転職面接。履歴書を持参する際のクリアファイル使用マナー

転職面接とクリアファイルの必要性

転職活動の面接において、応募書類である履歴書や職務経歴書を持参するよう指示される場合がございます。その際、書類をどのように持参するかは、応募者のビジネスマナーや仕事に対する丁寧さを示す第一印象となります。書類をそのまま鞄（かばん）に入れるのではなく、「クリアファイル」を適切に使用することが、社会人としての基本的なマナーであります。

応募書類をクリアファイルに入れる理由

応募書類をクリアファイルに入れる最大の理由は、その大切な書類を「保護する」ためであります。鞄（かばん）の中で書類が折れ曲がったり、雨や汚れが付着したりすることを防ぎます。採用担当者は、提出された書類の状態も見ています。シワや汚れのない綺麗な状態の書類を提出することは、応募者の真剣さや、書類を丁寧に扱う姿勢を示すことにつながります。

履歴書を入れるクリアファイルの選び方（色・サイズ）

履歴書を入れるクリアファイルの選び方にも、守るべきマナーがございます。まず「色」でありますが、これはビジネスシーンにふさわしい「無色透明（クリア）」のものを必ず選びます。色付きや柄（模様）が入っているもの、あるいはキャラクターがデザインされたものは、たとえ新品であっても、公的な応募書類を提出する場には不適切であります。

次に「サイズ」でありますが、応募書類（履歴書・職務経歴書）はA4サイズで作成するのが一般的でありますので、クリアファイルも「A4サイズ」を選びます。

クリアファイルへの書類の入れ方と順番

クリアファイルに書類を入れる際の順番も重要であります。採用担当者が読みやすいように配慮します。一般的には、一番上に「送付状（添え状）」（※面接持参時は不要とする考え方もありますが、封筒に入れる場合は同封するのがより丁寧であります）、次に「履歴書」、その下に「職務経歴書」、そして最後に「その他の応募書類（あれば）」の順に重ねます。

書類を入れる「向き」にも注意が必要であります。採用担当者がクリアファイルから取り出して、すぐに読み始められる向き（書類の表面がクリアファイルの表紙側に来るよう）に揃えて入れます。

クリアファイルを入れる封筒について

クリアファイルに入れた応募書類は、さらにそれを「封筒」に入れて持参するのが、最も丁寧なマナーであります。封筒も、A4サイズのクリアファイルが折らずにそのまま入る「角形A4号」または「角形2号」のサイズを選び、色は清潔感のある「白色」が望ましいです。郵送ではないため、封筒に封（のり付け）をする必要はございません。

面接当日のスマートな手渡し方

面接室に入り、採用担当者（面接官）から「応募書類をいただけますか」と指示があった際に、鞄（かばん）から封筒を取り出します。そして、面接官の目の前で、封筒からクリアファイルごと書類を取り出します。

渡す際は、クリアファイルごと、相手が読みやすい向き（相手の正面）になるように持ち直し、両手で「こちらが応募書類であります。よろしくお願いいたします」といった言葉を添えて、丁寧に手渡します。（空になった封筒は、書類の下に敷いて渡す、あるいは速やかに鞄（かばん）にしまいます）

クリアファイルはビジネスマナーの表れ

転職の面接において、クリアファイルを使用するという行為は、単に書類を保護するためだけではございません。それは、応募書類という重要なビジネス文書を丁寧に扱い、受け取る相手（採用担当者）が読みやすいように配慮するという、「ビジネスマナー」の表れであります。こうした細部への配慮が、応募者の第一印象を形作る重要な要素となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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