履歴書の写真、「前髪」はどうする? 第一印象を格上げするセットの基本
履歴書に貼付する証明写真は、あなたの「第一印象」を採用担当者に伝える、非常に重要な要素です。服装やスーツの色に気をつかう方は多いですが、顔の印象を決定づける「前髪」の扱いで、無意識に損をしているケースは少なくありません。
「前髪は、目にかかっても大丈夫?」
「おでこは出すべき?」
たかが前髪、と思うかもしれませんが、採用担当者はその写真から、あなたの「清潔感」や「表情(人柄)」を読み取ろうとしています。ここでは、履歴書の写真撮影における、男女別の「前髪」の正しいセット方法と、避けるべきNG例について詳しく解説します。
1. 履歴書写真における「前髪」の絶対ルール
まず、どのような髪型であれ、履歴書の写真において守るべき「前髪」の絶対ルールが3つあります。
ルール1:「目」と「眉」を隠さない
これが最も重要です。前髪が目や眉毛にかかっていると、
- 表情が伝わらない(人柄が把握できない)
- 暗い、陰湿な印象を与える
- 自信がなさそうに見える
といった、ネガティブな印象に直結します。採用担当者はあなたの「目」を見て、意欲や人柄を判断します。目は必ず、はっきりと見える状態にしましょう。
ルール2:「清潔感」を最優先する
履歴書写真の命は「清潔感」です。前髪がベタついていたり、束になっていたり、寝癖がついていたりするのは論外です。撮影前には必ず整髪料(ワックスやスプレー)を使い、顔周りをすっきりと整えましょう。
ルール3:顔の「輪郭」を隠しすぎない
小顔効果などを狙って、サイドの髪(触覚)などで顔の輪郭を隠しすぎるのもNGです。全体的に「重たい」「暗い」印象を与え、清潔感が損なわれます。
2. 【女性編】好印象を与える「前髪」のセット例
女性の場合、前髪の長さによってセット方法が異なりますが、基本は「おでこを見せる」ことを意識すると、明るく知的な印象になります。
前髪が「長い」または「伸ばしかけ」の場合
- 斜めに流す最も一般的で、上品な印象を与えるスタイルです。7:3や8:2程度で分け目をつけ、お辞儀をしても落ちてこないよう、ヘアスプレーやワックスでしっかりと固定します。目尻より長い髪は、耳にかけるか、見えないようにヘアピンで留めると、よりすっきりします。
- センター分け・サイド分け(ワンレンなど)おでこが完全に出るため、非常に「明るく」「自信がある」印象を与えます。ただし、髪が顔の輪郭にかかりすぎないよう、サイドに流して固定するか、耳にかける配慮が必要です。
前髪が「短い」(目にかかる程度)の場合
- 斜めに流す長い場合と同様に、スプレーなどで斜めに流し、眉毛がしっかり見えるようにセットします。
- 上げる(ポンパドール)前髪をすべて上げて、おでこを出すスタイルです。活発で、明るい印象を与えます。
前髪が「短い」(眉上・ぱっつん)の場合
- そのまま整える無理に流す必要はありませんが、コーム(くし)を通してまっすぐに整え、清潔感を出すことが重要です。ただし、あまりに重すぎる「ぱっつん前髪」は、モード感が強すぎたり、表情が暗く見えたりする可能性があるため、少し横に流すか、毛先を軽くして「隙間」を作り、眉が見えるようにすると、印象が柔らかくなります。
3. 【男性編】好印象を与える「前髪」のセット例
男性の場合、女性以上に「清潔感」と「活発さ」が求められます。原則として**「おでこを出す」**スタイルが、転職(中途採用)の履歴書写真における最適解です。
前髪を「上げる」スタイル(短髪の場合)
- ワックスやジェルを使い、前髪をすべて立ち上げて「オールバック」にするか、「七三分け」でサイドに流すスタイルです。
- 「知的」「誠実」「リーダーシップ」といった、ビジネスパーソンとしての信頼感を最も演出しやすい髪型です。
前髪を「流す」スタイル(やや長めの場合)
- 前髪が目や眉にかからないよう、ワックスなどで必ず「横に流す」か、「斜め上に流す」ようにセットします。
- この時も、完全におでこを隠すのではなく、「おでこの一部が見える」ように隙間を作るのがポイントです。
NGな前髪(男性)
- 重い前髪:おでこが全く見えず、目にかかるような重い前髪は、「暗い」「幼い」といった印象を与え、転職活動には不向きです。
- 長すぎる前髪:清潔感がなく、だらしない印象を与えます。
- 無造作ヘア:ワックスで動きをつけすぎた「無造作ヘア」は、履歴書写真には不向きです。フォーマルな場にふさわしい、整ったスタイルを心がけましょう。
4. 結論。「表情が伝わる清潔感」が全て
履歴書写真の前髪は、「おしゃれ」である必要は全くありません。
採用担当者にとって**「あなたの表情(目・眉)がはっきりと見え、清潔感が感じられる」**こと。これが全てです。
ご自身の顔の形や髪質に合ったスタイルで構いませんが、この「目と眉を隠さない」「清潔感を出す」という2大ルールだけは、必ず守るようにしましょう。
もしセットに自信がなければ、証明写真スタジオで撮影する際に、プロ(カメラマンやヘアメイク)に「履歴書用の前髪にしてください」とアドバイスを求めるのが、最も確実な方法です。





