履歴書作成に必要なものと書類選考を突破するための事前準備
書類選考通過は準備段階で8割が決まります
転職活動において履歴書の作成は避けて通れない工程ですが、いざ書き始めようとした時にペンが見当たらなかったり、卒業年度が分からなくて手が止まってしまったりすることはよくあります。実は、スムーズに質の高い履歴書を作成できるかどうかは、書き始める前の「道具と情報の準備」にかかっています。
途中で作業を中断することなく、集中して一気に書き上げることで、思考の流れが途切れず、一貫性のある熱意の伝わる文章になります。また、適切な道具を使用することは、書類としての美しさや読みやすさに直結し、採用担当者に対して「仕事の準備が良い人物」「丁寧な仕事をする人物」というポジティブな印象を与えることができます。ここでは、手書きとパソコン作成のそれぞれにおいて、履歴書作成前に揃えておくべき必須アイテムと、用意しておくべき情報について解説します。
手書き作成で必須となる筆記用具と選び方
手書きで履歴書を作成する場合、筆記用具の選定は書類の完成度を左右する最も重要な要素です。まず必要なのは、黒色のボールペンか万年筆です。水性やゲルインクのボールペンは、発色が良く文字がはっきりと見えるためおすすめです。一方で、消せるボールペン(フリクションペンなど)の使用は厳禁です。履歴書は公的な文書であり、熱や摩擦で消えてしまうインクはビジネス文書として不適切とみなされます。太さは0.5ミリから0.7ミリ程度のものが、読みやすく力強い印象を与えます。
また、定規とカッターナイフ、またはハサミも必要です。これは証明写真をきれいに切り取るために使用します。手でちぎったり、ガタガタの切り口になったりしていると、雑な印象を与えてしまいます。写真を貼るためののりについては、液体のりよりもスティックのりやテープのりが適しています。液体のりは水分で紙が波打ってしまうリスクがあるため、きれいに仕上げるためには避けたほうが無難です。さらに、万が一の書き損じに備えて、履歴書用紙は予備を含めて多めに用意しておきます。修正テープの使用はマナー違反となるため、一文字でも間違えたら新しい用紙に書き直す必要があるからです。
パソコン作成で必要となるデータと環境
パソコンで履歴書を作成する場合は、物理的な道具よりもデジタル環境の整備が必要です。まず、WordやExcelなどの作成ソフト、または履歴書作成サイトへのアクセス環境が必要です。そして最も重要なのが、証明写真の画像データです。街中の証明写真機で撮影した場合でも、最近の機種はデータをスマートフォンやパソコンに転送できる機能が付いています。フォトスタジオで撮影してもらったデータであれば、より画質が良く好印象です。
作成した履歴書を印刷するためのプリンターと、上質紙(コピー用紙よりも厚手で白い紙)も必要です。自宅にプリンターがない場合は、コンビニエンスストアでのネットプリントを利用するためのアプリや、データを持ち運ぶためのUSBメモリを用意します。コンビニ印刷を利用する場合でも、提出用の封筒や、書類を入れるクリアファイルは別途購入しておく必要があります。
正確な記述をするために手元に用意すべき情報
道具だけでなく、記載する情報の準備も欠かせません。まず用意すべきなのは、「入学・卒業年度早見表」です。履歴書ではすべての年号を西暦か和暦のどちらかに統一する必要があります。うろ覚えで書いてしまい、後から間違いに気づくとすべて書き直しになってしまいます。インターネットで検索すればすぐに出てきますので、自分の生まれ年に合わせた表を手元に置いておきます。
次に、正確な「学歴・職歴メモ」を作成します。学校名は「高校」ではなく「高等学校」と書く、会社名は「(株)」ではなく「株式会社」と書くなど、正式名称を確認しておきます。また、資格や免許についても、正式名称で記載する必要があります。例えば「運転免許」ではなく「普通自動車第一種運転免許」、「英検2級」ではなく「実用英語技能検定2級」といった具合です。これらを証明するための資格者証や合格証書も手元に出しておくと、取得年月日の確認がスムーズです。
第一印象を決定づける証明写真と印鑑の扱い
履歴書の中で唯一の視覚情報である証明写真は、準備物の中で最もコストと時間をかけるべきアイテムです。サイズは一般的に縦40ミリ、横30ミリです。3ヶ月以内に撮影したもので、背景が無地、スーツ着用が基本です。写真の裏面には、万が一剥がれてしまった場合に備えて、氏名を油性ペンで記入しておきます。これを貼るための両面テープがあらかじめ写真についている場合もありますが、ない場合は剥がれにくいのりを用意します。
印鑑(押印)については、近年のJIS規格履歴書や厚生労働省様式では押印欄が廃止されているものが増えています。そのため、必ずしも必要ではありませんが、使用するフォーマットに「印」のマークがある場合は押印が必要です。その際は、シャチハタ(インク浸透印)ではなく、朱肉を使う認印を用意します。印影がかすれたり曲がったりしないよう、捺印マットを使用するときれいに押すことができます。
郵送や持参時に必要となる封筒とクリアファイル
履歴書が完成した後に慌てないよう、提出用のアイテムも事前に揃えておきます。郵送する場合も面接に持参する場合も、履歴書を折らずに入れられる「角形2号(A4サイズ対応)」の白色封筒が最適です。茶封筒は事務的な書類に使われることが多いため、応募書類には白封筒を使うのがマナーとされています。
また、封筒に入れる前に履歴書を保護するための「クリアファイル」も必須アイテムです。これに入れることで、郵送中の水濡れや折れを防ぐことができます。郵送の場合は、切手も必要になります。角形2号封筒に履歴書や職務経歴書を入れると定形外郵便となり、重さによって料金が変わります。料金不足で戻ってくると提出期限に間に合わなくなるリスクがあるため、郵便局の窓口で重さを量ってもらってから出すのが確実です。これらの準備物をすべて揃えてから書き始めることで、心に余裕が生まれ、内容の推敲に集中できるようになります。





