トリマーの履歴書志望動機【完全版】採用担当者の心を掴む例文と書き方のコツ
トリマーの就職・転職活動において、履歴書の志望動機は採用の合否を大きく左右する項目です。「動物が好き」という気持ちは大切ですが、それだけではプロとして活躍できる人材かどうか判断してもらえません。
採用担当者は、あなたの「トリミング技術」だけでなく、「飼い主様への接客力」「店舗への貢献意欲」「長く働いてくれるか」を厳しくチェックしています。
ここでは、トリマーへの転職を成功させるための志望動機の書き方ポイントと、未経験・経験者・施設形態別(サロン・動物病院)の具体的な例文を紹介します。
トリマーの採用担当者が志望動機で見ている3つのポイント
例文を見る前に、採用側が何を評価基準にしているかを知っておきましょう。以下の3点を意識するだけで、説得力が格段に増します。
1. なぜ「この店(病院)」なのか
トリミングサロンや動物病院は数多くあります。その中でなぜここを選んだのか、具体的な理由が必要です。
「貴店の『わんちゃんの負担を減らす』というコンセプトに共感した」「カットスタイルのデザイン性の高さに憧れた」など、実際に店舗を見た感想や理念への共感を伝えましょう。
2. 技術力とスピード(またはポータブルスキル)
経験者であれば、「1人で仕上げまでできるか」「1頭あたり何時間で終わるか」「得意な犬種は何か」といった実務能力が問われます。未経験者の場合は、前職の接客経験や、体力・継続力といったポータブルスキル(持ち運び可能な能力)をアピールします。
3. 接客・コミュニケーション能力
トリマーは技術職であると同時に、飼い主様と接するサービス業でもあります。
「飼い主様の要望を汲み取るヒアリング力」や「安心して預けていただける対応力」は、採用において非常に重視されるポイントです。
評価される志望動機を作る「3段構成」の鉄則
読みやすく、熱意が伝わる志望動機にするためには、以下の3つのステップで文章を組み立てるのが基本です。
- 結論(志望理由): その店・病院を選んだ最大の理由を端的に述べる。
- 根拠(経験・スキル): その理由に至った背景や、活かせる経験を具体的に書く。
- 貢献(結び): 入社後にどうなりたいか、どう貢献したいかで締めくくる。
【状況・施設別】トリマーの履歴書 志望動機 例文集
ここからは、具体的なシチュエーション別に例文を紹介します。ご自身の経歴に合わせて、内容を調整して活用してください。
ケース1:経験者が他のサロンへ転職する場合
【アピールポイント】 即戦力性、指名獲得の実績、技術向上への意欲
【例文】
貴店の「一頭一頭の個性を活かしたデザインカット」と、飼い主様とのカウンセリングを重視する姿勢に魅力を感じ、志望いたしました。
私は現職で5年間トリマーとして勤務し、トイプードルやシュナウザーを中心に月間約100頭のトリミングを担当してまいりました。特にカットの持ちの良さと丁寧なカウンセリングを心がけた結果、指名客数を店舗内で一番多く獲得することができました。
即戦力として貴店の売上に貢献するとともに、さらに高度なカット技術を習得し、お客様に感動していただけるサービスを提供したいと考えております。
ケース2:動物病院のトリマーを目指す場合
【アピールポイント】 健康管理への意識、チーム医療への貢献、観察力
【例文】
貴院の「美容だけでなく、ペットの健康寿命を支える」という診療方針に深く共感し、志望いたしました。
前職のサロンでは、高齢犬のトリミングをお断りせざるを得ない場面があり、医療知識を持ってケアにあたりたいという思いが強くなりました。動物病院での勤務経験はありませんが、皮膚の状態や体調の変化を見逃さない観察力には自信があります。
獣医師や動物看護師の方々と連携し、トリミングを通じて病気の早期発見や予防に貢献できるトリマーを目指します。
ケース3:未経験・異業種からトリマーへ挑戦する場合
【アピールポイント】 スクールでの学習内容、接客スキル、体力・やる気
【例文】
幼い頃から動物に関わる仕事に憧れており、貴店のスタッフの方々が笑顔で生き生きと働かれている姿を見て、ここでプロのトリマーになりたいと強く思い志望いたしました。
前職はアパレル販売員として勤務しており、お客様の要望を汲み取るヒアリング力と体力には自信があります。現在はトリミングスクールに通い、JKC公認トリマーライセンスB級を取得いたしました。
実務は未経験ですが、持ち前の明るさと粘り強さを活かし、まずはベイザー(シャンプー・ドライ担当)として先輩方の仕事をサポートしながら、一日も早く一人前のトリマーになれるよう努力いたします。
ケース4:ブランクがある場合(復職)
【アピールポイント】 復職への意欲、過去の経験、長期就業の意思
【例文】
出産・育児のため5年間のブランクがありますが、以前はトリミングサロンで店長として7年間勤務しておりました。子育てがひと段落し、改めて大好きなトリマーの仕事で長く貢献したいと考え、地域に根ざして信頼されている貴店を志望いたしました。
ブランク期間中も愛犬のカットを行うなど感覚を維持しており、最新のカットスタイルについても勉強を続けております。限られた時間の中で効率的に業務をこなす段取り力を活かし、即戦力として貢献したいと考えております。
採用担当者に嫌われる「NGな志望動機」
以下のような内容は、マイナス評価につながるリスクがあるため避けましょう。
- 「動物が好きだから」だけで終わる
- 好きであることは大前提です。「好きだからこそ、プロとしてどう貢献するか(負担を減らす、可愛くする等)」という視点を加えましょう。
- 「勉強させてほしい」という受け身の姿勢
- 店舗は学校ではありません。「自ら学び、早く戦力になりたい」「経験を活かして貢献したい」という能動的なスタンスで書きましょう。
- 「家から近いから」
- 本音であっても、志望動機の中心にするのはNGです。あくまで店舗の特徴や理念への共感を優先しましょう。
まとめ
トリマーの履歴書においては、「技術力(または向上心)」と「飼い主様・動物への誠実さ」の両面を持っていることを伝えるのがポイントです。
採用担当者は、あなたがハサミを持ってトリミング室に立っている姿や、笑顔でお客様を迎えている姿を想像しながら書類を読みます。例文を参考に、あなた自身の言葉で熱意を伝え、採用担当者に安心感を与える志望動機を作成してください。





