職務経歴書の作成と参考資料の活用法

転職活動において、職務経歴書はご自身のキャリアと能力を応募先企業に伝えるための、非常に重要な書類であります。履歴書とは異なり、決まった形式がないために、ご自身の経験をどのようにまとめ、アピールすれば良いのか悩む方も少なくありません。そのような時、書き方の指針として役立つのが、市販されている書籍やインターネット上で公開されている「お手本」であります。

書き方に関する「本（書籍）」の活用

職務経歴書の作成方法について解説した「本（書籍）」は、転職活動の基本的なノウハウとして、多くの方に活用されています。これらの書籍からは、職務経歴書が果たす役割、基本的な記載項目、採用担当者の視点といった基礎知識から、職種別・業種別の具体的な記入例まで、体系的に学ぶことができます。ご自身のキャリアに近いサンプルを見つけることで、アピールすべきポイントの整理に役立ちます。

インターネット上の「お手本」の活用

近年は、書籍だけでなく、転職情報サイトなどが提供する職務経歴書の「お手本（サンプル）」も、非常に充実しています。これらの見本は、インターネット上で手軽に閲覧でき、多くの場合、無料でダウンロード可能なテンプレート（雛形）も用意されています。ご自身が応募したい職種の見本を参考にすることで、どのような情報が求められるのか、その概要を素早く掴むことができます。

参考資料を活用する上での注意点

書籍やインターネット上のお手本は、あくまで「参考資料」であります。そこに書かれている例文をそのまま写すだけでは、ご自身の本当の魅力や、仕事に対する熱意は伝わりません。なぜなら、ご自身の経験は、他の誰とも違う唯一無二のものであり、ご自身の言葉で語られてこそ価値を持つからであります。

ご自身の経験の「棚卸し」が最も重要

どのような本やお手本を参考にする場合でも、最も重要なプロセスは、ご自身のこれまでのキャリアを詳細に振り返る「棚卸し」であります。ご自身がどのような業務を担当し、どのような課題に対して、どう工夫し、どのような成果を上げてきたのか。この具体的な事実こそが、職務経歴書の核となります。

ご自身の言葉で強みを伝える

参考資料は、その「棚卸し」したご自身の経験を、採用担当者に伝わりやすい形式や言葉に「編集」するための道具として活用します。書籍で学んだ構成や、お手本で見た表現方法を参考にしつつも、内容は必ずご自身の具体的なエピソードに基づいた、オリジナルのものとしてください。ご自身の経験と強みを、ご自身の言葉で誠実に伝えることが、書類選考を通過する鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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