転職活動で「在職中」の場合。履歴書の本人希望欄の書き方
転職活動における履歴書の本人希望欄の役割
転職活動において履歴書を作成する際、「本人希望欄」という項目が設けられています。この欄をどのように記載すべきか、特に現在も仕事をしている「在職中」の方は、連絡の取り方や入社時期についてどう伝えれば良いか悩まれる場合があります。本人希望欄は、応募者が企業に対して入社にあたり「絶対に譲れない条件」を伝えるための項目であると同時に、選考プロセスを円滑に進めるための「連絡事項」を伝える重要な役割も持っています。
在職中の応募者が本人希望欄に記載すべきこと(1)連絡可能な時間帯
在職中に転職活動を行う場合、多くの方が、現職の業務時間中に応募先企業からの電話連絡を受けることが難しい状況にあります。現職の業務に支障をきたさないためにも、また、応募先企業からの重要な連絡を確実に受け取るためにも、連絡がつきやすい時間帯や、希望する連絡方法を明記しておくことが推奨されます。
例えば、「日中は業務中のため、お電話は〇時以降(例。18時以降)、またはメールにていただけますと幸いです。」といった形で具体的に記載することで、採用担当者も配慮しやすくなります。
在職中の応募者が本人希望欄に記載すべきこと(2)入社(退職)可能時期
在職中の応募者は、内定が出たとしても、すぐに退職して入社できるわけではございません。現職(前職)との退職交渉や、業務の引き継ぎにある程度の期間(一般的には1ヶ月から2ヶ月程度)が必要となります。採用担当者も、在職中の応募者にはこうした期間が必要であることは理解しています。
そのため、本人希望欄には、現時点での入社可能時期の「目安」を記載しておくことが親切であります。例えば、「内定をいただき次第、現職(前職)と退職日を調整し、〇ヶ月程度(あるいは〇週間程度)での入社が可能です。」といった形で記載します。もし、既に退職交渉が進んでおり、退職日が確定している場合は、「現職の都合により、〇〇年〇月〇日以降の入社が可能です。」と具体的に明記します。
譲れない条件がない場合の記載方法
在職中であっても、連絡時間の制約や入社時期の目安以外に、応募する職種や勤務地などについて「絶対に譲れない条件」が特にない場合もございます。その場合は、「貴社(御社)の規定に従います。」と記載するのが、協調性を示す上で最も一般的で適切な書き方であります。連絡時間についても、個人の携帯電話にかかってくる分には特に問題がないということであれば、無理に記載する必要はございません。
本人希望欄に書くべきではない項目(給与・待遇)
在職中かどうかにかかわらず、給与(希望年収)、賞与、休日休暇の詳細、福利厚生といった待遇面に関する詳細な希望は、履歴書の本人希望欄に記載するのは一般的ではございません。これらの条件は、書類選考の段階ではなく、選考が進んだ後の面接や、内定後の条件面談といった場で、企業側と「交渉」すべき内容であります。書類選考の段階で待遇面ばかりを強調すると、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまう可能性もございます。





