履歴書の志望動機で前々職の経験をアピールしてもよいか。採用担当者を納得させる書き方と例文
転職回数が2回以上ある場合、履歴書の志望動機を作成する際に直近の仕事(前職)を書くべきか、それとも実績のある2社前(前々職)の仕事を書くべきか迷うことがあります。特に応募する企業の業務内容と前々職の経験がマッチしている場合、そこを強調したいと考えるのは自然なことです。しかし直近の経歴を無視して過去の話ばかりをしてしまうと、採用担当者に違和感を与えてしまうリスクもあります。ここでは前々職の経験を効果的に志望動機に組み込み、一貫性のあるキャリアストーリーとして伝えるための書き方と例文について解説します。
志望動機で前々職に触れることは有効なアピールになる
結論から申し上げますと、履歴書の志望動機で前々職の経験をアピールすることは非常に有効であり、決してマナー違反ではありません。中途採用においては即戦力性が最重要視されるため、応募職種と親和性が高い経験であれば、それが直近のものであろうと数年前のものであろうと評価の対象になります。特に異業種に転職したものの、やはり元の職種に戻りたいと考えている場合や、前職の在籍期間が短くアピールできる実績が少ない場合などは、前々職の経験をメインに据えて志望動機を構成するほうが説得力が増します。ただし、直近の職歴(前職)について全く触れないと、都合の悪いことを隠しているのではないかと勘繰られる可能性があるため、前職の経験も踏まえた上で原点回帰したという流れを作ることが重要です。
前々職をメインにする場合の文章構成テクニック
前々職の経験を志望動機の中心にする場合、時系列と動機のつながりを論理的に説明する必要があります。効果的な構成は以下の通りです。
- 結論(志望理由)前々職の経験を活かし、貴社で貢献したいという結論を述べます。
- 前々職の実績とやりがい前々職でどのような業務を行い、どのような実績を上げたか、何にやりがいを感じていたかを具体的に記述します。ここを最も厚く書きます。
- 前職を経由した理由と気づきなぜ一度その職を離れて前職に就いたのか、そして前職を経験したことで改めて前々職の仕事の重要性や自身の適性にどう気づいたのかを説明します。出戻りではなく、前向きな再挑戦であることを伝えます。
- 結び(貢献意欲)前々職のスキルと、前職で得た新たな視点(ポータブルスキルなど)を掛け合わせ、貴社でどう貢献するかを宣言します。
この構成にすることで、キャリアが迷走しているのではなく、一度外の世界を見たからこそ確固たる意志を持って戻ってきたという強い説得力が生まれます。
異業種を経て元の職種に戻る場合の志望動機例文
一度別の職種に挑戦したが、やはり前の職種(前々職)が自分に合っていると気づいたケースです。
例文(営業職から事務職へ転職し、再び営業職を目指す場合)
貴社の顧客第一主義を徹底し、長期的な信頼関係を築く営業スタイルに強く惹かれ志望いたしました。私は2社前において5年間、法人営業として顧客の課題解決に尽力し、エリア売上1位を達成するなど営業職に大きなやりがいを感じておりました。前職ではバックオフィス業務の視点を養うために事務職に従事いたしましたが、内側から組織を見る中で、自らの提案でお客様に直接価値を届けたいという思いが再燃いたしました。事務職で培った正確な管理能力と、前々職での提案営業力を融合させ、貴社の営業部門において即戦力として貢献したいと考えております。
前職が短期離職のため前々職の実績を強調する場合の例文
直近の会社が合わずに短期で辞めてしまい、長く勤めていた前々職の経験をアピールしたいケースです。
例文(販売職から異業種へ行き、再び販売職を目指す場合)
貴ブランドの接客を通じたライフスタイル提案に魅力を感じ、志望いたしました。私は2社前のアパレル企業にて5年間勤務し、店長として店舗運営やスタッフ教育に携わってまいりました。前職では異業界でのスキルアップを目指しIT営業に挑戦いたしましたが、やはりお客様の反応をダイレクトに感じられる販売の現場こそが、自身の強みであるホスピタリティを最大限に発揮できる場所であると確信いたしました。前職で学んだ数値管理の視点も活かしつつ、再び販売のプロフェッショナルとして貴社のファン作りに貢献したいと強く願っております。
前々職をアピールする際に注意すべきポイント
前々職を強調する際に最も注意すべきなのは、なぜ前職を選んだのか、そしてなぜ辞めたのかという一貫性の説明です。ここが曖昧だと、単に飽きっぽい性格なのではないか、嫌なことがあると過去に逃げるタイプではないかと懸念されてしまいます。前職への転職はあくまでスキルアップや視野を広げるための挑戦であったと位置づけ、その経験があったからこそ、今回の志望動機がより強固なものになったというストーリーを描くことが大切です。過去の経験すべてが現在の自分を形成しているというポジティブな文脈で伝えることで、採用担当者に安心感と信頼感を与える履歴書を作成してください。





