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採用担当者が会いたくなる!職務経歴書の「プロジェクト案件」の書き方と構成テクニック

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エンジニア、コンサルタント、クリエイター、そしてプロジェクトマネージャー(PM)など、プロジェクト単位で業務が進行する職種において、職務経歴書の書き方は合否を分ける極めて重要な要素です。

単に入社・退社の履歴を並べるだけでは、あなたの持つ専門性や実績は伝わりません。採用担当者は、「どの程度の規模のプロジェクトで」「どのような役割を担い」「どんな技術や手法を用いて」「どのような成果を出したか」を知りたいと考えています。

ここでは、あなたのキャリアをプロジェクトベースで効果的に可視化し、書類選考を突破するための職務経歴書の書き方と構成について解説します。

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プロジェクト形式(キャリア式)で書くべき理由

一般的な事務職や営業職では、時系列に沿った「編年体式」が主流ですが、技術職や専門職の場合は、プロジェクトごとにブロックを分けて記載する「キャリア式(プロジェクト形式)」が適しています。

なぜなら、採用担当者や現場の責任者は、あなたの「所属していた会社」よりも「経験した現場(プロジェクト)」に興味があるからです。プロジェクト単位で記載することで、保有しているスキルセット、対応可能なフェーズ(工程)、マネジメント規模などが一目で分かり、即戦力としての評価を受けやすくなります。

プロジェクト経歴に必須の「5つの構成要素」

プロジェクトの実績を記載する際は、以下の5つの要素を漏れなく盛り込むことが鉄則です。これらが欠けていると、採用担当者はあなたの実力を測ることができず、書類選考で弾かれる原因となります。

1. プロジェクト名と概要

「何を作る(何をする)プロジェクトだったのか」を簡潔に書きます。

例:「大手金融機関向け勘定系システム刷新」「新規SaaSプロダクトの立ち上げとマーケティング戦略策定」

※守秘義務がある場合は、「大手通信キャリア向け」のように固有名詞を伏せて記載します。

2. 期間と規模

プロジェクトの難易度を伝えるための指標です。

期間:「202X年X月~202X年X月(6ヶ月)」

規模:「プロジェクト全体:50名(うち自チーム:5名)」「予算規模:約1億円」

人数や金額を記載することで、マネジメントしていた範囲や責任の重さが伝わります。

3. 役割(ポジション)

あなたがそのプロジェクトで「誰」だったのかを明確にします。

例:「プロジェクトマネージャー(PM)」「テックリード」「メンバー」「PMO」

単に役職名を書くだけでなく、「メンバー5名の進捗管理を担当」などと補足するとより親切です。

4. 環境(技術・ツール・言語)

実務で使用したスキルを羅列します。

ITエンジニアであれば、「Java / Spring Boot / AWS / MySQL / Git / Jenkins」など。

クリエイティブ職やマーケティング職であれば、「Photoshop / Illustrator / Google Analytics / Trello」など。

ここに含まれるキーワードは、求人検索やフィルタリングの対象になることが多いため、略称だけでなく正式名称も意識して記載しましょう。

5. 担当業務と成果(実績)

最も重要な部分です。「何をしたか(担当フェーズ)」と「どうなったか(成果)」を具体的に記述します。

ここが抽象的だと、「ただプロジェクトに居ただけの人」と判断されてしまいます。

評価される「担当業務・成果」の書き方テクニック

プロジェクトの経験を魅力的に伝えるためには、「事実」と「数字」、そして「プロセス」を組み合わせるのがコツです。

担当フェーズを明確にする

プロジェクトの最初から最後まで関わっていたのか、一部の工程だけなのかを明記します。

  • エンジニアの場合: 要件定義、基本設計、詳細設計、実装、テスト、保守運用のうち、どこを担当したか。
  • コンサルタントの場合: 現状分析、戦略立案、実行支援、効果測定のうち、どこに関与したか。

「チームの成果」と「個人の成果」を書き分ける

よくある失敗例が、「プロジェクトは無事成功しました」とだけ書いてしまうことです。採用担当者が知りたいのは、その成功に対して「あなたがどう貢献したか」です。

  • 悪い例: 「スケジュール通りにシステムを納品しました。」
  • 良い例: 「要件変更が多発する中、顧客との折衝を行い優先順位を整理。クリティカルパスを重点的に管理することで、当初のスケジュール通りに納品を完了させました。」

トラブルシューティングの経験はアピールになる

プロジェクトにトラブルは付き物です。順調に進んだ話だけでなく、困難な状況をどう乗り越えたかというエピソードは、高い問題解決能力の証明になります。

「炎上案件に途中から参画し、タスクの可視化とリソース配分の見直しを行うことで、遅延を2週間で解消した」といった記述は、現場リーダーとして非常に高く評価されます。

【職種別】プロジェクト経歴の記載サンプル

職種によって強調すべきポイントは異なります。以下に代表的な職種の記載イメージを紹介します。

ITエンジニア(SE・PG)の場合

技術スタックと担当工程を詳細に書くことが最優先です。

【プロジェクト名】 大手ECサイトのリニューアル開発

【期間】 2023年4月~2023年10月(7ヶ月)

【規模】 15名(リーダーとしてメンバー3名を指導)

【環境】 PHP(Laravel), Vue.js, AWS(EC2, RDS), Docker

【担当工程】 基本設計、詳細設計、実装、コードレビュー

【実績・取り組み】

既存システムのスパゲッティコードを解消するため、リファクタリングを主導。処理速度を30%向上させると同時に、保守性の高いコード規約を策定し、チーム全体の開発効率を上げました。

コンサルタント・企画職の場合

クライアントの課題(Issue)と解決策(Solution)、定量的効果(Impact)を意識します。

【プロジェクト名】 製造業における業務プロセス改善(BPR)

【期間】 2022年10月~2023年3月(6ヶ月)

【役割】 業務コンサルタント(現状分析~新フロー定着化)

【実績・取り組み】

部門間の連携不足によるリードタイム長期化が課題。全部署へのヒアリングを行い、ボトルネックを特定。承認フローの電子化と工程の並列化を提案・導入し、リードタイムを20日から14日へ短縮(30%削減)しました。

クリエイター・Webディレクターの場合

制作物のURL(ポートフォリオ)への誘導と、制作意図を論理的に説明します。

【プロジェクト名】 採用ブランディング用 特設サイト制作

【期間】 2023年1月~2023年3月(3ヶ月)

【役割】 Webディレクター(進行管理、ワイヤーフレーム作成、撮影ディレクション)

【実績・取り組み】

「若手層の応募増加」をKGIに設定。ターゲット層へのインタビューに基づき、「社員のリアルな日常」を動画で見せる構成を提案。公開後、エントリー数が前年比150%に増加しました。

最後に:守秘義務には細心の注意を

プロジェクトベースの職務経歴書を書く際、絶対に守らなければならないのが「守秘義務」です。

特にSIerやコンサルティングファーム、広告代理店に勤務している場合、クライアント名を出すことが契約で禁止されているケースが多々あります。

職務経歴書でクライアント名を実名で書いてしまい、「コンプライアンス意識が低い」と判断されて不採用になるのは非常にもったいないことです。「某大手自動車メーカー」「通信インフラ企業」といった表現に留め、面接の場で「口頭でお伝えできる範囲でお話しします」と補足するのがビジネスマナーとして正解です。

あなたの関わったプロジェクトの一つひとつが、あなたのスキルの証明書です。情報を整理し、採用担当者に「この人に次のプロジェクトを任せたい」と思わせる魅力的な職務経歴書を作成してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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