管理・数値確認作業 |
クレーム対応 | お客様対応/トラブル対応経験 |
まとめ|物流事務の経験は「正確性・調整力・業務改善力」の証明になる
✅ 物流事務の職務経歴書では、「正確な事務処理」と「現場との連携力」の両方を伝える
✅ 出荷数や対応件数など、可能な限り“数字”を使って説得力を持たせる
✅ 使用ツールや担当範囲、ミス防止への工夫なども評価ポイント
✅ 異業種に応募する場合は、経験を一般的なスキルに“言い換える”意識を持つ
物流事務は企業のオペレーションの基盤を支える、重要で責任ある仕事です。
職務経歴書では、その信頼性と対応力をしっかり伝えることで、あなたの価値を最大限にアピールしましょう。