職務経歴書の書き方・貿易事務の専門性を伝えるアピール方法
貿易事務の職務経歴書で重視される点
貿易事務の仕事は、輸出入に関わる専門知識、語学力、そして高い正確性が求められる専門職であります。転職活動において職務経歴書を作成する際は、ご自身がどのような環境で、どの範囲の貿易実務を遂行できるのかを、採用担当者に具体的かつ明確に示すことが重要となります。採用担当者は、応募者が持つ即戦力としてのスキルと、複雑な業務を滞りなく進める調整能力を注視しています。
輸出入業務の具体的な記述(書類作成・船積手配)
職務経歴書には、ご自身が担当した業務を詳細に記述する必要あります。単に「輸出業務」や「輸入業務」と記載するだけでは、ご自身の具体的なスキルは伝わりません。例えば、輸出業務であれば「船積書類(インボイス、パッキングリスト、原産地証明書など)の作成」「フォワーダー(乙仲業者)への船腹予約(ブッキング)」「通関手続きの依頼」、輸入業務であれば「発注業務、納期管理」「輸入書類の確認」「関税・消費税の納付手配」といった形で、担当したプロセスを具体的に書き出します。
専門知識(インコタームズ・L/C)の経験
貿易実務特有の専門知識は、ご自身の強みをアピールする上で不可欠であります。例えば、インコタームズ(貿易条件)を理解し、実務でどのように(例:FOB、CIFなど)扱ってきたのか。あるいは、L/C(信用状)取引の経験(開設依頼、書類の点検(ディスクレの確認)、買取(ネゴ)依頼など)があれば、それはご自身の高い専門性を示す強力な材料となります。
語学力(英語スキル)の実務経験の示し方
貿易事務の多くは、海外とのコミュニケーションが発生します。TOEICなどの語学スコアを記載することも有効ですが、採用担当者がより重視するのは、その語学力を「実務でどのように使用してきたか」であります。例えば、「海外の取引先や支社とのコレポン(英文メール対応)による納期調整・問い合わせ対応」「英文の船積書類の読解・作成」といった、具体的な使用場面を記述することで、ご自身の「使える語学力」を証明できます。
社内外との「調整能力」のアピール
貿易事務の仕事は、多くの関係者と連携する「ハブ」としての役割も担います。社内(営業部門、製造・物流部門など)との情報共有や、社外(フォワーダー、通関業者、船会社、倉庫会社など)とのスケジュール調整、あるいはトラブル発生時の折衝など、円滑な輸出入を実現するために、ご自身がどのように「調整能力」を発揮してきたのかを具体的に示すことも、高く評価されるポイントとなります。





