履歴書の志望動機を150文字でまとめる書き方と職種別例文集
履歴書のフォーマットやエントリーシートの仕様によっては、志望動機の記入欄が小さく、150文字程度でまとめなければならないケースがあります。文字数が少ないと熱意が伝わらないのではないかと不安になるかもしれませんが、要点を絞り込むことで、かえって論理的で力強いアピールが可能になります。採用担当者は短い文章の中に、要約力や的確な表現力を見出そうとしています。ここでは、限られた文字数の中で最大限の評価を得るための書き方のコツと、職種別の具体的な例文について解説します。
150文字で熱意を伝えるための3段構成テクニック
150文字という制限の中で説得力のある文章を作るには、構成をシンプルにすることが何よりも重要です。あれもこれもと盛り込むのではなく、結論、根拠、貢献の3つの要素をそれぞれ一文ずつで構成すると、ちょうど良い長さとリズムになります。まず最初の一文で、なぜその会社を選んだのかという結論を端的に述べます。続く二文目で、その理由を裏付ける自身の実績やスキルを提示します。そして最後の一文で、入社後にどのように貢献したいかという意欲で締めくくります。この3段構成を守ることで、短くても中身の濃い志望動機が完成します。
営業職の150文字志望動機例文
営業職の場合は、具体的な実績や得意分野を簡潔に盛り込み、即戦力であることをアピールします。
例文
貴社の「顧客の潜在ニーズを引き出す」という営業スタイルに強く惹かれ志望いたしました。前職では法人営業として3年間、傾聴力を武器に信頼関係を構築し、エリア売上1位を達成しました。この経験と提案力を活かし、貴社の主力製品のシェア拡大に即戦力として貢献したいと考えております。(135文字)
事務職の150文字志望動機例文
事務職では、業務の正確性や効率化への意識、サポート能力を強調します。
例文
貴社の業務効率化を推進し、社員の働きやすさを追求する姿勢に共感しました。前職の営業事務では、受発注業務のフロー見直しを行い、残業時間を2割削減した経験があります。持ち前の正確な事務処理能力と、周囲と連携するコミュニケーション力を活かし、貴社の円滑な事業運営を支えたいです。(138文字)
接客・販売職の150文字志望動機例文
接客業では、店舗やサービスへの愛着と、顧客満足度を追求する姿勢を伝えます。
例文
貴店の温かい接客と、お客様一人ひとりに寄り添うサービス方針に魅力を感じ志望いたしました。飲食店でのホール経験で培った、お客様の要望を先読みする観察力と明るい対応には自信があります。ご来店されたお客様に心地よい時間を提供し、貴店のファンを増やすことに尽力いたします。(136文字)
未経験職種へ挑戦する場合の150文字志望動機例文
未経験の場合は、なぜその職種なのかという熱意と、過去の経験から活かせるポータブルスキルを繋げます。
例文
未経験からプロを育成する貴社の環境と、チームワークを重視する社風に惹かれ志望いたしました。前職の販売職で培った、相手の意図を汲み取るコミュニケーション能力と、目標達成への粘り強さは、貴社の営業職でも活かせると確信しております。新しい知識を貪欲に吸収し、早期に戦力となります。(138文字)
文字数を削るための表現の工夫と注意点
150文字に収めるためには、無駄な言葉を徹底的に削ぎ落とす必要があります。例えば、貴社の経営理念に深く共感いたしましたといった具体性のない定型句や、勉強させていただきたいといった受け身の言葉は、文字数を消費するだけで独自のアピールにはなりません。また、丁寧語である「です・ます」調は維持しつつも、「~と考えております」を「~と考えます」としたり、「~という経験があります」を「~の経験があります」としたりすることで、文字数を節約できます。短いからこそ一言一句を吟味し、無駄のない筋肉質な文章を作成することで、あなたの聡明さと熱意を効果的にアピールしてください。





