履歴書を郵送する際の添え状の書き方とマナーを押さえたそのまま使える例文

Web応募が主流になりつつある現代の転職活動ですが企業によっては履歴書や職務経歴書の郵送を求められるケースが依然として多くあります。郵送での応募は対面する前の最初のコンタクトであり封筒の書き方や同封する書類のマナーひとつで採用担当者に与える印象が大きく変わります。特に履歴書を郵送する際に忘れてはならないのが添え状です。送付状やカバーレターとも呼ばれるこの書類はビジネスマナーの基本であり同封することで丁寧で誠実な印象を与えることができます。ここでは書類選考を通過するために知っておくべき履歴書郵送時のマナーと添え状の正しい書き方そしてそのまま使える例文を紹介します。

履歴書郵送時に添え状が必要な理由と役割

履歴書を郵送する際に添え状を同封するのは社会人としての基本的なマナーです。添え状には誰が誰に何を何のために送ったのかを明確にする役割があります。採用担当者は日々多くの郵便物を受け取っているため封筒を開けた瞬間に内容物が何であるかが一目で分かる添え状があることで事務処理がスムーズになります。また添え状は単なる目録ではなく挨拶状としての機能も持っています。丁寧な挨拶や志望動機を簡潔に添えることで応募者の熱意や礼儀正しさをアピールする機会にもなります。添え状なしで履歴書だけを送りつけるのはぶっきらぼうな印象を与えかねないため必ず作成して同封するようにしましょう。

添え状を作成する際の基本構成とマナー

添え状はA4サイズで作成し横書きにするのが一般的です。パソコンで作成するのが主流ですが手書きでも問題ありません。構成には一定のルールがあり上から順に日付と宛名そして差出人の情報を記載します。日付は投函日を記入し西暦か和暦かで履歴書と統一します。宛名は会社名と部署名そして担当者名を書きますが担当者が不明な場合は採用ご担当者様とします。本文は拝啓などの頭語から始め時候の挨拶と相手の発展を祝う言葉を続けます。その後で応募書類を送付する旨を簡潔に述べ面接の機会をいただきたいという結びの言葉と敬具などの結語で締めます。最後に記書きとして同封書類のリストを記載し以上で終わります。

基本的な添え状の例文

どのような業種や職種にも使える標準的な添え状の構成です。ビジネスマナーに則った形式で作成することで安心感と信頼感を与えることができます。

202X年X月X日

株式会社〇〇

人事部　採用ご担当者様

〒000-0000

東京都〇〇区〇〇1-2-3

氏名　〇〇〇〇

選考応募書類の送付につきまして

拝啓

春暖の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度、貴社の求人募集を拝見し、下記の通り応募書類を送付いたしました。

ぜひ面接の機会をいただけますと幸いです。

ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

記

履歴書　1通

職務経歴書　1通

以上

志望動機を加えて熱意を伝える添え状の例文

添え状は事務的な書類ですが本文の中に簡潔な志望動機や自己PRを加えることで他の応募者との差別化を図ることができます。ただし長くなりすぎると読まれない可能性があるため数行程度に留めるのがポイントです。

202X年X月X日

株式会社〇〇

代表取締役　〇〇〇〇様

〒000-0000

東京都〇〇区〇〇1-2-3

氏名　〇〇〇〇

選考応募書類の送付につきまして

拝啓

貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度、貴社の「〇〇職」の募集を拝見し、私のこれまでの経験が活かせると考え応募いたしました。

前職では〇〇業務に5年間従事し、業務効率化によるコスト削減に貢献してまいりました。

貴社のさらなる発展に貢献したいと強く願っております。

つきましては、応募書類を同封いたしましたので、ぜひ面接の機会をいただけますようお願い申し上げます。

ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

記

履歴書　1通

職務経歴書　1通

以上

パートやアルバイト応募時のシンプルな添え状の例文

パートやアルバイトの応募であっても郵送の場合は添え状を付けるのがマナーです。正社員応募ほど堅苦しくする必要はありませんが丁寧な言葉遣いを心がけます。

202X年X月X日

株式会社〇〇

採用ご担当者様

〒000-0000

東京都〇〇区〇〇1-2-3

氏名　〇〇〇〇

選考応募書類の送付につきまして

拝啓

貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度、貴社の求人情報を拝見し、応募させていただきたく書類を送付いたしました。

貴社の店舗を利用させていただく中で、スタッフの皆様の温かい接客に惹かれ、私もその一員として働きたいと強く思っております。

ご多忙中恐れ入りますが、面接の機会をいただけますと幸いです。

よろしくお願い申し上げます。

敬具

記

履歴書　1通

以上

封筒の書き方と書類を入れる順番のマナー

書類の準備ができたら封筒への入れ方と宛名の書き方にも注意が必要です。封筒は角形2号の白封筒を使用し書類を折らずに入れるのが基本です。書類は上から添え状と履歴書そして職務経歴書の順に重ねクリアファイルに挟んでから封筒に入れます。これにより雨濡れや折れ曲がりを防ぐことができます。封筒の表面には赤字で「履歴書在中」と記載し定規で四角く囲みます。宛名は会社名や部署名の場合は「御中」を使い個人名の場合は「様」を使います。両方を併用しないよう注意してください。裏面には自分の住所と氏名を忘れずに記載します。最後に切手の料金不足がないよう郵便局の窓口から発送することをお勧めします。細部まで気を配られた応募書類は採用担当者に誠意を伝え書類選考通過への大きな後押しとなります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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