履歴書の「西暦」「和暦」問題。どちらに統一すべきか?
履歴書の日付表記。西暦か和暦、どちらが正解か
履歴書を作成する際、生年月日や学歴、職歴の年月を「西暦(例:2025年)」で書くべきか、それとも「和暦(例:令和7年)」で書くべきか、多くの方が一度は悩むポイントです。
結論から申しますと、どちらを使用しても、それ自体が間違いになることはありません。 採用選考において、西暦だから有利、和暦だから不利ということは、基本的にはありません。
最も重要なルールは「どちらか一方に統一する」こと
西暦と和暦のどちらを選ぶかよりも、遥かに重要なルールがございます。それは、**履歴書に記載するすべての日付表記を、どちらか一方に「完璧に統一する」**ことです。
例えば、生年月日は「和暦(昭和・平成)」で記載したのに、学歴・職歴欄は「西暦」になっている、といった混在が最も避けるべき状態です。
なぜ「統一」が必須マナーとされるのか
採用担当者は、非常に多くの応募書類に目を通しています。その際、日付の表記が西暦と和暦で混在していると、時系列の把握が非常に困難になります。例えば、「2018年4月 入社」「令和3年3月 退社」と書かれていると、在籍期間が何年何ヶ月なのか、瞬時に計算することができません。
このような書類は、「読み手への配慮が欠けている」「注意力が不足している」といったマイナスの印象を与えかねず、書類選考において不利に働く可能性があります。
現代の転職市場では「西暦」が推奨される傾向
和暦で統一しても全く問題はございませんが、現代の転職活動(特にパソコンで書類を作成する場合)においては、「西暦」での統一が一般的であり、推奨される傾向にあります。
その理由は、以下の通りです。
- ビジネス文書の標準一般的なビジネス文書やEメール、国際的なやり取りにおいて、日付は西暦で記載するのが世界標準です。
- 職務経歴書との整合性履歴書とセットで提出する「職務経歴書」は、パソコンでの作成が主流であり、多くの場合、西暦で作成されます。応募書類全体で表記を統一する観点からも、履歴書を西暦に合わせる方が合理的です。
- 年齢の把握が容易生年月日が西暦で記載されていると、採用担当者は直感的に応募者の年齢を把握しやすくなります。
- 元号をまたぐ際の利便性「平成31年」と「令和元年」のように、元号をまたぐキャリアを記載する際、西暦(例:2019年)で統一しておけば、時系列が明確で混乱がありません。
応募先企業から「指定」がある場合は必ず従う
例外として、応募先企業(特に官公庁や一部の伝統的な国内企業など)から、「和暦で記載のこと」といった指定がある場合は、必ずその指示に従ってください。企業側の管理システムや様式に合わせることも、重要なマナーの一つです。
統一すべき「すべての日付」とは
履歴書で「統一」すべき日付項目は、以下のすべてを指します。
- 履歴書の提出日(記入日)
- ご自身の生年月日
- 学歴欄の入学・卒業年月
- 職歴欄の入社・退社年月
- 免許・資格欄の取得年月
これらすべてが西暦、あるいは和暦のどちらかで一貫しているか、提出前に必ず最終確認を行ってください。
結論。表記統一は「配慮」の証
西暦を選ぶか、和暦を選ぶか。その選択自体よりも、どちらか一方に決めて、書類全体を完璧に統一し通す「丁寧さ」こそが、採用担当者に「この人は細部まで気を配れる、信頼できるビジネスパーソンだ」という印象を与える第一歩となります。





