ケーキ屋の書類選考を突破する履歴書職歴欄の書き方とアピールポイント
ケーキ屋の職歴欄は技術と接客の質を具体的に伝える場所です
華やかなイメージのあるケーキ屋やパティスリーですが、その現場は体力勝負であり、高い技術力と繊細な接客スキルが求められるプロフェッショナルな職場です。そのため、転職活動における履歴書の職歴欄では、単にケーキ屋で働いていましたと書くだけでは不十分です。採用担当者であるシェフや店長は、応募者がどのような規模の店で、どれくらいのスピードで製造や販売をこなしてきたのか、そして繁忙期を乗り越えるタフさがあるかを知りたいと考えています。
書類選考を通過するためには、職歴欄を単なる在籍記録として終わらせるのではなく、自身の実力を証明する具体的なプレゼンテーションの場として活用する必要があります。製造スタッフ(パティシエ)であれば担当していた工程や製造数を、販売スタッフ(ヴァンドゥーズ)であれば客数やギフト包装のスキルなどを詳細に記載することで、即戦力としての評価を高めることができます。ここでは、ケーキ屋特有の業務内容を踏まえた職歴欄の書き方と、採用担当者に響くアピール術について解説します。
運営会社名と店舗名を正確に記載して信頼感を与える
飲食業界や製菓業界では、店舗名(ブランド名)と運営会社名(法人名)が異なるケースが多々あります。履歴書の職歴欄を作成する際、いきなり店舗名だけを書いてしまうと、正式な書類作成のルールを知らないと判断されてしまう可能性があります。基本的には、給与が支払われていた運営会社名を正式名称で記載し、その横や次の行に配属されていた店舗名を記載するのがマナーです。
具体的な書き方としては、株式会社〇〇入社と法人名を書き、その後に洋菓子店△△新宿店に配属と記載します。個人経営のパティスリーなどの場合は、店舗名をそのまま記載しても問題ありませんが、屋号であることを意識して丁寧に書きます。また、店舗が百貨店や商業施設に入っている場合は、その施設名まで書くことで、どのような客層に対応していたかや、施設の厳しいルールに則った接客ができる人材であることを間接的にアピールできます。
パティシエは担当工程と製造規模を数値で表現する
製造スタッフとして応募する場合、採用担当者が最も重視するのは技術レベルと作業スピードです。職歴欄には、単に製造業務に従事と書くのではなく、担当していた具体的なポジションを明記します。例えば、焼成担当(オーブン)、生菓子仕上げ担当、計量・仕込み担当といった具合です。さらに、その店で1日にどれくらいのケーキを作っていたかという製造規模を数値で記載することが重要です。
1日あたりショートケーキ500個のナッペとカットを担当や、クリスマス時期には1日100台のデコレーションを遂行といった具体的な数字があることで、忙しい現場でも通用するスキルがあることが伝わります。また、使用していた機材(オーブンの種類やミキサーの規模など)や、得意とするジャンル(アントルメ、焼き菓子、チョコレートなど)を職歴の行間に書き添えることも、即戦力性をアピールする有効な手段です。
販売スタッフはラッピング技術と繁忙期の対応力を記す
販売スタッフとして応募する場合、ケーキ屋ならではの特殊なスキルをアピールすることが書類選考突破の鍵となります。その代表的なものが、ラッピング(包装)技術と詰め合わせのスピードです。職歴欄には、接客販売に加え、焼き菓子のギフト包装、リボン掛け、熨斗(のし)の対応が可能であることを明記します。これらは習得に時間がかかるスキルであるため、経験者は非常に重宝されます。
また、ケーキ屋にとってクリスマスやバレンタインなどのイベント時は戦場のような忙しさとなります。こうした繁忙期におけるフロアコントロールや、行列整理、予約管理などの経験があれば、必ず記載してください。クリスマス期間の予約管理リーダーとしてミスなく受け渡しを完遂といった実績は、事務処理能力と責任感の強さを証明する材料になります。さらに、客単価や1日の来店客数などを記載することで、どの程度の接客スピードに対応できるかを示すことができます。
アルバイト経験も正社員同様に詳細に書いてアピールする
製菓業界では、アルバイトからスタートして正社員を目指すケースや、アルバイトであっても社員同様の責任ある仕事を任されるケースがよくあります。そのため、雇用形態がアルバイトであったとしても、職歴欄を簡素にする必要はありません。株式会社〇〇入社(アルバイト)と正直に記載した上で、任されていた業務を詳細に書きます。
例えば、アルバイトリーダーとして新人教育を担当や、発注業務および在庫管理を任されるといった記述です。特に閉店作業(レジ締めや片付け)や開店準備を一人で任されていた経験は、店舗運営全体を理解していることの証明となり、信頼性を高めます。雇用形態に関わらず、プロ意識を持って洋菓子販売や製造に携わっていた姿勢を伝えることが大切です。
異業種から転職する場合は体力と丁寧さを強調する
全く異なる業界からケーキ屋へ転職を目指す場合、未経験であることを不安に思うかもしれませんが、過去の職歴の中から製菓業に通じるスキルを見つけ出し、翻訳して伝えることがポイントです。ケーキ屋の仕事は、華やかな見た目とは裏腹に立ち仕事であり、重い材料を運ぶこともあるため、基礎的な体力が求められます。過去にスポーツ経験や体を動かす業務の経験があれば、それを職歴欄や自己PRで触れ、体力に自信があることを伝えます。
また、事務職などの経験がある場合は、正確性とスピードをアピールします。ケーキ作りも販売も、計量ミスや金銭授受のミスが許されない仕事だからです。営業事務として正確な受発注業務を行い、ミスゼロを継続といった実績は、ケーキ屋の予約管理や発注業務でも活かせるスキルです。前職で培った丁寧な仕事ぶりや、顧客へのホスピタリティを強調し、新しい環境でも戦力になれることを論理的に説明することで、未経験の壁を乗り越えることができます。





