職務経歴書の書き方・プロジェクトリーダー（PL）の経験を伝える方法

転職活動において、職務経歴書はご自身のキャリアと能力を伝える重要な書類あります。その中で、プロジェクトリーダー（PL）としての経験は、ご自身の技術力だけでなく、高度な管理能力と調整能力を併せ持つことを示す、非常に強力なアピールポイントとなります。採用担当者にその価値を的確に伝えるための、効果的な書き方について解説します。

プロジェクトリーダー（PL）の職務経歴書で重視される点

採用担当者がプロジェクトリーダー（PL）の経験者に求めるのは、単なる技術的な専門性だけではありません。それ以上に、小規模であってもチームを率い、プロジェクトを計画通りに完遂させた「遂行能力」と「管理能力」であります。ご自身がどのような役割を担い、チームをどう導いたのかを具体的に示すことが求められます。

担当したプロジェクトの概要と規模

まず、ご自身がリーダーとして関与したプロジェクトの概要を明確にする必要あります。例えば、「〇〇業界向け基幹システム開発プロジェクト」や「スマートフォンアプリ〇〇の新規開発」といった形で、どのような目的のプロジェクトであったかを記します。併せて、プロジェクトの「規模感」（例：開発期間、プロジェクト全体の人数、予算規模など）を補足することで、ご自身が経験してきた業務のレベル感が伝わりやすくなります。

PLとしての具体的な「役割」と「責任範囲」

職務経歴書には、単に「プロジェクトリーダー」という役職名だけを記載するのではなく、その立場でどのような「役割」と「責任」を担っていたのかを具体的に記述します。例えば、「開発メンバー〇名のチームリーダーとして、以下の業務を担当」といった形で、ご自身の管理範囲を明確にします。

プロジェクト管理業務（進捗・品質）の記述

プロジェクトリーダーの核となる業務が、プロジェクトの管理であります。ご自身が担当した管理業務を詳細に書き出します。「WBS（作業分解構成図）の作成補助」「メンバ” “ーへのタスク割り当て」「日次・週次での進捗管理（遅延の把握と対策）」「品質管理（コードレビューの実施、テスト計画の策定補助）」など、プロジェクトを円滑に進めるために行った具体的な行動を示します。

チームマネジメントとメンバー指導

チームを率いた経験は、ご自身のリーダーシップを示す上で重要あります。「メンバーの技術的な指導（OJT）やコードレビューの実施」「メンバーからの技術的な相談対応」「チーム内のモチベーション維持のための面談実施」など、チーム全体のパフォーマンスを最大化するために、どのように働きかけてきたのかを記述します。

顧客・他部門との「調整能力」

プロジェクトを成功に導くためには、外部との連携が不可欠であります。PLとして、どの程度の調整業務を行っていたのかも重要なアピールポイントとなります。「顧客（クライアント）との仕様調整や、定期的な進捗報告会の実施」「他部門（例：インフラチーム、営業部門）とのスケジュール調整・折衝」といった経験は、ご自身の高いコミュニケーション能力と調整能力の証明となります。

プロジェクトの「成果」の提示

そのプロジェクトを率いた結果、どのような「成果」に繋がったのかを簡潔に示します。「納期通りのシステムリリースを実現」「リリース後の大きなトラブルなく安定稼働に貢献」といったプロジェクトの成功体験や、もし可能であれば「〇〇の工夫により、開発工数を〇％削減」といった、具体的な貢献を記載します。

経験を整理し、管理能力をアピールする

プロジェクトリーダーの経験は、ご自身の技術力、計画性、指導力、そして調整能力を多角的に示すものです。これらの経験を職務経歴書で具体的に示すことが、採用担当者からの信頼を得て、次のステップに進むための鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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