履歴書の「MOS資格」。正式名称での正しい書き方と転職でのアピール術
転職活動で履歴書を作成する際、「免許・資格」欄は、あなたのスキルを客観的に証明するための重要な項目です。「パソコン使えます」と口で言うよりも、「MOS(モス)資格を持っています」と記載する方が、遥かに説得力があります。
しかし、その価値あるMOS資格も、履歴書に「正しい書き方」で記載できていなければ、採用担当者に正確に伝わりません。
「MOS」という略称で書いて良いのか、バージョン(2019など)は必要なのか、そして転職でどれほどアピールになるのか。
ここでは、履歴書におけるMOS資格の正しい書き方と、そのアピール術について詳しく解説します。
転職で「MOS資格」はアピールになるか?
結論から言いますと、MOS資格は、多くの企業への転職活動において強力なアピールポイントになります。
現代のビジネスにおいて、どのような職種であれ、Microsoft Officeのソフト(特にWordやExcel)を使う機会は非常に多いです。
採用担当者は、「この応募者は、入社後すぐにPCを使った業務に対応できるか」を見ています。
MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、そのWordやExcelのスキルを客観的に証明できる「国際資格」です。
特に、事務職、営業事務、経理、秘書といった職種では、即戦力の証として高く評価されます。それ以外の職種(例:営業職、企画職)であっても、「基本的なPCスキルを持ち、効率的に資料作成ができる」という証明として、プラスに働くことは間違いありません。
【最重要】MOSの「正式名称」での書き方
履歴書は公的な応募書類です。そのため、「免許・資格」欄には、略称ではなく「正式名称」で記載するのがビジネスマナーです。
「MOS」や「モス」といった略称で記載するのはNGです。
MOS資格の正式名称は、
「マイクロソフト オフィス スペシャリスト」
です。
履歴書には、この正式名称を使って記載する必要があります。
履歴書への具体的な「書き方」と例文
MOS資格を記載する際は、「正式名称」に加え、以下の3つの情報をセットで記載するのが、最も正確で丁寧な書き方です。
- どのソフトか(Word, Excel, PowerPoint など)
- バージョン(2019, 2016, 365&2019 など)
- レベル(スペシャリスト or エキスパート)
「合格」と「取得」どちらを使うべきか
MOSは試験に「合格」することで得られる資格ですので、**「合格」**と記載するのが一般的です。(※「取得」と書いても、それ自体が間違いとして扱われることはありません)
履歴書への具体的な記載例
「免許・資格」欄には、合格した年月が古いものから順に記載するのが基本です。
【正しい記載例(Excel 2019 スペシャリストの場合)】
〇〇年〇月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 2019 合格
【正しい記載例(Word 2016 エキスパートの場合)】
〇〇年〇月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word 2016 Expert 合格
(※レベルは「スペシャリスト」または「Expert(エキスパート)」と記載します)
複数の科目に合格している場合の書き方
Word、Excel、PowerPointなど、複数の科目に合格している場合は、応募先の業務で役立ちそうなものから優先的に記載しましょう。もちろん、スペースが許す限り、全て記載しても問題ありません。
(記載例:複数合格している場合)
〇〇年〇月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 2019 Expert 合格
〇〇年〇月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word 2019 合格
〇〇年〇月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト PowerPoint 2019 合格
「スペシャリスト」と「エキスパート」どちらを書くか
MOSには、一般的な「スペシャリスト(アソシエイト)」レベルと、上級者向けの「エキスパート」レベルがあります。
- スペシャリスト(一般レベル)「Excelの基本操作は問題なくできる」という十分なアピールになります。自信を持って記載しましょう。
- エキスパート(上級レベル)「マクロやデータ分析など、Excelを高度に使いこなせる」という証明になります。事務職や経理職、データ分析を伴う企画職などでは、非常に高く評価されます。
- 両方持っている場合**「エキスパート」**を記載すれば、スペシャリストレベルの能力も当然クリアしていると判断されるため、エキスパートのみの記載でも十分です。
現在「勉強中」の場合のアピール方法
「免許・資格」欄は、すでに合格・取得したものを記載する欄です。
もし、現在応募先の業務に関連するMOS資格の取得に向けて勉強中である場合は、その「熱意」と「学習意欲」をアピールするために、履歴書下部の**「本人希望欄」や「自己PR」欄**を活用します。
(本人希望欄や自己PR欄での例文)
- 「現在、貴社の業務(事務職)に活かすため、マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 2019の取得に向け勉強中です。(〇月受験予定)」
結論。MOSは「PCスキル」を客観的に示す武器
MOS資格は、あなたの「PCスキル(Word, Excelなど)」を、採用担当者に客観的に示してくれる強力な武器です。
その価値を正しく伝えるためにも、履歴書には必ず「正式名称」を用い、「ソフト名」「バージョン」「レベル」を正確に記載しましょう。
その「丁寧さ」自体が、MOS資格を持つ人材に求められる「正確な事務処理能力」のアピールにも繋がります。





