職務経歴書の自己PR・評価を下げるNGな書き方とは
職務経歴書における自己PRの重要性
転職活動において、職務経歴書に記載する「自己PR」は、ご自身の強みや入社への意欲を採用担当者に伝えるための重要な項目であります。職務経歴詳細の欄でご自身の「経験(事実)」を示した後、自己PRでは、その経験から得た「ご自身の強み」が、応募先企業でどのように活かせるのかをアピールします。しかし、その書き方次第では、ご自身の魅力を十分に伝えきれなかったり、かえってネガティブな印象(NG)を与えてしまったりする可能性もあります。
NG例1・抽象的で具体性がない自己PR
最も避けたいのが、具体性に欠ける抽象的な表現であります。例えば、「私にはコミュニケーション能力があります」や「責任感を持って業務に取り組んできました」といった記述は、それだけでは採用担当者に響きません。なぜなら、その強さを裏付ける具体的なエピソード(事実)がなければ、ご自身がどのような場面でその能力を発揮できるのかが伝わらないためであります。
NG例2・応募先企業との関連性がないアピール
ご自身がどれほど優れた強みを持っていたとしても、それが応募先企業が求めている人物像や、募集している職務内容と関連性が薄ければ、有効なアピールとはなりません。例えば、高い専門性が求められる技術職の応募において、「体力には自信があります」といった点だけを強調しても、採用担当者が知りたい核心的な情報には触れられていないと判断されてしまいます。
NG例3・単なる経験の羅列になっている
自己PRの欄は、ご自身の経験を改めて羅列する場所ではありません。「〇〇業務を担当し、次に△△業務を担当しました」といった記述は、職務経歴詳細の欄と内容が重複してしまいます。採用担当者が自己PR欄で知りたいのは、それらの経験を通じて、ご自身が「何を学び」「どのような強みを培ったのか」という点であります。経験の事実から一歩踏み込み、ご自身の能力を言語化する必要があります。
NG例4・熱意や意欲だけを述べている
中途採用において、企業はご自身が「即戦力」としてどのように貢献してくれるかを期待しています。「やる気だけは誰にも負けません」といった熱意のアピールも大切ではありますが、それだけでは不十分であります。その熱意を支える、これまでの具体的な経験やスキルがどのように貢献に結びつくのか、その論理的な説明が求められます。
NG例5・「勉強させていただきたい」という受け身の姿勢
未経験の職種に応募する場合など、「貴社でゼロから勉強させていただきたいです」といった表現を使ってしまうことがあります。これは謙虚な姿勢を示しているつもりでも、採用担当者には「受け身」で「会社に何かをしてもらうことを期待している」というNGな印象を与えかねません。企業は学校ではないため、「勉強したい」ではなく、「これまでの〇〇という経験を活かし、不足している知識は迅速にキャッチアップして貢献します」といった主体的な姿勢を示すことが重要であります。
NGな書き方を避け、ご自身の価値を伝える
自己PRは、ご自身の強みを、具体的なエピソードで裏付け、それが入社後にどう貢献できるのかを結びつけるための項目であります。上記のようなNGな書き方を避け、採用担当者の視点に立って、ご自身の価値が的確に伝わる内容を心掛けてください。





