転職の履歴書。趣味「ゲーム」はNG? 伝え方とアピールのコツ
転職における履歴書の「趣味」欄の役割
転職活動において履歴書を作成する際、「趣味・特技」を記載する欄がございます。職務経歴や資格といった実務的な項目と比べ、この「趣味」欄に何を書くべきか、悩まれる方は少なくありません。特に、「ゲーム」が趣味である場合、これを正直に記載して良いものか、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまわないかと不安に感じる方もいらっしゃるようです。
採用担当者は、この趣味欄を通じて、応募者の「人柄」や「価値観」の一端を垣間見ようとしています。また、面接の場で応募者の緊張をほぐすための、アイスブレイク(会話のきっかけ)として、趣味欄の内容に触れることもございます。
履歴書に趣味「ゲーム」と記載することの是非
結論から申しますと、履歴書の趣味欄に「ゲーム」と記載すること自体は、全く問題ありません。どのような趣味を持つかによって、選考が直接的に不利になることは稀であります。
しかし、採用担当者(特に世代が上の場合)によっては、「ゲーム」という言葉に対して、「一人で黙々と行う」「コミュニケーションが苦手」「自己管理ができず、仕事より優先してしまうのではないか」といった、旧来のステレオタイプな懸念を、無意識のうちに抱いてしまう可能性もゼロではございません。
そのため、「ゲーム」という趣味を、採用担当者に不要な懸念を抱かせず、むしろ自身のポジティブな側面として伝えるためには、その「書き方」に少し工夫を凝らすことが望ましいと言えます。
趣味「ゲーム」をアピールにつなげる書き方のコツ
転職活動の履歴書において、趣味欄をより効果的に活用するコツは、その趣味を通じて培われた、あるいは、その趣味が示唆する「仕事にも活かせる汎用的な強み」を、簡潔に補足することであります。単に「趣味。ゲーム」と記載するだけでは、前述のような懸念を払拭できず、人柄も伝わりません。
例文(1)「計画性」「戦略性」を補足する書き方
例えば、シミュレーションゲームや戦略ゲームが趣味である場合、それは「計画性」や「論理的思考力」といった強みと結びつけることができます。
(記載例)「趣味。シミュレーションゲーム(目標達成のため、長期的な視点で戦略を立て、リソースを管理するプロセスが好きです)」
例文(2)「協調性」「リーダーシップ」を補足する書き方
近年主流のオンラインゲームで、チームを組んでプレイすることが多い場合、それは「協調性」や「コミュニケーション能力」のアピールにつながります。
(記載例)「趣味。オンラインゲーム(チーム対戦型のゲームで、仲間とボイスチャットで連携を取り、目標達成に向けて役割を遂行することにやりがいを感じます)」
例文(3)「探究心」「課題解決能力」を補足する書き方
ロールプレイングゲーム(RPG)などで、効率的な攻略法や、難しい課題のクリア方法を研究することが好きな場合、それは「探究心」や「課題解決能力」として表現できます。
(記載例)「趣味。ゲーム(特にRPG。目標達成のために情報を収集・分析し、効率的な手順を試行錯誤するプロセスが得意です)」
履歴書の趣味欄で避けるべき「ゲーム」の書き方
一方で、転職活動というフォーマルなビジネスの場において、配慮すべき書き方もございます。まず、単に「ゲーム」とだけ記載することは、前述の通り、情報不足であり懸念を生む可能性があるため避けるのが賢明です。
また、「(ゲームへの)課金」や、「(深夜までの)長時間プレイ」といった、金銭感覚や自己管理能力、健康面で採用担当者に不安を与えかねない内容は、記載すべきではありません。
結論。人柄を伝える補足情報として
転職活動の履歴書における趣味欄は、応募者の人柄を伝える「補足情報」であります。「ゲーム」という趣味も、書き方一つで、自身の「計画性」「協調性」「課題解決能力」といった、仕事にも通じるポジティブな側面を伝える有効な材料となり得ます。自身の言葉で簡潔に補足し、採用担当者とのコミュニケーションのきっかけとして活用することが望ましいです。





