栄養士の転職。採用担当者に伝わる履歴書の書き方
栄養士の転職活動と履歴書の役割
栄養士の方が転職を考える際、履歴書は応募先(病院、施設、保育園、企業など)に自身の基本的なプロフィールと適性、熱意を伝えるための必須書類であります。栄養士の業務は、勤務先によって求められるスキルや経験が異なるため、履歴書においても、自身の経歴の概要を分かりやすく示す必要があります。履歴書が自身の「概要」を示すものであるのに対し、職務経歴書は「具体的な実務経験やスキル」を詳細に説明する書類であります。この二つの役割の違いを理解し、履歴書では自身の基本情報を正確かつ丁寧に伝えることが、書類選考を通過するための第一歩となります。
履歴書作成の基本(日付・氏名・写真)
履歴書を作成する際は、まず基本的な項目を正確に記載します。日付は、提出する日(郵送の場合は投函日、持参する場合は面接日)を記載します。氏名や住所、連絡先なども、省略せずに正確に記入します。栄養士は「食」と「健康」に関わる専門職であり、また患者様や利用者様と接する機会もあるため、証明写真は清潔感と安心感、誠実さが伝わるものが望ましいです。服装はビジネススーツや、それに準ずる清潔感のあるジャケット、襟付きのシャツ(ブラウス)などが基本となります。
学歴・職歴欄の書き方
学歴欄は、栄養士資格の取得に関連する最終学歴(専門学校、短期大学、大学など)から記載するのが一般的です。学校名・学部・学科名は、正式名称で正確に記載します。
職歴欄は、これまでに勤務した法人名、施設名(〇〇病院、〇〇介護老人保健施設、〇〇保育園、〇〇株式会社など)を、入職・退職の年月と共に時系列で正確に記載します。その際、採用担当者が業務の規模感を把握できるよう、「(病院、病床数〇〇床)」「(保育園、園児〇〇名)」「(社員食堂、〇食程度提供)」といった形で、勤務先の概要を()書きなどで簡潔に補足すると親切であります。また、「栄養士として献立作成・栄養管理に従事」といった形で、主な役割を簡潔に添えることも有効であります。(詳細な業務内容や使用した栄養管理ソフトなどは、併せて提出する職務経歴書の方で具体的に記述します)
栄養士の転職で最重要な「資格欄」
栄養士の転職において、資格欄は自身の専門性を客観的に証明するための、最重要項目の一つであります。まず「栄養士免許 取得」と正式名称で記載し、取得年月も正確に記します。もし「管理栄養士免許」を保有している場合は、応募できる求人の幅も広がり、さらに強力なアピールとなるため、必ず記載します。その他、食育インストラクター、調理師免許、あるいはPCスキル(MOSなど)といった、業務に関連する資格も、アピールポイントとなるため忘れずに記載します。
熱意と適性を伝える「志望動機欄」
採用担当者が履歴書の中で特に注目するのが「志望動機」欄であります。なぜ他の施設ではなく、その応募先の病院(施設、企業)を志望するのか、その理由を具体的に記載する必要があります。そのためには、応募先の理念や特色(例。特定の疾患への栄養指導に力を入れている、食育に注力している、地域貢献を重視しているなど)を事前にしっかりと研究することが不可欠であります。自身のこれまでの経験(例。〇〇(対象者)への栄養指導経験)が、応募先でどのように活かせると考えているのか、その貢献イメージを結びつけて伝えます。
「自己PR」欄と「本人希望欄」
自己PR欄は、職歴欄や志望動機欄では伝えきれなかった自身の強みをアピールする項目であります。栄養士として求められる「正確性(栄養価計算や衛生管理)」「衛生管理への高い意識」「対象者に寄り添うコミュニケーション能力」「他職種(医師、看護師、調理師、介護士など)との協調性」など、自身の強みを簡潔なエピソードと共に記載します。
本人希望欄には、原則として給与や待遇といった条件面を詳細に記載することは避けます。特に希望がない場合は、「貴院(御社・御園)の規定に従います。」と記載するのが一般的であります。ただし、希望する勤務形態(例。正職員、パートタイム)や、勤務可能な時間帯、曜日など、絶対に譲れない条件がある場合のみ、その旨を簡潔に記載します。





