履歴書の写真、メガネはOK? 転職で好印象を与える選び方と注意点
履歴書に貼付する証明写真は、あなたの第一印象を採用担当者に伝える、非常に重要な要素です。服装や髪型と同じくらい、顔の印象を左右するのが「メガネ(眼鏡)」の扱いです。
「普段メガネなのに、写真では外すべき?」
「メガネをかけていると、選考で不利になるのでは?」
「面接の時と写真が違っても良い?」
こうした「履歴書とメガネ」に関する疑問は、多くの転職者が抱える悩みの一つです。ここでは、採用担当者に好印象を与えるための、メガネの正しい扱い方とマナーについて詳しく解説します。
履歴書写真の「メガネ」。最大のルールは「面接時の姿」と一致させること
まず、履歴書写真におけるメガネの扱いで最も重要な、そして唯一のルールがあります。それは、**「面接当日のあなたの姿と、写真の姿を一致させる」**ことです。
採用担当者は、面接の場で履歴書の写真と目の前のあなたを見比べて、本人確認を行います。
その際、
- 写真:メガネをかけていない
- 面接:メガネをかけている
あるいはその逆、
- 写真:メガネをかけている
- 面接:メガネをかけていない(コンタクトレンズ)
となると、採用担当者は一瞬「あれ、写真と印象が違うな」という違和感を覚えます。この小さな違和感が、場合によっては「本人らしさが分かりにくい」「準備不足では?」といった、不要な懸念(けねん)に繋がる可能性もゼロではありません。
「かけるべきか?」ケース別の正しい判断基準
この「面接時の姿と一致させる」という大原則に基づき、ご自身がどのケースに当てはまるかで判断しましょう。
ケース1:普段から常にメガネをかけている(面接にも、かけていく)
- 答え:必ず「メガネをかけて」撮影します。
- メガネは、すでにあなたの「顔」の一部であり、アイデンティティです。それを外して撮影する必要は全くありません。
ケース2:コンタクトレンズとメガネを併用している
ここが最も悩むポイントです。判断基準は、「面接に、どちらで行くか」です。
- 面接に「コンタクトレンズ」で行くと決めている場合→ 写真も**「コンタクトレンズ(メガネなし)」**で撮影します。
- 面接に「メガネ」で行くと決めている場合→ 写真も**「メガネをかけて」**撮影します。
一般的に、コンタクトレンズの方が、目元の表情がストレートに伝わり、光の反射の心配もないため、写真写りとしては推奨されることが多いです。しかし、面接でメガネをかけるのであれば、写真もメガネ姿で統一しましょう。
ケース3:PC作業や読書時など、特定の時だけメガネをかける
- 答え:必ず「メガネを外して」撮影します。
- 履歴書の写真は、あなたの「基本的な顔立ち」を証明するものです。特定の作業時にしか使用しないメガネ(老眼鏡やPCメガネ)は、あなたの普段の姿ではないため、写真では着用しません。
履歴書写真に適した「メガネ」の選び方
面接にメガネをかけていく(=写真もメガネで撮る)と決めた場合、どのようなメガネを選ぶべきでしょうか。転職活動(中”途採用)では、「信頼感」「清潔感」「知的さ」が伝わるものが最適です。
1. フレームの「色」と「素材」
- 推奨される色黒、ブラウン(茶)、ネイビー(紺)、シルバー、グレーなど、落ち着いたビジネスカラー。
- 避けるべき色赤、黄色、オレンジといった派手な色。白。べっ甲柄(カジュアルに見えがちなため、避けるのが無難)。
- 素材メタルフレーム(知的さ)、または細身のセルフレーム(誠実さ)。
2. フレームの「形状」と「太さ」
- 推奨される形状スクエア(知的、シャープ)、オーバル(穏やか、協調性)、ウェリントン(落ち着き)。
- 避けるべき形状トレンド感が強すぎるもの(例:クラウンパント、ラウンド=丸メガネ)、個性的すぎるデザイン。
- 太さ**細身(スリム)**なフレームが基本です。フレームが太すぎると、カジュアルな印象が強くなり、目元の表情も隠れてしまいます。
これはNG! 履歴書写真で避けるべきメガネの例
以下のメガネは、履歴書という公的な応募書類にはふさわしくありません。
- 色付きのレンズ(サングラス、カラーレンズ)→ 論外です。表情が全く伝わらず、ビジネスマナーを疑われます。
- 太すぎる黒縁(くろぶち)メガネ→ カジュアル、あるいは威圧的に映るリスクがあります。
- 派手なデザイン、奇抜な形状のもの
- 傷や汚れ、指紋がついているもの→ 「清潔感」がゼロになります。撮影前に必ずレンズとフレームを綺麗に拭いてください。
- サイズが合っていないもの→ 眉毛(まゆげ)がフレームで隠れてしまうと、表情が読み取りにくくなります。
【最大の注意点】メガネの「光の反射」を防ぐ
メガネをかけて証明写真を撮る際、最大の失敗が**「レンズの光の反射」**です。
撮影時のフラッシュ(ストロボ)の光がレンズに反射し、目が隠れてしまったり、レンズが白く光ったりすることがあります。これでは、あなたの目元や表情が全く伝わらず、「暗い」「意欲が不明」といった最悪の印象を与えてしまいます。
反射を防ぐための対策
- 1. 写真スタジオ(写真館)で撮影するこれが最も確実な方法です。プロのカメラマンは、メガネが反射しない照明の当て方や、顔の角度を熟知しています。
- 2. 証明写真機(スピード写真)の場合
- 角度を微調整する:撮影時、アゴをわずかに引く、あるいは少し上げるなど、角度を変えて「プレビュー画面」で光が反射しないか、何度も確認します。
- 反射防止コート付きのメガネを使う:もしお持ちであれば、反射防止コーティングが施されたレンズのメガネで撮影するのも有効です。
結論:「清潔感」と「面接時との統一」が鍵
履歴書の写真でメガネをかけることは、全くマイナスではありません。
大切なのは、
- 「面接に行く時」と同じ姿(メガネorコンタクト)で撮影すること。
- 着用する場合は、ビジネスにふさわしい「清潔感・知的さ」のあるフレームを選ぶこと。
- 「光の反射」で、あなたの目が隠れないよう、細心の注意を払うこと。
この3点を守ることが、採用担当者に「信頼できるビジネスパーソンだ」という好印象を与えるための鍵となります。





