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作業療法士(OT)の履歴書「志望動機」完全ガイド!採用担当者に響く書き方と領域別例文集

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作業療法士(OT)の転職活動において、履歴書の「志望動機」は採用の合否を分ける非常に重要な項目です。身体障害、精神障害、発達障害、老年期と活躍の場が広いOTだからこそ、「なぜこの領域なのか」「なぜ当院(当施設)なのか」という理由を明確にする必要があります。

採用担当者は、資格の有無だけでなく、あなたの「作業療法士としての視点」や「現場への適応能力」を見ています。

ここでは、作業療法士の転職を成功させるための志望動機の書き方ポイントと、領域・経験年数別の具体的な例文を紹介します。これらを参考に、あなただけの説得力ある志望動機を作成してください。


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作業療法士の採用担当者が志望動機で見ている3つのポイント

例文を見る前に、採用側が何を評価基準にしているかを知っておきましょう。OTならではの視点を盛り込むことで、説得力が格段に増します。

1. 「作業療法」への理解とこだわり

理学療法士(PT)との違いを明確にし、OTとして「その人らしい生活」や「精神面・高次脳機能面」にどうアプローチしたいかという視点が重要です。「ADL(日常生活動作)だけでなく、IADL(手段的日常生活動作)や社会参加まで支援したい」といった具体的なビジョンが評価されます。

2. なぜ「この施設(領域)」なのか

「家から近いから」「給料が良いから」という条件面だけの理由は避けましょう。

  • 急性期・回復期: 「早期離床に関わりたい」「在宅復帰を強力に支援したい」
  • 精神科: 「社会復帰に向けたSST(社会生活技能訓練)に力を入れたい」
  • 訪問・地域: 「住み慣れた環境での生活を支えたい」

このように、その施設の役割に合わせた動機が必要です。

3. 即戦力としての「経験」と「貢献意欲」

経験者であれば「どのような疾患を見てきたか」「どのような手技・評価法ができるか」を伝えます。未経験者の場合は、これまでの他職種での経験(コミュニケーション力など)をどう活かせるかをアピールします。


評価される志望動機を作る「3段構成」の鉄則

読みやすく、熱意が伝わる志望動機にするためには、以下の3つのステップで文章を組み立てるのが基本です。履歴書の志望動機欄はスペースが限られているため、200文字から300文字程度にまとめるのが理想的です。

  1. 結論(志望理由): その施設を選んだ最大の理由を端的に述べる。
  2. 根拠(経験・スキル): その理由に至った背景や、活かせる経験を具体的に書く。
  3. 貢献(結び): 入社後にどうなりたいか、どう貢献したいかで締めくくります。

【領域・状況別】作業療法士の履歴書 志望動機 例文集

ここからは、具体的な領域別に例文を紹介します。ご自身の経歴に合わせて、内容を調整して活用してください。

1. 【回復期リハ病院】在宅復帰支援を志望する場合

アピールポイント: 退院支援、家屋評価、ADL/IADLへの介入

【例文】

貴院が掲げる「365日リハビリテーション」と、高い在宅復帰率を誇るチーム医療体制に魅力を感じ、志望いたしました。

前職の急性期病院では、脳血管疾患の患者様を中心に早期リハビリを行ってまいりましたが、より長く患者様に寄り添い、退院後の生活を見据えた実践的なADL・IADL訓練を行いたいという思いが強くなりました。

貴院においては、家屋評価や家族指導にも積極的に携わり、患者様が安心して自宅に戻れるよう、作業療法士として最大限のサポートをしたいと考えております。

2. 【精神科病院】精神領域へキャリアチェンジする場合

【アピールポイント】 コミュニケーション能力、SSTへの関心、社会復帰支援

【例文】

貴院の「地域生活を見据えた精神科医療」という方針と、充実したデイケアプログラムに惹かれ、志望いたしました。

これまでは身体障害領域で勤務しておりましたが、身体だけでなく精神面のケアの重要性を痛感する場面が多く、精神科領域での作業療法を深く学びたいと考えるようになりました。

持ち前の傾聴力と観察力を活かし、患者様の不安に寄り添いながら、SSTや作業活動を通じて社会復帰を支える一員として貢献したいと考えております。

3. 【訪問看護ステーション】訪問リハビリを志望する場合

【アピールポイント】 生活環境への適応力、他職種連携、リスク管理

【例文】

病院でのリハビリ業務を通じ、退院後の患者様がご自宅でどのような課題に直面するかを知り、「生活の場」での支援の必要性を強く感じたため、貴ステーションを志望いたしました。

私はこれまで5年間、維持期の患者様のリハビリを担当し、福祉用具の選定や環境調整の経験を積んでまいりました。この経験を活かし、住み慣れたご自宅でその人らしく生活できるよう、環境に合わせた柔軟なリハビリの提供と、ケアマネジャー等の他職種との連携に尽力いたします。

4. 【発達支援・小児】療育分野へ挑戦する場合

【アピールポイント】 子どもへの想い、家族支援、感覚統合への関心

【例文】

貴施設の「子どもの『できた!』を増やし、自己肯定感を育む」という療育方針に深く共感し、志望いたしました。

学生時代の実習で発達障害のお子様と関わった際、作業療法を通じて遊びの幅が広がり、表情が輝く瞬間に立ち会ったことが原点となっています。

臨床経験は浅いですが、感覚統合療法の知識習得に励んでおり、子ども一人ひとりの特性に合わせた支援と、保護者の方への丁寧なサポートを通じて、お子様の成長に貢献したいと強く願っております。

5. 【未経験】他職種から作業療法士へ転職する場合

【アピールポイント】 社会人経験(接客・調整力)、資格への熱意、ポータブルスキル

【例文】

貴院の地域に根ざした医療と、患者様一人ひとりに時間をかけて向き合う姿勢に魅力を感じ、志望いたしました。

前職では営業職として5年間勤務し、顧客の要望を汲み取るヒアリング能力と提案力を磨いてまいりました。このコミュニケーション能力は、患者様の潜在的なニーズを引き出し、意欲を引き出す作業療法において必ず活かせると確信しております。

資格取得後、実務は未経験ですが、持ち前の向上心と社会人経験を活かし、早期に戦力となれるよう誠実に業務に取り組みます。


採用担当者に嫌われる「NGな志望動機」

以下のような内容は、採用担当者にマイナス評価を与えてしまうリスクがあるため避けましょう。

  • 「勉強させてほしい」という受け身の姿勢
    • 職場は学校ではありません。「学びたい」ではなく「自ら学び、貢献したい」という能動的なスタンスで書きましょう。
  • 「OTならどこでもいい」と思わせる内容
    • 「貴院の理念に共感し」だけでは弱いです。具体的に「どの取り組みに」「なぜ共感したか」を書きましょう。
  • 待遇面ばかりを強調する
    • 「残業が少なそうだから」「家から近いから」といった理由は、本音であっても志望動機の中心に据えるべきではありません。あくまで仕事内容や患者様への貢献を優先しましょう。

まとめ

作業療法士の履歴書においては、**「対象者(患者様)への想い」「OTとしての専門性(生活を見る視点)」**の両面を持っていることを伝えるのがポイントです。

未経験や異領域への転職であっても、これまでの経験が新しい現場でどう役立つかを具体的にイメージさせることができれば、採用の確率はぐっと高まります。例文を参考に、あなた自身の言葉で熱意を伝えてください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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