履歴書を「速達」で送るのはアリ? 締め切り間近の対応とマナー
履歴書は「速達」で送っても良いのか
転職活動において、応募書類を郵送する際、「締め切りに間に合わないかもしれない」と焦る場面があるかもしれません。その最終手段として「速達郵便」が頭に浮かびますが、「履歴書を速達で送るのはマナー違反ではないか」と不安に思う方もいるようです。
結論から言うと、履歴書を速達で送ること自体は、ビジネスマナー違反にはあたりません。 締め切りに間に合わないよりは、速達を利用してでも確実に届ける方が遥かに重要です。
速達を利用すべき「やむを得ないケース」
速達は、あくまで「最終手段」として考えるべきです。本来、応募書類の準備や送付は、締め切りまでに十分な余裕を持って行うのが、社会人としての計画性を示す上で最も望ましい姿です。
速達を利用するのが適切と考えられるのは、以下のようなやむを得ないケースに限られます。
- 応募締め切りが「当日」または「翌日」に迫っている場合
- 求人を発見したのが締め切り直前だった場合
- 企業側から何らかの理由で「至急、書類を送付してください」と指示された場合
「準備が遅れた」という理由であっても、締め切りを過ぎてしまうよりは、速達を選ぶべきです。
履歴書を速達で送る際の「封筒の書き方」
速達で送付する場合、封筒の基本的な書き方(宛名、差出人住所、氏名、「履歴書在中」の赤字記載)は、普通郵便と全く同じです。
異なるのは、封筒の表面、右上に「速達」と明確に記載する点です。
- 縦書き封筒の場合:右上に「速達」と縦書きで赤色のペンで記載し、その周りを赤線で囲う(あるいは、「速達」の文字の上に赤い縦線を引く)。
- 横書き封筒の場合:右上に「速達」と横書きで赤色のペンで記載し、その周りを赤線で囲う(あるいは、「速達」の文字の上に赤い横線を引く)。
ご自身で記載する自信がなければ、郵便局の窓口で「速達でお願いします」と伝えれば、担当者がスタンプを押してくれるか、適切な場所に線を引いてくれます。
速達で送る場合の確実な方法と注意点
履歴書を速達で送る際は、いくつかの注意点があります。
郵便局の「窓口」から送付する
速達は、ポストに投函することも可能ですが、郵便局の窓口に直接持ち込むのが最も確実です。
その理由は、速達料金(基本の郵便料金+追加料金)が別途必要になるため、万が一にも「料金不足」で返送されるリスクを避けるためです。窓口であれば、重さを正確に測り、正しい料金で手続きしてもらえます。また、ポストの集荷時間を気にする必要もありません。
料金不足は絶対に避ける
料金不足で書類が返送されてしまっては、速達にした意味が全くありません。これは応募者の「注意不足」として、非常にマイナスな印象を与えます。必ず窓口で手続きしましょう。
速達郵便が与える「印象」
速達で送られてきた履歴書を見て、採用担当者はどう感じるでしょうか。
「熱意がある」とプラスに受け取られる可能性はゼロではありませんが、それよりも「締め切りギリギリに応募してきたな」という印象を持つことの方が多いでしょう。
ただし、速達であること自体が、選考の合否に大きく影響することは考えにくいです。採用担当者が見ているのは、あくまで履歴書や職務経歴書の「中身」です。
結論。最善は「余裕を持った送付」
履歴書の速達送付は、マナー違反ではありませんが、あくまで緊急時の対応策です。それによって評価が上がることを期待するのではなく、「間に合わせるための最後の手段」と捉えましょう。
転職活動は、計画性が問われる場面でもあります。応募書類は早めに準備を終え、締め切りに余裕を持って普通郵便で送付できるのが、最もスマートな方法と言えます。





