履歴書写真で襟なしブラウスはマナー違反か？採用担当者に好印象を与えるインナー選びの正解

転職活動における履歴書の写真撮影で、ジャケットの中に着るインナー選びは顔映りや全体の雰囲気を決定づける重要な要素です。一般的には襟のあるスキッパーシャツやレギュラーシャツが定番とされていますが、近年ではオフィスカジュアルの浸透により、襟のないブラウスやカットソーを選びたいと考える方も増えています。首元がすっきりとして女性らしい印象になる一方で、カジュアルすぎてマナー違反にならないかと不安を感じることもあるでしょう。ここでは、履歴書写真における襟なしブラウス着用の是非や、採用担当者に好印象を与えるための選び方と着こなしのポイントについて詳しく解説します。

襟なしブラウスはジャケット着用を前提に許容される

結論から申し上げますと、履歴書の写真において襟なしのブラウスやカットソーを着用することは、ビジネスマナーとして十分に許容されます。ただし、それには重要な条件があります。それは必ず「ジャケットを着用すること」です。襟のあるシャツであれば、夏場などのクールビズ期間中にジャケットなしで撮影しても許される場合がありますが、襟なしのトップス単体での撮影は、どうしてもカジュアルでラフな印象が強くなり、普段着の延長のように見えてしまいます。これでは仕事に対する真剣度や礼儀正しさを伝えることが難しくなります。したがって、襟なしのインナーを選ぶ際は、あくまでジャケットとセットでコーディネートし、フォーマルな装いの中に柔らかさを加えるアイテムとして活用するのが正解です。

襟なしインナーが相手に与える印象とメリット

襟なしのブラウスやラウンドネックのカットソーには、襟付きシャツにはない独自のメリットがあります。最大の特長は、首元がすっきりとして見えることで、顔周りが明るくなり、優しく親しみやすい印象を与えられる点です。襟の折り返しがない分、首が長く見えたり、フェイスラインがシャープに見えたりする効果も期待できます。また、角張った襟がないことで、相手に威圧感を与えず、柔軟なコミュニケーションが取れそうな雰囲気を作ることができます。一般事務や受付、接客業、サービス業、または協調性が重視されるチームでの仕事などに応募する場合、この「柔らかさ」と「親しみやすさ」は大きな武器となります。

業界や職種による向き不向きの判断基準

襟なしブラウスが好印象につながるかどうかは、志望する業界や職種によって異なります。アパレル、美容、IT系企業、クリエイティブ職など、比較的服装の自由度が高い業界や、柔軟な発想が求められる職種では、襟なしのインナーを取り入れた洗練されたスタイルが高く評価される傾向にあります。一方で、金融機関、公務員、歴史あるメーカー、士業事務所など、規律や信頼性が最優先される堅実な業界では、依然として襟付きの白シャツが最も無難で確実な選択肢とされています。こうした業界では、少しのカジュアルダウンも「TPOをわきまえていない」と判断されるリスクがあるため、迷った場合はレギュラーカラー（角襟）のシャツを選んでおくほうが賢明です。応募先企業の社風やウェブサイトの社員紹介などを参考に、その場にふさわしい服装を見極めることが大切です。

失敗しない襟なしブラウスのデザインと素材選び

襟なしのブラウスを選ぶ際に最も注意すべき点は「胸元の開き具合」です。首元が詰まりすぎていると窮屈に見えますが、逆に開きすぎて谷間が見えそうになっていたり、インナーのキャミソールが見えていたりするのは論外です。鎖骨が美しく見える程度の適度なラウンドネックや、浅めのVネックを選ぶと、上品で清潔感のある印象になります。また、素材選びも重要です。綿のTシャツのようなカジュアルな素材や、ペラペラと薄すぎる生地は、安っぽく見えてしまいビジネスには不向きです。シフォンやポリエステル、レーヨンなどが含まれた、適度な厚みと光沢感、とろみのある素材を選ぶことで、大人の女性らしい品格を演出できます。過度なフリルやギャザーがついたものは、ジャケットの中でごわついたり、影ができたりするため、装飾の少ないシンプルなデザインがベストです。

ジャケットとの合わせ方と撮影時の注意点

襟なしブラウスは、テーラードジャケット（襟あり）ともノーカラージャケット（襟なし）とも相性が良い万能なアイテムです。テーラードジャケットに合わせれば、カッチリとした中にも女性らしい抜け感が生まれ、ノーカラージャケットに合わせれば、より柔らかく優しい雰囲気になります。撮影時に気をつけたいのが、インナーの中心がずれていないかという点です。襟がない分、ネックレスなどのアクセサリーが目立ちやすくなりますが、履歴書写真では華美な装飾品は避けるのが鉄則です。シンプルな一粒パールのネックレス程度であれば許容されることもありますが、基本的にはノーアクセサリーで撮影するほうが誠実さは伝わりやすくなります。ジャケットの襟元からインナーが左右対称に見えているか、下着の紐が見えていないかなどを鏡で入念にチェックし、清潔感あふれる姿で撮影に臨んでください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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