履歴書のボールペン。「サラサ(SARASA)」は使っても良い? 転職(中途採用)での最適な1本の選び方
転職活動(中途採用)において、履歴書をパソコン(PC)で作成するのが主流となりつつありますが、企業から「手書き指定」がある場合や、ご自身の字で熱意を伝えたいと考える場合、使用する「筆記具」の選択は非常に重要です。
履歴書は、あなたの第一印象を決める「公的な応募書類」です。採用担当者は、そこに書かれた内容だけでなく、その「筆跡」や「使われた道具」からも、応募者の「ビジネスマナーへの理解度」や「仕事の丁寧さ」を見ています。
特に、多くの方が愛用しているゼブラ社の「サラサ(SARASA)」は、「ゲルインク」ボールペンです。「履歴書にゲルインクは使っても良いのだろうか?」と悩む方も少なくありません。
ここでは、履歴書作成に最適なボールペンの選び方と、「サラサ」を使う際の注意点について詳しく解説します。
結論:「サラサ(ゲルインク)」は履歴書に“最適”
まず結論から言いますと、「サラサ」に代表される「ゲルインクボールペン」は、履歴書作成において、現在最も推奨される筆記具の一つです。
「手書きの履歴書は、油性ボールペンで書くべきだ」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、それはインクの耐水性が重視されていた時代の名残(なごり)です。
現代の採用担当者にとって重要なのは、「丁寧さ」と「読みやすさ」です。
なぜ「サラサ(ゲルインク)」が推奨されるのか
採用担当者が「読みやすい」と感じる文字には、「くっきり(発色が良い)」「にじんでいない」「インクだまり(ボテ)がない」といった共通点があります。ゲルインクは、この条件を満たすのに最適です。
- ゲルインクボールペン(サラサなど)(推奨) 発色が良く、文字がくっきりと見えます。書き味もなめらかで、油性ボールペン特有のインクだまり(インクが固まって「ボテ」っとつくこと)ができにくいのが最大の強みです。
- 油性ボールペン(使用可) 伝統的な選択肢で、耐水性が高いです。しかし、インクだまりができやすく、書類を汚してしまうリスクがあります。
- 水性ボールペン(非推奨) 履歴書用紙の紙質によっては、インクが「にじんで」しまったり、「裏写り」してしまったりする可能性が高いため、避けた方が無難です。
「サラサ」を選ぶ際の「太さ」と「色」のルール
「サラサ」であれば何でも良い、というわけではありません。ビジネスマナーとして、以下の2つのルールを守る必要があります。
1. 色は「黒(ブラック)」一択
言うまでもありませんが、履歴書は全て「黒色」で統一するのが鉄則です。青、赤、その他の色は論外です。
2. 太さは「0.5mm」または「0.7mm」
太さ(ペン先のミリ数)は、あなたの「字の印象」を左右します。
- 0.5mm(推奨)一般的な太さです。枠が比較的小さな履歴書でも、文字が潰(つぶ)れにくく、すっきりと読みやすく書けます。**迷ったら「0.5mm」**を選んでおけば間違いありません。
- 0.7mm(推奨)やや太めで、力強く、しっかりとした印象を与えます。採用担当者にとっても読みやすい太さです。字が比較的大きい方や、枠が大きめの履歴書に向いています。
(※0.3mmなどの細すぎるペンは、線が弱々しく、頼りない(神経質)な印象を与える可能性があり、避けた方が無難です)
【絶対NG】使ってはいけない筆記具
「サラサ」のシリーズであっても、絶対に使ってはいけないペンがあります。これらを使って作成された履歴書は、社会人としての常識を疑われ、それだけで選考対象から外される可能性があります。
NG1:消せるボールペン(フリクションペンなど)
絶対にNGです。 これが最も多い、重大なマナー違反の一つです。
- なぜNGか?
- 「公文書」としての信頼性がない:履歴書は、あなたの経歴を証明する公的な書類です。簡単に「消せる(改ざんできる)」筆記具は、信頼性がゼロと見なされます。
- 熱で消えるリスク:消せるボールペンは、一定の熱(例:コピー機の熱、夏場の車内など)でインクが透明になってしまいます。採用担当者の手元で、あなたの履歴書が「白紙」になってしまう危険性があります。
NG2:鉛筆、シャープペンシル
簡単に消せてしまうため、NGです。
NG3:水性ペン、サインペン
文字がにじんだり、裏写りしたりするリスクが高く、履歴書には不向きです。
結論。「サラサ」はOK。ただし「消えない黒の0.5か0.7」を
履歴書作成における筆記具選びは、あなたの「仕事への丁寧な姿勢」を伝える、最初のアピールです。
「消せるボールペン」といったNGな選択で、あなたの評価を落としてしまうのは、非常にもったいないことです。
「サラサ」を使う場合でも、必ず、
**「黒色の、消えないタイプの、ゲルインク」**で、
**「太さは0.5mm、または0.7mm」**のものを、
新しく(インクが十分にあるものを)準備する。
この「正しい1本」を選ぶことこそが、採用担当者に「丁寧な準備ができる人だ」という信頼感を与える、確実な第一歩となります。





