インディードの履歴書作成機能に対する疑問と知恵袋での実態

インディード履歴書は企業に失礼ではないかという懸念

転職活動においてインディード（Indeed）を利用する人が増える中で、便利機能である「インディード履歴書」について多くの疑問が寄せられています。特に知恵袋などのQ&Aサイトで頻繁に見られるのが、「インディードで作成した履歴書を提出するのは企業に対して失礼にあたらないか」という相談です。結論から言えば、インディードを経由して応募する場合において、そのシステム内で作成された履歴書を使用することは全く失礼にはあたりません。企業側もインディードの仕様を理解しており、統一されたフォーマットで情報が届くことを前提としているからです。

しかし、注意が必要な点もあります。インディードの履歴書フォーマットは、日本で一般的なJIS規格の履歴書とはレイアウトが大きく異なります。写真は丸く切り抜かれて表示されることが多く、経歴の並び順や項目の配置も独特です。そのため、伝統を重んじる企業や、形式を厳格に指定している企業に応募する場合、あるいは面接時に紙の履歴書を持参するよう指示された場合には、別途JIS規格に準拠した履歴書を作成し直すほうが無難であるという意見も多く見られます。応募の段階ではインディード履歴書を使い、面接では正式な書類を用意するという使い分けが賢明な判断といえます。

ダウンロードや印刷に関するよくある質問と解決策

知恵袋などで次によく見かけるのが、「作成した履歴書をダウンロードして印刷できるのか」という機能面に関する質問です。これについては、インディードには作成したプロフィール情報をPDFファイルとして書き出す機能が備わっており、スマートフォンやパソコンに保存することが可能です。保存したデータは、自宅のプリンターやコンビニエンスストアのマルチコピー機を利用して印刷することができます。

ただし、印刷した際の仕上がりには特徴があります。インディード履歴書をPDF化すると、一般的な履歴書のような表形式ではなく、経歴が縦に羅列されたレポートのような形式で出力されることがあります。内容に不足はありませんが、パッと見た時の印象が従来の履歴書とは異なるため、面接官によっては違和感を覚える可能性があります。もし面接で「履歴書をご持参ください」と言われた場合は、インディードのデータをそのまま印刷して持参するよりも、その内容を元にしてWordやExcel、または市販の履歴書用紙に書き写して提出するほうが、より丁寧な印象を与えることができます。

企業への公開範囲と在職中にバレるリスクについて

転職活動を周囲に秘密にして行っている人にとって、「インディードで履歴書を作成すると、勤務先にバレるのではないか」という点は切実な悩みです。知恵袋でもプライバシー設定に関する質問は後を絶ちません。インディードには履歴書の公開設定があり、「公開」と「非公開」を選択できます。「公開」に設定すると、企業側が条件に合う人材を検索した際にあなたのプロフィールが表示され、スカウト（オファー）が届くようになります。

ここで重要なのは、公開設定にしていても、氏名や住所などの個人を特定できる情報は、企業がコンタクトを取り、あなたが返信するまでは伏せられているという点です。しかし、職歴の記述があまりにも具体的すぎたり、特殊な資格や経歴の組み合わせであったりする場合、見る人が見れば個人を特定できてしまうリスクはゼロではありません。在職中の会社に見つかることを極力避けたい場合は、履歴書を「非公開」に設定し、自分から応募した企業にのみ情報が開示されるようにするか、職歴の中に社名を特定できるようなキーワードを入れすぎないよう工夫する必要があります。

インディード作成とファイル添付はどちらが有利か

インディードからの応募方法には、システム上で作成した「インディード履歴書」を送る方法と、自分で作成したWordやPDFの「履歴書ファイル」を添付して送る方法の2通りがあります。「どちらで応募するのが有利なのか」という議論もよく交わされています。効率を重視するならば、一度の入力で複数の企業に応募できるインディード履歴書が圧倒的に便利です。特にスマートフォンだけで転職活動を完結させたい場合には最適なツールといえます。

一方で、書類選考の通過率を少しでも上げたいと考えるならば、自分で作成した履歴書ファイルを添付することをお勧めします。自分で作成したファイルであれば、レイアウトを自由に調整できるため、強調したいスキルを目立たせたり、志望動機を熱意が伝わるように配置したりすることが可能です。また、写真の画質や全体のバランスを自分でコントロールできるため、書類としての完成度を高めることができます。知恵袋の回答などでも、志望度が高い企業には添付ファイルを使い、数多くの企業にアプローチしたい場合はインディード履歴書を使うという使い分けが推奨されています。

ツールに迷うよりも中身の充実が採用への近道

知恵袋には様々な意見や体験談が投稿されており、それらを見ることで不安になることもあるかもしれません。しかし、どのツールを使って作成したかということ以上に重要なのは、そこに書かれている内容です。インディードの履歴書作成機能は非常に優秀であり、多くの企業がそのフォーマットでの応募を受け入れています。形式の違いを気にするあまり、肝心のアピール内容がおろそかになってしまっては本末転倒です。

採用担当者が最も知りたいのは、あなたがどのような経験を持ち、自社でどのように活躍してくれるかという点です。インディード履歴書を使う場合でも、職務内容の欄に具体的な実績を数値で記入したり、自己PR欄を充実させたりすることで、十分に熱意を伝えることは可能です。ツールに関する疑問が解消されたら、次は中身のブラッシュアップに時間を使い、自信を持って応募できる書類を完成させることが、書類選考突破のための確実なステップとなります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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