転職活動で「在職中」の場合。履歴書の職歴欄の正しい書き方

転職活動と在職中の応募書類

転職活動は、必ずしも前職を退職してから行うものとは限りません。現在も企業に勤務しながら、次のキャリアを探すために活動されている方は多くいらっしゃいます。その際、応募書類である履歴書、特に「職歴欄」をどのように記載すべきか、悩まれる場合があるかもしれません。採用担当者に自身の状況を正確に伝えるための、基本的な書き方のルールがございます。

履歴書の職歴欄。「在職中」の基本的な記載方法

履歴書の職歴欄は、原則として全ての経歴を時系列に沿って記載します。現在も在籍している会社（現職）についても、入社した年月、そして正式な会社名、所属部署名を記載します。ここまでは、既に退職した職歴を記載する場合と同様であります。

退職欄は空欄にし、「現在に至る」と記載する

既に退職した職歴については、「〇〇年〇月 一身上の都合により退職」といった形で退職の事実を記載します。しかし、現在もその会社に在籍している場合は、この退職年月や退職理由を記載する欄は空欄のままにします。

そして、その次の行（所属部署などを記載した行の次）に、左寄せで「現在に至る」と記載するのが、最も一般的で丁寧な書き方であります。「在職中」と記載しても間違いではございませんが、「現在に至る」という表現が広く用いられています。

「以上」を記載して職歴欄を締めくくる

「現在に至る」と記載したら、そのさらに次の行の右端に「以上」と記載します。これにより、職歴欄の記載がここで終わりであることを示します。この「現在に至る」と「以上」の二つの記載によって、採用担当者は応募者が現在もその企業に勤務していることを正確に把握できます。

退職予定日が決まっている場合の書き方

在職中であっても、既に現職との退職交渉が進んでおり、最終出社日や退職日が具体的に確定している場合もございます。その場合は、「現在に至る」と記載する代わりに、「〇〇年〇月〇日 退職予定」と、その確定した日付を明記する方法もございます。これにより、採用担当者は応募者の入社可能時期をより具体的に把握することができます。

本人希望欄での補足について

退職予定日が確定している場合や、引き継ぎ期間などを考慮し、入社可能な時期について補足説明が必要な場合は、履歴書の「本人希望欄」を活用することも有効であります。例えば、「現職の都合により、〇〇年〇月〇日以降の入社が可能です」といった形で簡潔に記載することで、選考プロセスや入社時期の調整がスムーズに進むことが期待できます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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