職務経歴書の書き方・経理の専門性を伝えるアピール方法
転職活動において、職務経歴書はご自身の経験と能力を伝える重要な書類です。特に経理職の職務経歴書は、その専門性の高さと業務の正確性を、採用担当者に的確に示す必要があります。経理の業務は、日常的な作業から月次、年次決算といった専門知識を要するものまで多岐にわたります。ご自身がどの範囲の業務を遂行できるのかを具体的に記述することが、書類選考を通過するための鍵となります。
経理職の職務経歴書で重視される点
採用担当者は、経理職の応募書類を見る際、単に「経理経験あり」という事実だけではなく、「どのレベルの業務までを一人で完結できるか」という点を注視しています。日常の伝票処理だけでなく、月次決算や年次決算にどのように関わってきたのか、その経験の深さが問われます。また、正確かつ迅速に業務を遂行する能力や、コスト意識、業務改善への意欲なども評価の対象となります。
日常業務(日次業務)の具体的な記載方法
経理の基本となる日常業務の経験は、ご自身の基礎力を示す上で重要です。「現金出納管理」「預金管理(入出金確認、振込対応)」「伝票の起票・仕訳」「経費精算」といった業務を具体的に記載します。もし、一日の平均的な伝票処理件数や、経費精算の規模感がわかる場合は、それらを補足すると業務の習熟度が伝わりやすくなります。
月次決算業務の経験を明確にする
経理の専門性をアピールする上で、月次決算業務の経験は不可欠です。「売掛金・買掛金の管理(残高照合、入金・支払処理)」「固定資産台帳の管理」「月次試算表の作成」「部門別損益計算資料の作成」など、ご自身が担当していた月次の締め作業の範囲を明確に記述します。これにより、採用担当者はご自身が持つ経理スキルの中核を把握できます。
年次決算業務の経験と関与度
年次決算(本決算)の経験は、経理としてのキャリアにおいて大きな強みとなります。「決算整理仕訳(減価償却費計上、各種引当金計上など)」「勘定科目内訳書の作成」「法人税・消費税申告書作成の補助」「会計監査対応」など、どの部分に、どの程度の深さで関与したのかを具体的に示します。補助的な立場であったとしても、一連の流れを経験していることは評価されます。
使用可能な会計ソフトとPCスキル
現代の経理業務は会計システムなしには成り立ちません。ご自身が実務で使用してきた会計ソフトの名称(例:勘定奉行、弥生会計、SAP、Oracleなど)は、必ず明記する必要があります。また、経理業務ではエクセル(Excel)を多用します。データ集計や分析に使用した関数(VLOOKUP、SUMIFなど)や、ピボットテーブルの操作経験なども、業務効率化のスキルとしてアピールできます。
業務改善やコスト意識への貢献
もし、日々の業務の中で、非効率なプロセスを改善した経験(例:経費精算フローの見直し、ペーパーレス化の推進)や、コスト削減に繋がる提案をした経験があれば、それも記載します。単なる作業者ではなく、主体的に業務に取り組む姿勢は高く評価されます。
保有資格による知識の客観的証明
「日商簿記検定〇級」や「税理士試験科目合格」、「FASS検定」といった資格は、経理・財務に関する知識レベルを客観的に証明するものです。取得している資格は、取得年月と共に必ず記載します。





